昨日はみちのく明生会の稽古でしたが
連休と大学は試験期間のため、東北大の学生さんは
全員不参加。

会員もお休みが多く、参加者は男性5人という、
非常に寂しい状態となってしまったのだが・・・・。

しかし、
「それなら、それなりのやり方でお教えしましょう!」
と、なんでも前向き、良いように考える、明生です。
これは父からの教え、で~~す。

「日頃出来ない分、今回はミッチリ、シツコク出来るまでやって上げますよ!」
と意気込んで指導してきました。

今日の投稿は、11時から個人稽古でのお話、

曲目は『井筒』。

Yさんは中々お上手ですが、
「中下げ(ちゅうさげ)」の音が微妙に狂うという欠点がある。
今回はまず、そこを直すことにした。

これは個人稽古ならではのこと、
団体稽古だと微妙なところはどうしても
パスしてしまいがち。

今回は、ご本人も満足して下さったようで~~~
よかった、よかった。

はい、次ぎに気になったのが~~~
謡いのノリ、スピードで早さです。

謡本に「サラリ」とか、「ジックリ」と書いてありますが、
そのスピードがどのくらいなのか、判る人って、
いるのでしょうか?
正直、玄人しか、判らないと、私思うのですが・・・・・

もしお素人でお判かりになる人がいらしたら~~
それは、かなりの達人、経験豊富な方でしょう。

白状すると、私も若年の時はその早さが判らなかった部類でして・・・。
そのYさんの『井筒』の謡いは、セッカチな性格なのか、
やたらと早く謡ってしまう欠点がありまして、そこを注意しました。

「もっとゆっくりに~~」

「もっと、もっと丁寧に謡って下さい」と、
でも、中々直らない。

聞いていると、まず
謡いと謡いの間が無いのが、最大の欠点でした。
言葉の句点を無視し、休まずに謡ってしまうので、
聞いていると、
こちらまで息苦しくなり、聞いていて楽しくない。

「Yさん、私に謡から想像する時間を与えて下さい!」
と最後には申し上げたが・・・・。

でも、直らない。

う~~~
どう説明したらいいかな~~~

そうだ!

「あなたの謡は、お食事に例えると~~~
椀子(わんこ)蕎麦です。

次から次へと休む間もなく、出てくる、
あんなに早く出されると~~
すぐに食べるのがいやになってしまいますよね。

『井筒』の様な三番目物にはゆったりとした時の流れが必要です。
わんこは不似合いですよ。

曲の位を上げるには、間が最も大切ですよ、

お料理ならば~~~
日本でも西洋でも、
正規なコース料理を出すイメージで謡って下さい。
一品出されたら、次ぎのお品まで、
ちょっと、時間がありますよね?」
と。

納得されて、直った!

以上、お稽古場便りでした。
くだらない投稿をここまで読んで下さった、あなた、

あなたに朗報


粟谷能の会ホームページで阿吽27号をアップしました!

さあ、これから、 そちら [* 阿吽27号*] に行って下さい。


コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )



« お稽古場に『... キセルと言え... »