Gikuri

ギクリのブログ。たまに自意識過剰。

石川一人旅 3日目

2021-09-04 | 旅に出た
1日目に続いて金沢散策です。
金沢は施設の定休日がバラバラなので
平日に効率的に回るのが難しいです。
「成巽閣→中村記念美術館→鈴木大拙館」
とか「辻家庭園→金沢建築館」みたいに
連続で回れればスムーズだったんですが、
定休日の関係で別の日に行くことに
なってしまいました。
だから1日目と同じような道歩いてる。

7:00過ぎにJRバス医王山線に乗って
出発。「早い時間帯だからまだ道路
渋滞してないな…」と安心してたら
何故か金沢市街中心部を抜けてから
渋滞(車線が少ないから?)。
バス車内は通学の高校生がいる程度で
そんなに混んでないです。車社会で
みんな車を使ってる結果渋滞が酷く
なってるんだろうな。
森本駅から山方向の道に入ってからは
スイスイ走る…と思いきやまた別の
渋滞道路に突っ込む。医王山二俣
バス停にようやく着くかと期待したら
加賀二俣バス停でがっかり(笑)。
結局21分遅れで目的地に到着。
毎日渋滞するのは明白なんだから
時刻表は渋滞考慮して作ってほしいね。
時間帯が合わなかったので今回
利用しませんでしたが、本来は
金沢駅から医王山二俣に行くには
森本駅方面に遠回りするJRバスより
金沢大学方面にまっすぐ東進する
加越能バスの南砺~金沢線に乗って
二俣バス停で下車した方が
所要時間は短いです。

バスの本数が少なく1本見送って
しまうとその後の観光に大きな
支障が出るので、バス下車と同時に
走って目的の本泉寺へ。
本堂の右手に回り、墓地を抜けると
蓮如上人作との伝説もある池泉庭
「九山八海の庭」がありました。
刈込が目立つから秋より初夏が
いいかもしれませんね。
お庭も境内も広いわけじゃないから
何も見られない最悪の事態は回避
できたけど、見学時間5分は非常に
慌ただしかったです。ちなみに
お寺のトイレは閉まってて
この辺他に公衆トイレも見当たら
ないので、バスで遠くから来ると
トイレの近い人は辛いかも。
喉が乾燥したけど金沢に戻るまで
お茶断ちしてました。
帰りのバスは広坂バス停下車時で
7分遅れ。通勤のピークが過ぎた
からか、行きの方向の道路は
渋滞解消してました。
帰りは渋滞より停車と信号で
時間食った感じ。バスは両替
しなくてもお釣りが出るタイプ
みたいです(私はSuica使った)。

私は入らなかったけど、金沢
21世紀美術館はチケット売り場が
平日でもかなりの行列。
館外のオブジェは自由に見たり
触れたりでき、子供が遊んでた。
松濤庵という茶室があったので
ちょっと覗いてみました。
江戸末期の藩主の隠居所を昭和に
茶室として整備。茶室には入れず
外から見学します。茶庭は灯籠の
頭にまで苔が生えてました。
11月は意外に苔がまだ元気ですね。

前々日に行った中村記念美術館の
奥から鈴木大拙館方面に進んだら、
鈴木大拙館の水鏡の庭や露地の庭を
外から覗けた上、隣の松風閣庭園
にも入れました(鈴木大拙館に
入館しなくても入れます)。
重臣本多家の庭園で江戸初期らしい。
苔に木漏れ日。色づく紅葉に
池の水面のゆらめきが映ります。
藁の灯籠みたいなのは覆ってるだけ?
共通観覧券で鈴木大拙館に入って
ようやくトイレにありつく(笑)。
中からも「水鏡の庭」を見ながら
ひと休み。庭といってもこちらは
伝統的な日本庭園ではなく、
現代建築の中に池があります。
波の立たない池に映る松風閣庭園の
紅葉。展示よりこの池目当ての客が
多いような気がします。金沢21世紀
美術館に近い場所柄、現代建築・
現代アート好きの人が多いのでしょう。
展示や露地の庭は内部からは撮影禁止、
水鏡の庭は撮影できます。

さていよいよ兼六園です。
日本三名園はこれで制覇ですかね。
歴代藩主により約200年掛けて改修が
重ねられた大名庭園で、現在の形に
なったのは江戸時代も終わろうかと
いう頃。流石に平日でも結構な客の
数で、黄門橋付近で人がいなかった
ときにホッとしたほど。
休日の混雑ぶりが凄まじそう…。
結婚や成人の着物記念撮影をまた
見かけました。結婚多いね!
広~い敷地を1時間でぐるっと一周、
気温が高く歩くと暑くなってきた。
雪には早いですが、木にはすでに
雪吊りがされてました。
真弓坂から入り、瓢池、梅林を抜け
山崎山付近の紅葉が見頃で真っ赤!
根上松でっかい。七福神山と
亀甲形の石を並べてるのが
ユニークな雁行橋あたりが好き。
兼六園のシンボルとも言える
霞ヶ池の徽軫灯籠や唐崎松付近が
一番混んでました。日本最古らしい
噴水の前を通ってまた瓢池に戻る。
翠滝の近くに石組あるからこっちの
池の方が好みかな。
夜間ライトアップ用機材が目に
付いて景観台無しになってないか
心配だったけど、そこまで気に
ならなかったです。

兼六園を桂坂から出て石川門を
くぐって金沢城公園に入り、
五十間長屋などを見つつ
湿生園の横を通って黒門から
園外へ。黒門前緑地を覗きます。
コロナの影響で茶室見学できず。

リサーチ不足で行くつもりしてた
寿司屋が定休日。「近江町まで
行けば食い物にありつけるだろ」
と行ったら観光客でもう大混雑!
食堂も行列が多く、前日食べた
海鮮丼以外にしたかったので
海鮮丼以外のメニューがある
(そして悪質なぼったくり価格
ではない)お店に入りました。
私はすぐ座れましたが帰る頃には
並んでました。刺身定食の刺身は
そこらの居酒屋と変わらない
感じで特別美味しいとは思わず。
観光に来て敢えて食べに行く
レベルの味でも珍しさでもない。
金時草の酢の物はモロヘイヤ
ほどじゃないけどヌルッとした
感じです。Gotoクーポン利用可。

「行くんじゃなかった」と後悔
したのは料理が期待外れだった
のもありますが、忙しいからか
店員が機嫌悪そうだったのに
うんざりしたのと、コロナに
感染してもおかしくない環境
だったからです。
マスクなしで大声でお喋りする
隣の席が1mも離れてないし
(客層が悪かった…)入口すら
開けてなくて換気もされてない。
コロナ対策みたいな短期的な
儲けに繋がらないことには
消極的なんでしょうね…。
奮発して市場手前で見かけた
2200円の美味しそうな寿司屋
入ればよかったと非常に後悔
(後で調べたら人気店のようで
予約なしでは入れなかった
可能性も高いですが)。
コロナ不況の中でお金を落とす
なら誠実に経営してるお店に
落としたいものですし。
それか海鮮にこだわらず空いた
店に行った方がよかったです
(前日海鮮丼じゃなくて寿司に
してれば踏ん切りついたかな)。

金沢中心部で海鮮料理食べる時は
よほどリサーチきちんとしないと
観光客からぼったくるような
コスパ悪い店に当たりそうな予感。
観光地の店で30分待たされるより、
バスに10分乗って郊外の地元向けの
寿司屋に行った方が結果的に早いし
安いし美味しいかもしれません。
まあ北海道もそんな傾向でしたが
観光市場は地雷が多いですね…。
強気な値段でぼったくる店や
質の低い料理で客を騙す店が多く、
中には良心的な店もあるでしょうが
そんな店は人気で大行列になるから
待ち時間が勿体ないです。

再び金沢城公園に戻って三十間長屋
などを見て歩き、玉泉院丸庭園。
池にいくつも橋が架かります。
江戸時代末期の絵図から最近再現と
いうことで現代っぽい雰囲気に
なってるので、兼六園見た後だと
あまりよい庭には見えない…。
赤青の石が使われた石垣の方が
目に入りました。期待ほどじゃ
なかったので金沢城公園の
ライトアップを夜に見に行く
のはやめにしました。

隣の尾山神社は池が庭園になってて
島は楽器などの形になってるとか。
ここの前田利家公像は母衣を付けた
騎乗姿です。その妻のお松を祀った
神社とのことです。子供の頃、家に
お松が主人公の歴史小説があって
よく読んでたのを思い出しました。
神門の上側が洋風でユニーク。

武家屋敷エリアに移動します。
時間が余ってたので足軽資料館へ。
最下層の武家なので質素な造り。
無料だけどこれだけ質素だと
観光客からお金取りづらいか。
庭は鑑賞用というより実用と
いうか菜園だったらしいです。
近くの高田家跡は庭と長屋門だけ
残ります。ここも入園自由。
この後に行った野村家に比べると
庭の見所は少ないです。
ベンチに腰掛けて休んでたら隣に
マスクしてない一家が座ってきて
お喋りし始めたのでとっとと退散。
予定より1時間以上早く進んでる。

野村家がいい庭でした!
上段の間に面した軒の深い縁側では
縁側の下まで迫る水、橋も架かる。
この水は奥の間に面した縁側から
見える池に滝として落ちます。
つまり上下段で高低を付けてます。
茶室に上って見下ろすこともでき、
とても凝った庭でした。
真行草では真の庭だそうな。
灯籠も多いです。あんなに灯りを
ともすの?それか観賞用かな?
松は雪吊り済みでした。
人慣れした鳥がやってきて
のんびり眺めてました。
屋内の襖絵や欄間も素敵です。
併設の鬼川文庫では日本刀や
金箔を使った漆工芸などを展示。

長町武家屋敷の石畳の道も少し
歩きました。鍵型の曲がり角。
途中で引き返して往復。風情の
ある通りなのでツアーが来てた。

金沢市老舗記念館は薬屋の建物で
明治期に建築されたものです。
番頭人形がチープ(笑)。
1階では生薬や花嫁のれん、
加賀手まりの展示がありました。
ブクリョウはたまに桂枝茯苓丸
飲んでるからお世話になってる!
庭にも出られる。茶室もあった。
2階では伝統工芸品のほか、
梅桜や鶯を表現した見事な
工芸菓子も展示されてました。
当時まだそこまでコロナの状況が
深刻でなかったからか、ここで
ノーマスクで喋るおばさんを
見かけて距離を取りました。

近くの前田土佐守家資料館にも
行きましたが、さっき見かけた
ノーマスクおばさんの一団が
追ってくる…。ひえー。
前田土佐守家は前田利政の
子孫で、利家次男の家系とはいえ
外様藩主の家臣が土佐守などを
賜るのは他にないらしいです。
黒甲冑や書状などを展示、ガラス
越しだけど庭も見られます。
土佐守家のものではなく新しい
庭かな。敷地の端からも覗けます。

片町の犀川大橋という100年近く
前に造られた鉄橋を渡って蛤坂を
上ります。蛤坂にある大きな
古建築は山錦楼という料亭らしい。
食べログ見たらお部屋の写真も
ありましたが、やっぱり青い壁の
部屋と緑の壁の部屋があって
金沢は色付きの壁のお座敷が
好きなんだなあと。
私の目的地は金沢建築館です。
金沢市文化施設共通観覧券で
見学したのは結局7施設。
大体3~4施設で元が取れる。
1階の展示は撮影禁止で、
2階の水庭、赤坂離宮迎賓館の
游心亭の広間と茶室を再現した
部分は撮影OKでした。
水庭は落ちた水を泡立たないよう
循環させ、水鏡になるように
してるそうです。建物といい
現代アートですね。
大広間や茶室は勿論和風だけど
やはり現代的なデザイン。
天井窓や青い襖が印象的です。
寺町あたりだと住宅地だからか
カフェなんかも観光地価格じゃ
なくて常識的な価格になってる。

さて兼六園ライトアップが始まる
17:30まで1時間以上暇です。
どこかの博物館・美術館が
18:00くらいまで開けてくれたら
暇潰しができるんだけど、
21世紀美術館以外の施設は
ほとんど17:00までに閉まる…。
疲れたので桜橋からバスで
兼六園の近くまでワープして
石川県観光物産館でお土産選び
してました(金沢建築館行く前に
香林坊大和で探したんだけど
ピンとくる土産がなかった…)。
実家に送りたかった加賀棒茶も
職場の土産も買えたし(GoTo
やってた時期なのでまだ堂々と
旅行したことを言えました)
買い食い用の豆つなぎ餅も
ゲットしたしこれでOK!
豆つなぎ餅以外は持ち歩かずに
済むよう自宅にまとめて発送。
ちなみに「おやつ麸」は3箱の
うち2箱実家に送って1箱自分で
食べたけど、柔らかいラスク
みたいでしたね。
のどくろ寿司をここで買って
ホテルや公園で食べたら
飲食店入るよりコロナリスク
避けられるなと思った。
それでも30分余った(17:30
閉店だからもう少し見て
回ってもよかったけど)。

兼六園ライトアップ、10分前で
すでに蓮池門の前は人だかり、
密だしカップル何組かはマスク
してなかったです…。
混むのが嫌な人は遅めに行った
方が逆にいいのかも。
噴水から徽軫灯籠へは全員共通
ルートなので灯籠や唐崎松や
霞ヶ池周辺は特に混んでて、
徽軫灯籠前では立ち止まるなと
アナウンスがありました。
紅葉や雪吊りの松をライトアップ、
赤い紅葉が池にも逆向きに映る。
その後根上松を経て、午前中に
見に行った時に紅葉が見頃だった
山崎山に上りました。
こっちは遠いので来ない人も多く
混雑なく紅葉を楽しめます。
霞ヶ池に戻って栄螺山にも上り、
瓢池で翠滝を見て真弓坂から帰る。
これでだいたい40分弱。

しいのき迎賓館、アメリカ楓通り、
いしかわ四高記念文化交流館の
ライトアップを眺めながら
香林坊方面へ。考えてたお店は
予約でいっぱい。ここは前回の
金沢来訪時にも結局入れずじまい
だったので、2度も無理だと
もう縁がないってことでしょう。
次の金沢再訪は未定だし。
もう何食べるかはこだわらず
近場の混んでない店に入るか…
と歩きだし、イラストが
目を引いたタンポポ入店。
配管剥き出しの内装に中華風の
飾りが垂れ下がるけど、店員は
中国人じゃなさそうに見えます。
他には遠くに1組いただけ。
牛タンのレモンソース炒め
1290円、牛タンは5枚入り。
焼肉にずっと行ってなかったので
久々に牛タン食べましたね。
肉食ったから主食にするかと
お好み焼き豚800円。
鉄板のまま食べたらアツアツです。
いっつも冷凍食品の薄っぺらい
お好み焼きしか食べてないから
分厚いだけで感動(笑)。
ジンジャーエールは300円。
税込だと2629円になるはずだけど
請求2600円だったから端数切捨
だったのかな。最初に飲み物の
注文聞かれたから居酒屋かと
思ったけど、お通しもお通し代も
なかったです。食べたくない
お通し出されるよりはいい。
金沢みたいな街だと和食・海鮮は
観光地価格になりがちなので、
観光客があまり食べに行かない
中華の方が失敗しにくいかな?

金沢観光はこの日で終わりで
次の日からは石川県外に出ます。
初日とこの日の2日間でもう当面
行かなくていいくらい回った。
写真の整理が大変そう…。
兼六園も悪くなかったけど
石川県内では平家庭園と野村家の
庭園が好みで、心蓮社庭園も
意外と穴場って感じでした。


《写真ブログ記事》
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石川県・金沢 松風閣庭園/鈴木大拙館
石川県・金沢 兼六園
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