能楽・喜多流能楽師 粟谷明生 AWAYA AKIO のブログ

能楽師・粟谷明生の自由気儘な日記です。
能の世界も個人の生活もご紹介しています!

モンドパラレッロ歌劇団による「能楽堂コラボ」『花焔』本日です!

2021-10-31 10:08:10 | 粟谷明生の日常
本日はモンドパラレッロ歌劇団の第二回能楽堂コラボ「花焔」が梅若能楽学院会館にて公演されます。
今回は1・2部構成で、私は後半のオペラ「ランメルモールのルチア」狂乱の場より、ルチア役をシテとして創作舞を勤めます。
愛する人のために政略結婚相手のアルトゥーロを、刺してしまったルチア。
その悲壮な思いを、マリアセレンの歌声に合わせ、刺した剣を持ち、特別な歩き方で館を彷徨う風情で登場します。
 
🎶 全身が震えるの
足がよろめくの ♪
と、よろける動きを足拍子で演じますが、なかなか上手く出来ず難義しております。
 
マリアセレンの歌に続いてお囃子(笛・松田弘之 小鼓・田邊恭資 大鼓・大倉慶乃助)の掛け声、音色に合わせ、何かに惹かれるように、本舞台に入り、そして十字架を身につけると、一瞬心が解放され軽やかに舞いはじめます、が時が経つにつれて・・・・・
ルチアの心境を、能楽堂と言う特殊な空間の中で、クラッシックから舞囃子へと音楽がリレーされますが、さてどのような化学反応が起きるでしょうか?
実験的な試みです。
[最後に明生からのお願い]
能楽堂コラボはオペラ俳優が能・狂言を学び、能舞台の様式に合わせてオペラを演じます。
オペラと能楽のお互いの文化を尊重し合い、アイデンティティである日本らしい演技を身体融合させた舞台芸術として世界に発信したい!
と、企画演出する舞台監督の植村文明氏に、私も微力ながら協力させていただいております。
 
ご来場の皆様には、この主旨をご理解いただき、能・能舞台と言う固定観念の枠を少し拡げてお楽しみいただきたい、とお願いしてご来場をお待ち申し上げております。

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