Gikuri

ギクリのブログ。たまに自意識過剰。

MGCで検索したらインドの大学とか出てきた

2017-04-22 | 走る若人が好き
2020年東京五輪のマラソン代表選考方針が発表されました。
陸連サイトにPDFでアップされてますね。ざっくり要約するとこんな感じ。

①2017年夏~2019年春先の「MGCシリーズ」と呼ばれる大会での順位や
  タイムが規定以上の選手に、「MGCレース」への出場資格を与える。
  「MGCシリーズ」は選考でお馴染みのいつもの大会+夏の北海道マラソン。
  ただし、今年のロンドン世界陸上で入賞とか、男子2:08:30女子2:24:00を
  別のレースで切ってくるとかでも「ワイルドカード」として例外的に出場可。

②2019年9月以降に開催される選考会「MGCレース」で代表争い。
  優勝者は即内定。2~3位のうち、派遣設定記録(男子2:05:30、女子2:21:00)
  を3位が破ってて2位が破ってなければ3位の選手を、それ以外のケースでは
  2位の選手に内定を出す。つまり「MGCレース」で2枠埋める。
  (男子は現実的なタイムではないので普通に2位が選ばれるかと)

③残り1枠は、2019年冬~2020年春先の「MGCファイナルチャレンジ」
  (これも例年選考で使う大会)で派遣設定記録(2019年5月に決定)を
  突破した選手のうち、最もタイムがいい選手に内定。
  ただし、①の「MGCシリーズ」のどれかで完走してるか、①に規定する
  出場資格(ワイルドカードも含むってことかな)を持ってないとダメ。
  つまり初マラソンの一発屋がタイム最上位でも対象外。

④③で派遣設定記録を誰も破れなければ、②の2~3位の選手のうち
  漏れちゃった方に内定を出す。

ちなみにMGC=マラソングランドチャンピオンの略だそうな。
私が以前書いた選考基準妄想に似てる部分もちょっとあるので、
意外に実現不可能とは言い切れない妄想だったんだなと(笑)。

順位やタイムによる明確な規定になり主観が入りませんので、
「贔屓で選んでないだろうな」という疑念を持たれないクリーンな
選考になります。自国開催の五輪で走りたい選手は多いですので、
公平性は大事ですね。むしろ強い選手を選ぶことよりも公平性を
最重視した選考基準とさえ言えそうです。
あとは上でも書いたけど一発屋拒否。今年の女子の安藤選手の
ように初マラソンで大活躍しても選ばれないことになります
(たとえ日本記録更新でも対象外なのは勿体ない気もするけど)。
3時間掛かっても①のどれかで完走しておきたいところ。
①で北海道マラソンが男子にも加わってるのもポイントです。
夏マラソンでもへばらない選手も候補に入れたいというのと同時に、
夏マラソンにも積極的に挑戦してほしいというメッセージなのかも。
①の期間を2年取ってあるのは故障選手を考慮してかな?

皆さんご指摘の問題点ですが、この選考方法だと2019年ドーハ
世界陸上出場者が不利になります。ただでさえ夏に本気でマラソン
走って秋の大会に合わせるなんて大変なのに、ドーハ世界陸上の
開催は9月と遅いですので、ドーハ出場者が②を走るのは困難です。
事実上③の1枠しか残されていないことになります。
選ばれるにはタイム最上位で走らなければなりませんが、
各大会でどんな気象条件になるかなんて当日まで分かりません。
選んだ大会がたまたま暑かったり強風だったりすれば、他の大会に
出た選手より大きく不利になったり、そもそも派遣設定記録を
破れなくなったり、本当に「運次第」になります(ペースメーカーの
条件くらいは最低限各大会で合わせる必要があるかと)。
たとえ最上位の自信がある選手でも、最悪の天候ならどうなるやら。
「とりあえず年末の大会からエントリーしておき、悪天候なら走らずに
棄権して翌年の大会に再調整」というやり方が流行ったりして(笑)。
あるいはタイムの出やすそうな大会にばかり選手が集中するとか。
③の再挑戦はOKにした方がよさそうですね。「福岡走ってみたら
途中から天候が悪くなったからびわ湖も走らせて」みたいな。

世界陸上より五輪に出たい選手ばかりでしょうから、そうすると
ドーハ世界陸上マラソン代表の辞退が続出するんじゃないかなと…。
たとえドーハで金メダル獲ったって何も考慮されませんからね。
カタールの暑さに耐えられた選手は東京でも耐えられそうですが。
③での優遇規定を入れとくか、②をドーハより前の6~7月にしておけば
よかったのかもしれませんが、今更変えるのは無理かと
(③の派遣設定記録が未発表なので、ドーハ出場者や入賞者だけ
甘くするという可能性も考えられなくもないですが、2019年5月=
世界陸上代表選考後に後出しで甘くすることができるかというと…)。
つまり陸連自らドーハを「捨ててきた」と言ってもいいと思います。

「東京五輪に出場できないけど、ドーハには出場できる」という
選手がいれば別ですが、ドーハの選考会にもなるであろう①の
「MGCシリーズ」のどれかで完走さえしていれば一応③の道が
(狭いながらも)開けてますので、そういう条件の選手もいないでしょう。
カタールからの帰化選手など東京よりドーハの方が思い入れがある
選手も現時点で思い浮かびませんし、暑さを理由に東京五輪
不出場を宣言している川内選手はドーハも同じ理由で不出場と
言っていますし、一体誰が世界陸上という名の「貧乏くじ」を引くのか。
いっそのことドーハのマラソンには誰も派遣しないかも?
(「国際大会を経験させる機会を自ら捨てた」とか批判される?)

②の開催場所については「東京五輪と同じコースで」という意見が
多いようですが、せっかく冬以外の開催になるのでむしろ気温を
重視してほしいです。東京がそんなに特殊なコース(例えば起伏が
激しいのでアップダウン苦手な選手には不利など)になるとは思えない
ので、暑さに耐えられる選手を選べるよう暑い地域で走ってもらいたい
と思います。9月なら東京でもいいかと思いますが10月なら沖縄とか
(たぶん③が近づく11月にはずれ込まないかと)。勿論昼間で。
あと以前の妄想でも書きましたが、「MGCレース」には足切りタイムを
設けた方がいいんじゃないかなと。ペースメーカーがいないと
勝負だけしか眼中にない牽制どスローになっちゃうかもしれないので。
まあそれは①で一定以上のスピードで走った経験のある選手のみを
出場させてるからスピード面の担保はできてるって考えなのかな。

…で、五輪まであと3年ですけど無事開催できるんですかね?
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