自然となかよしおじさんの “ごった煮記”

風を聴き 水に触れ 土を匂う

ツマグロヒョウモン ~産卵から孵化まで(1)~

2023-05-13 | ツマグロヒョウモン

5月11日(木)。午前10時。玄関先にビオラを植えたプランターがあります。その手入れをしていると,手許にツマグロヒョウモンが産卵に訪れました。ほんとうに手許です。なんと愛着の感じられる場面でしょう。

 

去った後,確認すると卵が一つ。

 

超接写で撮りました。

 

卵の姿がわかりやすいように,向きを変え,さらに倍率を上げて撮りました。卵のサイズは直径0.75mm,高さ0.85mm。

 

産卵日時がはっきりわかっているので,今の時期では卵が時間の推移にともなってどう変化するか,理解できます。この点がたのしみです。

なお,産卵日が不明の卵を何個かを別に観察中です。孵化時を撮影できたら,別途記事アップします。でも,どうなるか。

 


チューリップの実生,二年目の挑戦(12)

2023-05-12 | 植物

ふつうの球根を掘り起こしました。二年目の球根と似て,下の方に茎が伸びて先端に球根が形成されています。親子そっくりのすがたです。そこに,今回掘り起こした二年目の球根を置いて撮影。かたちはそっくりでしが,サイズが大違い。

 

先の膨らんだ球根を,ふつうサイズの球根の周りに置いて撮影。違いは歴然としています。

 

下写真は,掘り起こして数日後に撮ったものです。表皮が乾きつつあります。

 

種子を植えて初めて球根を収獲したのが昨年の今頃。それが一年目(一回目)。今年は二年目(二回目)で,ほんの少しだけ球根が膨らんでいます。地中深くに球根が形成されるのは同じパターンでした。

今秋の11月には,この球根を植え付けます。三年目の挑戦となります。単純な試みながら,先が確かには見えないおもしろさを感じています。「この先,どのように推移していくのか」「何年目に開花するのか」,気の長い挑戦なのですが,これがわたしならではの知的好奇心っていうヤツです。

11月まで,本シリーズはひと休みです。

 


チューリップの実生,二年目の挑戦(11)

2023-05-11 | 植物

前回のつづきです。

ふしぎなことに,最深部に球状の塊をつくらず,長細いだけの球根(?)があることです。

 

それが意外にも多いのです。これを植えたら出芽するのでしょうか。

 

元の球根と抱き合わせるようにして,新たな球根ができている例がありました。たった一例だけです。これは養分が二分されるので,球根の肥大という点からみると不利でしょう。

 

ふつうに太った球根を並べました。地中深くに球根が形成されていることが一目瞭然です。

 

バラバラに混ぜておきました。小さな球根ながら,サイズはいろいろ。

 

つづきは次回に。

 


'23 ジャガイモ“ホッカイコガネ”の今(1)

2023-05-11 | ジャガイモ

5月10日(水)。ホッカイコガネの花の盛りが過ぎ,実が生りかけました。

 

実の表面にある黒点はカメムシが吸汁した跡形でしょう。カメムシはこの汁が大好きなのです。

 

花から実へ。それが理解できる,花と実が同居していて花から実への移行が確認できるこの場面が好きです。

 

これもそうです。

 

今後折に触れてホッカイコガネの様子を記事でご紹介しましょう。

 


チューリップの実生,二年目の挑戦(10)

2023-05-10 | 植物

5月5日(金)。

チューリップの季節が過ぎ,あるものは地上部がすっかり枯れ,あるものは勢いを失って色褪せてきました。実生二年目の栽培を試みてきたチューリップもまた同じ。

 

ポットのものは……。

 

それで,今日,球根を掘り上げることにしました。やはり,元の球根とは別に深いところに養分が蓄えられて球根を形成しています。

 

爪楊枝の先が地表部分。白い球根が新しく形成されたものですが,爪楊枝の太さと対比してその小ささがご理解いただけるかと思います。平均的なサイズの球根です。

 

こんなふうに浅いところにできているのは極めて稀。

 

右側が稀な例。左の方は球根の表皮が褐色化しています。これも稀。

 

このつづきは次回に。

 


'23 昆虫の頭・顔 ~カワトンボ(メス)~

2023-05-09 | 昆虫

玄関先でカワトンボのメスを見かけました。縁紋が白色です。家の近くではとてもめずらしいトンボです。同じなかまのハグロトンボならいくらでも生息しているのですが,これにはとにかくめったにお目にかかりません。

 

さっそく,顔写真を撮ることにしました。こんな調子で顔を撮影していると,もうキリがないのですが,撮影のたびにとてもおもしろい表情に出会えそうでやめられません。

というわけで,夜になって気温が下がり動きが止まった頃に撮りました。この種の写真は深度合成によって仕上げるため,すこしでも動くとNGになります。

このトンボの体色はタマムシに似て構造色のしくみを持っており,鮮やかに金属光沢を放っています。これも含め,ハグロトンボのなかまはみなそうです。

 

どうしてこんな色をしているのかとふしぎに思えるほどの色合いです。口許辺りの毛は相当なものです。この口で獲物をバリバリと食べるのですね。

 

頭部をすっぽり入れて撮りました。構造色が輝きます。

 

反対側からも。

 

光源は右側の一方から。

 

真正面からです。左の前脚が欠損。なにか事故にでも遭ったのでしょう。

 

これからトンボの季節。顔写真をどんどん撮ろうと思っています。

 


"魚露目"で見たフタスジサナエ

2023-05-08 | 昆虫

青葉・若葉のみごとな季節です。前日は雨。この雨に洗われたように,木々のみずみずしさが光っています。

公園に久しぶりに行きました。ツツジが満開を過ぎて,季節の移り変わりを知らせています。そこにふいっと飛翔しながら現れたのがトンボ。ヤンマ型の小さなトンボで,交尾中でした。ふしぎなことに,パッと離れて,一匹がコンクリート橋の手摺りに降りました。

「どうか,そのままでいておくれ」。そう願いながらレンズを近づけて行きました。胸部側面に二本の黒い筋があります。翅を広げてじっとしています。どうやらフタスジサナエのようです。

 

このときの撮影環境で最大限近づきました。レンズ先にコンクリートがあるので,これ以上接近するのは無理。

 

トンボは,わたしの願いが叶ったのか,わかってくれたのか,逃げませんでした。このコマを撮り終わったとき,パッとどこかに行ってしまいました。「ラッキー!」。

 


'23 昆虫の頭・顔 ~ツマグロヒョウモン(オス)~

2023-05-08 | ツマグロヒョウモン

ツマグロヒョウモンのオスが我が家の庭に飛来。それを捕獲して撮影しました。一夜の撮影だったので,チョウが動くと失敗,また失敗。とにかくたいへんでした。

撮影は,チョウの上に投影のコップを被せ,動きが止まったときにそっと上げてわずかにできた隙間から,というふうにしました。こちらの気配を感じたときは,翅を広げたり畳んだりの繰り返し行動をしました。この行動が始まると,コップを元に戻します。行動が収まると,また撮影です。

 

まずは横の表情から。

 

次に前から。こうして見てみると,チョウ類の体を覆う毛にはとにかく目を見張るものがあります。撥水と保温への貢献度は相当なものなのでしょう。

 

さらに近づいて撮ります。

 

 

「光をこう当てると,どんな効果が出るかな」。そんな工夫を一瞬するのはおもしろいもの。影ができて,立体感が感じられます。

 

おしまいは,やはり真正面から。すまし顔です。

 

アップしました。幸いじっとしていました。

 

こんなわけで,このチョウ,一夜の協力者になってくれました。感謝。

 


"魚露目"で見たアオハナムグリ

2023-05-07 | 昆虫

公園にて。

ツツジの花に何種かの昆虫が訪れています。アオハナムグリもその一つ。花から花へと盛んに渡り歩くといった行動ぶりで,静止しているところを撮るのは結構たいへん。

 

こういうところだと,遠景を入れるのは苦労です。

 

ちょうどよいタイミングでハナムグリがいました。遠景が程よく入る位置です。

 

なかなかの行動派のようです。

 

撮っていると,一瞬にして舞い上がり,近くの花に降りました。後を追ってみました。すると,そこにはメスがいました。そのことがちゃんとわかっているかのような行動に感じたほど。降りると,すぐに交尾。ふしぎな状況に見えました。

 

まだ,ツツジの花に注目しておこうと思います。

 


'23 昆虫の頭・顔 ~セダカコガシラアブ(続)~

2023-05-07 | 昆虫

スタジオで撮り直したコマをご紹介します。

静止した瞬間に撮らなくてはならないので,たいへん! 口が見えたー!

 

もっと見えたー! 長い!

 

 

前から。もうほとんどが眼!

 

眼で包まれた頭部って感じ。

 

どうしても口の全体形状を確認したくなって,からだをひっくり返しました。もちろん,バタバタします。見えた口吻のなんとも長いこと!

 

まことに印象に残る長さです。

 

過去目撃した体験なのですが,ツツジの花に入り込んでいたときの姿が甦って来ました。この吻で花の奥にある蜜を吸っていたとは! びっくり!