ひとこと・ふたこと・時どき多言(たこと)

〈ゴマメのばーば〉の、日々訪れる想い・あれこれ

インスタ映えこそしなくとも。

2019-06-12 06:20:51 | 日記
久々に足を伸ばして少し遠いスーパーへ買い物に行って来ました。
途中図書館へも寄ったのですが、こちらは本を返済するだけにし、バスを乗り継いで
スーパーへ。
このスーパーにしか置いていないシーチキンの罐詰を買い求めたのですが、ついでに
お惣菜の材料も買ったりしたので、けっこう重たくなりました。
スーパー内のお店で暫くぶりにソフトクリームも食べ、何だか、とても満足。

夕方、暫く来なかったひ孫のUちゃんがパパと一緒に寄ってくれました。
こちらも半月ぶりくらいです。
私の風邪が長引いていましたので、うつるといけないから暫く来ない様に、と言って
おいたからでした。
元気な声を聞きましたら、私も元気になりました。
連れ合いが数日前に、あるイベントに出席し、その際頂いてきた風船をUちゃんは、
たいそう喜んでくれて躍り上がっていましたので、こちらまで嬉しくなりました。
こんな時の私たち老夫婦の顔つきが、一番「いい顔つき」になっているのではない
でしょうか、インスタ映えこそしなくとも。
ふっと、母のことなどを思い出しました。
母、母のことなど、を。

    『母に』
                     吉原幸子
    畳のうえに ひっそりとすわって
    やがてくる季節のふとんをひろげるあなた
    山椒の若芽をすりつぶし
    食卓のやさしいにほひのなかで
    ふと のめないビールをのんでみるあなた
    (海のなかの母 母のなかの海)
    水のように のみこみ あふれ
    港のように しずかになって
    闇にさまよふ気まぐれな小舟を迎へる
    あなたほどの大きなゆるしが いつか
    わたしたちにも もてるのでせうか
    うしろ姿にばかり わたしは目を伏せて
    花束をそっとここに置きます
    昔からの母たちの祈りによって咲いた花束を
    子が母に 母が祖母にと育ちながら
    一つの花束をリンネのように たらひ回しに
    子が母に 母が祖母にと贈って
    やがてそれは遠い美しいふるさとに向かって
    かすんでゆきます
             吉原幸子詩集 『花のもとにて 春』 思潮社 刊より
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