一昨日の「MOA美術館秋の演能会」能『紅葉狩』を撮影して下さいました中川喜代治様から写真が頂きました。
MOA美術館の了解を得てここに一部を記載いたします。


今回の『紅葉狩』は、初めて能をご覧になる方が大勢様いらしたので、演能に少し工夫を凝らしました。




通常一度のワキ(平維茂)へのお酒のお酌を三回にし、またゆっくり遅いスピードの序の舞を少し短縮して、出来る限り判り易く、退屈しないように、といたしました。


また番組に小書(特殊演出)の表示はありませんでしたが、後シテの頭(かしら)が、赤から黒に替わる「替装束」にて勤めました。


黒頭は赤頭に比べて、より人間に近いイメージとなります。
戸隠山あたりの土着の人の怒りが鬼となって現れた、と思って頂きたく演出して勤めました。




さて、12月21日(土)に勤める能『羅生門』もシテは鬼ですが、鬼女ではなく鬼神ですので赤頭で勤めます。

鬼神は後半しか登場せず、一句も謡わずワキ(渡辺綱)と闘い、腕を斬り落とされて黒雲の虚空に消えて行く短い出番ですが、荒々しい鬼神をお見せしたい、と思っております。



是非ご鑑賞いただきたく、ご来場をお待ち申し上げております。

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粟谷明生事務所
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