現在の「能」は、室町時代から江戸時代まで「猿楽の能」略して「猿楽」と言われていました。
それ以前に流行っていたのが「田楽」です。
「猿楽の能」が正式に室町幕府に認められる前は、
「田楽の能」と「猿楽の能」は、混在して、その枠組みは、
はっきり分けられることはなかったようです。
その後、田楽は廃り、猿楽だげが残ります。
この田楽と猿楽の区別がはっきりしない時代に生まれた能の作品で今も残っているのが
『絃上』『昭君』『天鼓』などではないか?
という説を観世流の能楽師の方から聞きました。
「舞台にやたら役者がたくさん出るのが~田楽の特徴らしいですよ」
「絃上多いね」
「そう『絃上』も『昭君』も田楽の能かもしれませんよ」
「そうなんだ!」
、
「そして『天鼓』もそう考えられますよ、
古い形はシテ・王伯とシテツレ・王母の二人が登場し、
前場と後場でシテもそれぞれ別の役者が勤めていたかもしれませんよ・・・」
「なるほど・・・」
と、言うことですが、この真偽を確かめたいと思っています。