法令用語

　今日3月1日は、全国火災予防運動が始まる、
　この火災から消防法の時間的速度の法令用語を思い出した。その用語は「直ちに」、「遅滞なく」、「すみやかに」の三種類になる。

　「直ちに」は時間的速度が最も速い。有無を言わさず最優先ということ。
　消防法第22条に「気象の状況が火災の予防上危険があると認めるときは、その状況を直ちに(中略)都道府県知事に通報しなければならない」とある。
　
　「遅滞なく」は、前の「直ちに」より時間的速度が緩和される。
　同じ消防法第24条に「火災を発見した者は、遅滞なくこれを消防署(中略)に通知しなければならない」とある。
　例えば人の救助が先とか、放火犯を追いかけたとか合理性や正当性の理由があればそちらが優先されるということ。同じ法律内で使い分けているのである。
　
　「すみやかに」は速くということに違いないが、訓示、教示のような心得を示すが、どちらかといえば修飾句のようなものだ。仮に「すみやかに報告すること」とあったとして、報告が遅れても法的には違反にも不当にもならないわけ。