一噌仙幸(いっそう・ひさゆき)先生が亡くなられました。
悲しく、なんとも切ない気持ちで一杯です。
能『清経』に「音取(ねとり)」と呼ばれる小書があります。
笛の一管の音色に乗って、平清経の霊が妻の枕元に現れる演出です。
「音取」は二回勤めさせていただいていますが、初演も再演もお相手は仙幸先生にお願いしました。
もう、あの音色が聴けないのか・・・
と、思うと、気持は寂しく、沈みます。
以前の投稿ですが、もう一度皆様にご覧いただきたく、少し編集しましてご紹介いたします。
仙幸氏のお笛のすばらしさは、
単に繊細という一言では言い尽くせません。
序の舞などの舞は勿論絶品。
日吉(ひしぎ)や特にアシラヒ笛では、能の世界の広がりと深さを透明感ある綺麗な音色で表現されます。まさに本物!です。
独特の力強い吹き込みと、微妙な指使いで生まれる仙幸氏の世界は
シテ方の演技を支える大きな原動力です。
氏は常に
「能を吹く!」
「曲を吹く!」
と、言われて、その姿勢を崩されませんでした。そこが私には最高の魅力なのです。
昨今ソロリストが持て囃される時代に、一噌仙幸氏のように
独自の主張をしながらも調和の取れたお囃子を囃す方は貴重なのです。
ご冥福をお祈り申し上げます。 合掌
悲しく、なんとも切ない気持ちで一杯です。
能『清経』に「音取(ねとり)」と呼ばれる小書があります。
笛の一管の音色に乗って、平清経の霊が妻の枕元に現れる演出です。
「音取」は二回勤めさせていただいていますが、初演も再演もお相手は仙幸先生にお願いしました。
もう、あの音色が聴けないのか・・・
と、思うと、気持は寂しく、沈みます。
以前の投稿ですが、もう一度皆様にご覧いただきたく、少し編集しましてご紹介いたします。
仙幸氏のお笛のすばらしさは、
単に繊細という一言では言い尽くせません。
序の舞などの舞は勿論絶品。
日吉(ひしぎ)や特にアシラヒ笛では、能の世界の広がりと深さを透明感ある綺麗な音色で表現されます。まさに本物!です。
独特の力強い吹き込みと、微妙な指使いで生まれる仙幸氏の世界は
シテ方の演技を支える大きな原動力です。
氏は常に
「能を吹く!」
「曲を吹く!」
と、言われて、その姿勢を崩されませんでした。そこが私には最高の魅力なのです。
昨今ソロリストが持て囃される時代に、一噌仙幸氏のように
独自の主張をしながらも調和の取れたお囃子を囃す方は貴重なのです。
ご冥福をお祈り申し上げます。 合掌