本日はMOA美術館能楽堂にて能『紅葉狩』を勤めます。
「『紅葉狩』はどのように勤めたらいいの?」
と、父に尋ねると
「BARモミジのママ・カエデちゃんの気持ちで演ればいい!」
と、教えてくれました。
こういう言葉のニュアンスがとても好きで、私の演能の心を掻き立たせてくれます。
この話は上梓した「夢のひとしずく・能への思い」に記載されていますので、ご興味のある方は是非ご購入いただきたく、ご案内申し上げます。
さて本日私は、酒宴だと判ると馬から降りて通り過ぎようとした礼儀正しい平維茂一行を、酒と色仕掛けで騙し、眠ったところを襲おうとする卑劣な悪女・鬼女を演じます。
以前はこの役にあまり同情出来ませんでしたが、上﨟達が昔から戸隠山あたりに住んでいた土着民、と考えると少し気持ちが変わってきます。
「鹿狩りに来ただけだよ」
と、最初は言っておきながら、そのうち
「ここは最初に私が来たから、私のもの、私の土地、私に権利がある!」
そう言って侵入する中央政府側に不安を感じた土着民が、美女に化けて阻止、追い返そうとした、とも少し考え過ぎかもしれませんが、考えられます。
今、香港で起きている事が思い浮かびます。
私はシテを演じると、どうもその役を贔屓するようになってしまいますが、これは役者の宿命なのかもしれません。
本日ご覧になられる皆様は、どうぞご自由に想像されて、『紅葉狩』をお楽しみいただければと思い、ご来場をお待ち申し上げております。
「『紅葉狩』はどのように勤めたらいいの?」
と、父に尋ねると
「BARモミジのママ・カエデちゃんの気持ちで演ればいい!」
と、教えてくれました。
こういう言葉のニュアンスがとても好きで、私の演能の心を掻き立たせてくれます。
この話は上梓した「夢のひとしずく・能への思い」に記載されていますので、ご興味のある方は是非ご購入いただきたく、ご案内申し上げます。
さて本日私は、酒宴だと判ると馬から降りて通り過ぎようとした礼儀正しい平維茂一行を、酒と色仕掛けで騙し、眠ったところを襲おうとする卑劣な悪女・鬼女を演じます。
以前はこの役にあまり同情出来ませんでしたが、上﨟達が昔から戸隠山あたりに住んでいた土着民、と考えると少し気持ちが変わってきます。
「鹿狩りに来ただけだよ」
と、最初は言っておきながら、そのうち
「ここは最初に私が来たから、私のもの、私の土地、私に権利がある!」
そう言って侵入する中央政府側に不安を感じた土着民が、美女に化けて阻止、追い返そうとした、とも少し考え過ぎかもしれませんが、考えられます。
今、香港で起きている事が思い浮かびます。
私はシテを演じると、どうもその役を贔屓するようになってしまいますが、これは役者の宿命なのかもしれません。
本日ご覧になられる皆様は、どうぞご自由に想像されて、『紅葉狩』をお楽しみいただければと思い、ご来場をお待ち申し上げております。