Gikuri

ギクリのブログ。たまに自意識過剰。

おそろしい子たち!

2021-08-07 | 走る若人が好き
全種目は書ききれないですが五輪陸上記事。
金曜までのトラック種目だけで長くなるので
マラソンの記事はまた後日。

平日朝は仕事なので特にフィールド種目は
ほとんどいいとこ見られなかったですね…。
今やお家芸の競歩も、時差があるような
時間帯の開催でほとんど観戦できず。
国内開催で夜種目を普通に見られるだけ
今回はましかもしれないけど。

男子3000mSC決勝はギリギリまでテレビの
地上波放送が決まらずヤキモキ。
結局NHKが急遽放送してくれました。
今回はまだgorin.jpの動画配信があるだけ
ましですが、なかったら発狂するしかない。
三浦選手は7位でこの種目史上初の入賞!
というか短距離含めての男子トラック個人
種目での入賞自体今世紀初めて(史上
7回目?)らしい。でも予選見たら普通に
入賞くらいしてくれそうだったので、
7位という結果に驚きがないのが驚き。
8:16.90のタイムだって三浦選手以外
日本人誰も出してないんですが、
やっぱりそこまで驚きがない驚き。
パンケーキ好きって方が驚いたほど(笑)。
これ放送しないつもりでいたのかよ!
数少ない入賞種目になったのに!

見るからにスロースタート、1000m付近で
前に出されてしまう場面も。こういう展開は
自分が突出してる国内レースではなかなか
経験できないものだったかと思います。
やっぱりアフリカ勢は強く、後半ペースを
上げてこられて流石に対応できずに
順位を下げましたが、ラストが効くのが
三浦選手の持ち味ですね(国内でラストが
強くても海外には通用しないという選手も
多いですが、三浦選手のラストは欧州勢には
通用してたと思います)。最後の1周で
何人かを抜いて7位に上がりました。
入賞の達成感はありつつも、そんなに喜んで
なさそうだったので、世界のトップを
目の当たりにして悔しさもある感じだった
でしょうか。19歳で五輪の予選決勝と
貴重な経験できたのはとても大きいですね。
「個性を出せる唯一の種目」と語っていて
ずっと3000mSCに取り組むようですし
三浦選手なら経験を今後に活かせそう。
長距離界の宝だから大事にしてほしいな…。
海外レース参戦の機会があったら陸連が
支援してほしいですし、トラック中心で
スピードを磨きたい意志が本人にあれば
あまり駅伝漬けにせず尊重してほしいです
(順大なら配慮してくれそうですが)。

直後の女子5000m決勝の廣中選手も
積極的なレースでした。
自ら引っ張るスタイルは決勝でも健在。
今大会は積極的に引っ張るスタイルの
選手が結果を出してますね~。
最後惜しくも9位でしたがそれでも
日本新記録!5000m走るには明らかに
暑い気候だし、大舞台の緊張もあると
思うのに、予選含めて日本歴代上位記録
次々と出してきて世界陸上参加標準を
普通に突破する女子選手みんなすげえ…。
真に強い選手が代表になったって感じ。
逆に日本国内で機会に恵まれてなくて
これまでタイム出せてなかっただけ?
女子って男子より気温の高い時間に
走らされたり、男子ほど十分な外国人
ペースメーカーがいなかったりで、
男子で時々ある至れり尽くせり的な
記録会をあまり見かけないです。
廣中選手がトレードマークの帽子を
途中で脱ぐのは初めて見ました。
増田さん相変わらずネタぶっこみすぎ
でしたが、あれ収集したネタの何割
くらいが放出されてるんでしょう。

その廣中選手は10000mでも魅せて
くれましたね。10000mでもやっぱり
最初引っ張りましたが自分のこだわり
なんでしょうね。早い段階から集団が
ばらけました。アフリカ勢のメダル
争いにはついて行けませんでしたが、
半分前あたりでまた帽子を脱ぎ捨て、
粘って粘って7位入賞!
気温31度の中で、また5000mで
予選決勝走った後で歴代4位のタイム。
日本人の入賞は25年ぶりで、意外に
最近入賞してなかったんですね。
レース前もレース後もニコニコしてて
走るのが楽しいんだろうなあと。
徹底して前の走者の後ろに付いたまま
最後の最後まで先頭に出なかった
ハッサン選手が優勝して、駅伝ファンと
しては昨年の全日本大学駅伝のアンカー
田澤選手を思い出しました(笑)。
増田さん早朝はマラソン解説してた
のに夜も10000mの解説で多忙。

1500mの田中選手はかっこよすぎて
惚れそうでした。果敢に戦ってた。
「5000mの疲労できついかな?」
と思いきや予選準決勝決勝と疲れを
感じさせない走り…流石鉄人…。
普段からよく連戦して鍛えてるのが
本番の過密スケジュールでも活きてる
かもしれませんね。予選は朝で
見られず準決勝から見ましたが、
スタート前から気迫が凄かった!
ここまで気迫の漲った選手を見たのは
初めてかも。格上の選手を相手に
先頭を引く場面もあり、ライバルを
休ませない作戦だったようです。
結果組5着、着順で決勝進出!
しかも日本新記録で日本人女子選手
前人未到の4分切りを果たして大興奮。
決勝はさらに難敵揃いでしたが
怯まず集団前方で攻めて8位!
日本人女子が初めて出た種目なのに、
中距離は日本人には不利と言われて
きたのに、決勝進出して入賞とは。
決勝のタイムも3分台だったし
国際大会本番で国内以上の走りが
できる選手って本当に強い。
今大会はこの種目ワールドランク
での選出でしたが、世界陸上の
参加標準を切ってるので、来年の
日本選手権優勝で即内定かな。

一方で男子5000mは太刀打ちできず。
最初から集団最後方付近にいてペースが
上がって置いていかれましたが、
調子が悪かったんでしょうか。
日本人選手って外国人選手より背が
低いから集団の中にいると埋もれて
探しづらくなりがちですが、長身の
坂東選手はすぐ見つけられます。
レース後の塩尻選手のツイート、
あれ自分が5000mに参戦するから
次は同じ人が代表とは限らないって
意味ですよね?楽しみ!

男子110mHは予選しか生中継見られず。
こちらも日本人選手の準決勝進出は
57年ぶりだとか。今大会は男子走高跳・
走幅跳・3000m障害、女子やり投げで
何十年ぶりの決勝進出を果たしており、
久々の記録が出た種目が多いですね
(あと女子1500mが初出場)。
逆に他の短距離種目の結果が出ないなど
日本の得意とする種目が今後変わって
いくのかなという流れを感じます
(層が厚いわけではなく1人だけ突出して
強い種目は、その選手個人の才能による
ところもあるかもしれませんが)。
後で準決勝の録画を見ましたが、
泉谷選手はハードル倒しまくって
バランス崩しながら惜しいタイムを
出してて、まともに走れたら決勝に
進めたのではと思わせる力を見せました。
今度走幅跳やるみたいで気になります。
というかこっちが元々本職でしたっけ。
いろいろできて器用な選手ですね!
金井選手は最後の五輪になったけど
転倒してしまって残念…。

男子4×100mリレーは残念な結果に。
予選は辛くも通過しましたが、決勝で
1走多田選手→2走山縣選手のところで
バトンを渡せずDNF、3走桐生選手と
4走小池選手は走ることすらできず。
バトンが渡らないほど遠いタイミングで
スタートするギャンブルな指示をした
コーチ陣が主な原因であって、指示に
従った選手には責任がないように
思いますが(あと隣のイタリア選手と
接触しそうになって避けたことで
タイムのロスがあったかも?)、
戦前メディアが過度にメダルを煽った
だけにSNSなどで選手を叩きにいく
心ない人が現れないかが心配です。

全体的に女子中長距離は多くの選手が
大舞台(しかも真夏の過酷な気候)で
どんどん自己ベストを出してくるなど
力を出し切って成功しています。
一方で男子短距離は本番に調子を
合わせられなかった印象で(100mと
200mの代表に関しては日本選手権
時点で全員今ひとつだったけど)
陸連内での検証が必要なのかな。
リレーはそろそろ世代交代の時期に
差し掛かりそうですが…。

あとは入賞した選手はみんな若い
選手だったので、今回の経験を
糧にして今後さらなる成長を見せて
くれることに大いに期待です!
特に田中選手と廣中選手は5000mで
種目がかぶって競うことになるので
これからも注目ですね。
個人的願望を言うと、将来の予定は
知りませんが慌ててマラソン転向
しないでしばらくはトラックの
爆走を見せてくれたらなあと。
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