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レジャーには三段階ある、と中谷彰宏氏は「男は女で修行する」に書いている。
第一次レジャーは「ごろ寝」、なにもしない。
第二次レジャーは「娯楽」でリゾートホテルに行ってスキューバダイビングやパラセイル、ゴルフなどを楽しむ。
第三次レジャーは「教養・勉強」で例えば女性に「美術館に行こう」と誘う。これも立派なレジャーだと女性は思う。女性は第三次までを楽しむが、往々にして男のレジャーは第二次止まりが多いらしい。ゴルフ、麻雀、カラオケで満足してしまう。能は?というと第三次に入るだろう。これから能の愛好家を増やすには、やはり女性にターゲットを絞り込むのがいいようだ。
~~フレンド、というのがあるが、能フレンドなるものを作り広め、そして体験してもらい、ゆくゆくは習っていただきたい、私の希望だ。
明治、大正、昭和の初期までは能は男性の嗜む芸として扱われてきた。しかし近年、能という芸能を鑑賞し、習われて支え応援しているのは主に女性だ。であれば女性が今の能の世界になにが必要で何が不要かはご存じのはず。女性の好むものは女性に発想してもらうのがよい。今まで男性発想だけで動いて来た能界だが、それだけでは補えない部分が露わになってきたようだ。女性の優れた感覚をうまく取り入れ能を広めるのが得策だ。
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能ファンを増やすには、能を一度観ていただいたら「次回も行こう!」とリピーターになってもらいたい。それには、能楽堂に足を運ぶまでのアプローチから楽しんでもらう、観ていただいた後のフォローも大切にしたい。
食事に例えると、空腹だからなんでもいい、取り敢えず腹に入れ込めばよい、ではなく、まずどんな料理をどこのお店でと選択する楽しみな時間を持ち、食事中は静かにしていても、終われば感想の意見交換もいいだろう、次回のことを考えるのもいい。
私は「俺の料理(能)で満腹になっただろう。また作るからそのときにまた来いや!」でいいと思っていたが、これではよい客商売とは言えない。能もお客さまあってのもの。
能楽師もいろいろ再考しなければいけない時代になった、と肌で感じるが、そうではない鈍感な人もいる。鈍感イコール低迷が予想される、低迷は避けたい。
実は、来週、能をご紹介しながらのお食事会を企画している。フェイスブックのイベントとして立ち上げ、嬉しいことに定員一杯になった。「能フレンズ」を増やそうと着々といろいろな企画を進めている。次回の無料能楽体験教室も希望者で満員だ。
第一次のごろ寝はしたいが、どうも私は始終動いていないと気が済まない性格(たち)らしい。動けるうちに動いておこう、が今57歳2ヶ月の意気込みだ。