能楽・喜多流能楽師 粟谷明生 AWAYA AKIO のブログ

能楽師・粟谷明生の自由気儘な日記です。
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潜在意識 善と悪(東北大夏合宿二日目の報告)

2013-08-10 23:48:04 | 能が好きな学生たちと
昨日の投稿の一部分が、重複するがお許し下さい。

東北大能楽部夏合宿で参加部員の学生に最初の挨拶で次のように述べた。
「能の稽古って厳しい。人前に立つのは恥ずかしい」
と最初は思うかもしれない。はじめは消極的になってしまうのは仕方がないこと。
だが消極的な行動は、覚えられない、間違える、という現象に直結する。

人間には潜在能力・潜在意識があり、考え方、習慣、行動を無意識の内に決めてしまうところがある。脳や身体に潜在する能力や意識には、善玉と悪玉の二つがあり、善玉は、長足の進歩をもたらし、優れた謡と舞を生み出す。悪玉はそれを拒むもので邪魔者だ。出来れば善玉だけ持っていたいが、どうも人間は善と悪の両方も持ち合わせていなければいけない生き物のようだ。二つあるならよい方を出来る限り活用したい。

「稽古は厳しく苦しいかもしれないが、意外と楽しいかも」
と意識して思うことが大事、これを薦める、と。

若い学生部員を見ていると、善玉の潜在能力・意識が透き通るように見える時がある。それは一瞬だが、でも間違いなくある。であれば、それを引き出してあげなければいけない。よい潜在能力があるのだから、それをうまく立ち上げさせなければ勿体ない。

今回の指導者の役目はこれかな? 一日を終え二日目に入ろうとする今、そう思っている。さあ二日目を充実したものにするぞ、部員の力を漲らせるぞ、と自分に言い聞かせている。

では二日目の稽古風景をご紹介しよう

一年生・中島一郎君は仕舞『西王母』


一年生・長谷川郁さんは『葛城』キリ


一年生・保田隼君は『芦刈』


一年生の連調


連調『湯谷』ロンギの指導をする粟谷明生


昼食


二年生の菅原亜寿美さんは仕舞『大江山』


連調『玉葛』の地謡(左より、菅田瑛夏、三好桃子、菅原亜寿美)


三好桃子さんは仕舞『羽衣』クセ


三年生・原田昌輝君は今回が初合宿、仕舞『国栖』に挑戦


粟谷明生用の紙コップで水分補給


舞囃子『女郎花』に挑む三年生・菅田瑛夏さん


部長の菅田瑛夏さんのお誕生日祝いにバースデーケーキのサプライズプレゼントを


菅田瑛夏さんと粟谷明生


女子部員が少ないので、OB小澤芙美子さんが応援参加して下さいました。


文責 写真 粟谷明生



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