ユニセフ活動で、京都市右京区の京都市立宕陰(とういん)小学校を訪ねた。朝9時に学校部の皆さんと一緒に事務所を出発して、約1時間で到着した。
右京区といっても京北町の方で、八木町から峠を越した先にある小学校だった。全校児童は8名。2年生1名、3年生1名、4年生1名、5年生4名、6年生1名のみんながユニセフ学習に参加してくれた。
市立宕陰中学校も同じ場所に併設されている。中学校は全校生徒が5名だそうだ。
宕陰小学校では、自分たちで栽培した「芋」と学校の「銀杏」を販売した収益をユニセフに毎年寄付してくれている。今年も12,100円を寄付してくれたそうだ。
担当の西村先生から「子どもたちが寄付したお金がどういうことに活用されていて、どのように役立っているかを実感させてほしい」とのご依頼をいただき、今回の訪問となった。
今日は申し訳ないことにビデオテープを忘れてしまっていた。いつもはビデオに入るまでの導入部分の説明だけなので、気楽に構えていたのだが、「一夜漬け」ならぬ「一時漬け」でどうしたらビデオを観てもらうのと同じくらいの理解をしてもらえるか、資料を見ながら頭をひねった。
10時45分から授業が始まり、西村先生の説明の後、森本会長の挨拶、西尾さんの「世界の玩具紹介」、樋口さんと野間さんの紙芝居があり、それに続いて、「水がめ」や「地雷レプリカ」「蚊帳」「経口補水塩」を見せながら説明していった。8名で人数が少なかったので、ひざを交えて話すことができた。
日本人の生活は、普通ではない。世界では特別に豊かだということを肝に銘じて、毎日の生活に不満や不平を感じたときには、世界の同じ年齢の子どもたちの状況を思いやって考えてほしい、とお願いした。自分の周りだけが世界ではなく、広い視野で様々なことにまず関心を持つことから始めてほしいとも話した。
子どもたちは熱心に聴いてくれて、「ユニセフかるた」を作ってくれた。「ぜ…全員で一緒に取り組もうユニセフ募金」というのをそれぞれが考えてくれた。
最後に高本副会長が挨拶して、12時20分に授業が終了した。
昼ごはんは近くの「越畑フレンドパーク」の「まつばら」という蕎麦屋さんで食べた。地元の人が農事組合法人をつくって経営しておられるそうで、土日には行列ができるほどの人気店らしい。たしかに平日なのに、ほぼ満席で、お客さんはほとんどが若い人だった。
メニューは蕎麦しかなく、天おろしそばの大盛りを食べた。
地元産の蕎麦粉は2割らしいが、十割の新蕎麦粉で打った蕎麦だった。
細いのにものすごくコシが強い。田舎そばは太いものが多いが、上品な蕎麦になっていた。
おろしそばの辛味大根も地元で作っておられるそうだ。
天ぷらは揚げ立てでサクサクしていた。蕎麦も「三立て」(挽き立て、打ち立て、ゆで立て)というが、天ぷらもやはり揚げ立てが美味しい。
東京で月刊「めん」の仕事をしている頃には、関西の農村部には、本格的な蕎麦の店があまりなかったが、綾部でもそうだし、どんどん増えてきているようだ。