まわりを変えようと思ったら 先に自分から変わることだ (鞍馬山の日めくりから)
寒い冬には部屋を暖かく、暑い夏には涼しく、用事は早く楽に、と人間は自分を取り巻く環境を自分の都合の良いように変えてきた。それが現代の物質文明の世界の相である。
しかし、人と人との間では、このような自己中心的な考え方でまわりを変えようとしても、それはできない。
「他人に教うるがごとく自らなせ。自らをよく制御せば他人を制御す。自己は制御し難し」(法句経159)
酒を飲むな、タバコはいけない、夜遊びするな、良い若者に育ってほしいとの親心からだろうが、口で注意するだけでは子供は変わらない。言葉で叱咤しなくとも、親や先輩が自らの行いで範を示せばよい。
親たちの精進努力している姿と心が伝わって、子供の心の奥に響いていくからだ。
少しずつ少しずつ、夜が明けてゆくように、時間をかけて内側から変わってゆくのである。
白い紙の上に落した一点の美しい色は、時と共に次第に拡がって、まわりを美しく染めていく。
身近な家庭や職場の中で、自分自身が光となり、よき香りとなり、美しい花となって生きようと心掛け、観音さまのようになろうと努めてゆくと、自分のまわりには、知らず知らず安らぎと静けさが訪れる。
まわりを明るく暖かくするのも、暗く冷たくしてしまうのも、その源は自分自身の心の中にある。
そのことに早く気づいて、自分も楽しく、まわりも楽しくする人になりたい。
日に新たに「心の糧」第二集 信楽香仁著より
今日の言葉はレイキの道に活きる私自身もそのように生きていこうと決意します、鞍馬山の教えに感謝・礼拝