能楽・喜多流能楽師 粟谷明生 AWAYA AKIO のブログ

能楽師・粟谷明生の自由気儘な日記です。
能の世界も個人の生活もご紹介しています!

山口薪能、無事盛会に終了しました

2011-08-08 09:27:47 | カルーク面白楽屋裏話
二年に一度の山口薪能は盛会に終わりました。

「全国にたくさんの薪能が催されていますが、ここの蒸し暑さは特別!」
と話すのは狂言師・野村萬斎さん。

確かに山口薪能は蒸し暑いです。
演者も観客もこの蒸す&暑さに耐えて演じ、鑑賞する、そんな薪能です。

今回、私は舞囃子『忠度』と能『船弁慶』の地謡を勤めましたが、
いつもに比べ、少し風が吹いてくれたので、ほんの少しですが、楽でした。



それでも、シテ(粟谷能夫氏)やワキ(森 常好氏)狂言(野村萬斎氏、野村遼太氏)の方々は
やはり汗びっしょり、まさに熱演です。

真夏の薪能は、演者にとってあまり健康的とは言えません。

開演18時半
山口では陽が沈むのは19時過ぎ

まだ明るい中、『忠度』を舞ながら、ふと、
「あ~、西陽にあたるお客様はさぞお暑いだろうな~
申し訳ないな~~」と思いました。



今回、800名ほどのお席をうめて下さいました観客の皆様、
ご来場どうも有難うございました。
お礼申し上げます。



全国に、能楽堂、能舞台はありますが
野田神社の能舞台は「風格」という言葉がぴったり似合います。

長い橋掛に、三間四方の本舞台は実に立派です。
板の色もやや黒ずんだ歴史を感じさせるもので、
落ち着いた風情と風格を醸し出しています。

この風格はご覧になるお客様にはもちろんお判りかと思いますが、
実は、演じているものにしか判らないものがあります。

それは能舞台の持つエネルギーです
目には見えませんが、そのパワーが演者の演技を助けている、と私は思っています。

写真は野田神社の鏡板です
立派でしょう?



この写真は本舞台の屋根裏です。

水平の四角形の板が敷かれているのは、通常の形式と異なりますが、
なぜこのようになったのかは、私判りません。

さて、この能楽堂の楽屋は二個所で、冷房があるのは一個所のみ
お囃子方は冷房がないお部屋なので、お気の毒です。


その冷房のある楽屋でワキの森 常好さんを撮影


彼も私の紋付姿を撮影してくれたので、ご覧になりたい方は
森常好のブログをご覧下さい。

森 常好ブログはこちらから

さて、森 常好さんの夜の姿は~~こちら


宿で夕食のときに撮影、ちゃんと許可を得ていますから、ご心配なく。

山口宇部空港行き組は、今朝は8時にロビー集合、
そこで狂言の『磁石』に出演した野村遼太君とツーショット


遼太君は息子尚生と同級生、
声は良いし、立ち姿も良く、将来が楽しみな好青年です。



演能写真と月夜の能楽堂は、山口薪能実行委員の井町健氏の撮影です。
井町さん、速攻のお写真提供有難うございます。

出来ましたら~~サイズ大きいのも、頂戴したいです、
よろしくお願い申し上げます!

その他の写真撮影は、粟谷明生です。














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