四方源太郎日記(京都府議会議員・綾部市選挙区)

これからの綾部のために「挑戦」します!

党紀委員会

2024年04月04日 | 論評・研究

日㈭国会議員の裏金問題に対する自民党内の処分が党本部の党紀委員会で決まったが、国民の納得感は得られそうにない。

 政権与党である自民党の国会議員が党員や国民の信頼を失うことをした場合には、一般に考えられるよりも厳しい処分があるべきだというのが多くの国民の気持ちだろう。

 国民は年に20万円を超える収入があれば、雑所得として税務申告の義務がある。せめてそれと同基準で、年に20万円を超える不記載があった議員は議員辞職して出直すのが道理だろうと思う。そうでないと国民に納税や負担をお願いすることができない。

 処分の軽重の基準も曖昧なので、離党勧告を受けた塩谷立代議士、世耕弘成参議院議員は「法の公平性の原則」からして、訴訟に及べば、勝つ可能性はあるのではないかと思う。

 

■権力の謙抑性 

権力を持つ者がへりくだって控えめにすること

 党紀委員会や処分が重い意味を持つようになったのは「小選挙区制」の影響だと思っている。

 昔の「中選挙区制」時代には、新人は「無所属」で立候補し、実力で勝ち抜けば「追加公認」された。当時は党の力よりも個人後援会や派閥の力が大きかった。

 「中選挙区制」時代にも党紀委員会はあったが、選挙で自民党の対立候補を応援したり、対立して立候補しても、必ずしも党紀委員会の対象になるわけではなかった。

 「小選挙区制」になると「無所属」での立候補は比例復活や政見放送ができないなど、大きく不利になることになったさらには「政党助成金」という収入も「無所属」だと入ってこない。(政党に所属していても自民党では地方の支部や地方議員には全く入ってこないが)それゆえ、公認権を持つ党執行部の力が強くなった。

 私は「処分はされたことがない」が、これまでに二度、自民党京都府連の党紀委員会から呼び出しを受けている。二度こういう経験を持つ議員は京都府連では私だけだと思う。この経験がために法律家に教えを請い、法的な対策を勉強することができた。

 その際に「権力の使用は常に抑制的でなければならない」という法原則を示す「謙抑(けんよく)性」という言葉を教えていただいた。

 「郵政解散」「刺客の投入」による「小泉劇場」に踊らされて以来、日本の政治から「謙抑性」が失われたように思う。

 国民が同じように申告漏れをすれば、必ず立件される。今回、検察がほとんど立件しなかったのは「権力の謙抑性」で国会議員という立場に配慮したからであるのに、配慮してもらった側の自民党執行部が「謙抑性」を持たないという支離滅裂な状態になってしまっている。


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北陸新幹線の敦賀以西ルートについて

2024年04月02日 | 論評・研究

日㈫今日も新任の挨拶での来客等。

 衆議院議員本田太郎事務所小谷典仁秘書には今年度の国交省や農水省の箇所付け資料を届けてもらった。

 綾部市内での事業では、国道27号の渕垣町~下八田町区間に1億7200万円、味方町平林~戸奈瀬町区間には2億4900万円の予算がついた。

 京都府が進める府道の無電柱化計画には、広野綾部線(並松町)、福知山綾部線(宮代町)、福知山綾部線(天神町~西町)に予算がついている。

 にも、都市構造再編集中支援事業費に2520万円の補助、下水道施設の雨水整備計画に530万円、ストックマネジメント計画に基づく改築更新に5940万円、公共下水道の整備推進交付金に4738万円などが予算化されている。

 綾部市は都市の規模が小さいからか、災害が少ないからか、全体的には周辺の福知山市や舞鶴市に比べると予算配分が少ないようには感じる。

 

 夜、評論家の高橋洋一氏が北陸新幹線の敦賀以西問題に対して、YouTubeで「北陸新幹線が敦賀まで開通もこの先は利権争い。米原終着でいいよ」と言っておられると、Twitter(X)で情報を得た。

 高橋さんも私と同じで「米原ルート推し」のようで、YouTubeを観て至極まっとうな意見だと思ったので、そういう感想をTwitterに書いたら、翌朝から「現行ルート推し」の方々に意見をたくさんもらっている。

 私の意見の発信はこのブログが中心ですが、FacebookTwitter(gentaro4)Instagramなどでも発信していますので、そちらもよろしければご覧ください。

 Facebookは主にこのブログの更新を転載するだけなのと、Instagramはほとんど発信なし(最近、もうちょっとやらなければ努力していますが…)ですが、Twitterは比較的自由にブログに書かないことも書いていますので、ぜひフォローして腹を立ててください。

 

 北陸新幹線については、私はもともとは舞鶴ルートを推進していましたが、それが残念ながら落選して、現行ルートに決まりました。現行ルートは「京都府の負担は受益に応じた額だけ」という条件だということで、渋々、了解しました。

 それが最近になって「負担のスキームはすでに決まっているから京都府だけ別条件では無理だ」という声が聞こえてきて、それなら「話が違う」と思っている。

 現行ルートで由良川の源流付近や芦生原生林の大深度地下にトンネルを掘ったり、京都市の地下にトンネルを通すなどもともと反対だし、京都府民の賛同が得られないと思うので、一番距離が短く、当初、関西広域連合や京都府で推進していた「米原ルート」にするのが良いと今は考えている。昨年の府議選前の京都新聞のアンケートにもそうお答えした。

 米原ルートへの反対意見「東海道新幹線が過密だから」「JR東海とJR西日本の間で合意できない」というものが最も多いが、静岡県知事が変わってリニアが進めば、北陸新幹線の敦賀以西より先にリニアが完成し、新幹線の乗客は大半がリニアに移るだろうし、JR東海とJR西日本が合意できないといっても、国交省がその二社を説得するのは、京都府内での反対運動を説得することよりはずいぶん現実的だろう。

 北陸三県の皆さんが早期に北陸と京都・大阪がつながることを望んでおられるのはよく分かるが、もし北陸三県の新幹線ルートが「富山駅、金沢駅、福井駅にしか停まらず、かつ線路や駅は大深度地下につくる。地下での工事は地上の数倍になるが、その負担は地元の自治体で」と言われたら、推進できたのだろうか?

 京都府が今言われているのはそういうことであって、「環境アセスメントすら地元住民に拒否されているようなところに通す必要がありますか?やるなら国の方で住民の説得や費用負担をしてやってください」とならざるを得ない。

 京都府が大阪府のように人口も経済力も大きい自治体なら、将来の伸びを見越して投資できるかもしれないが、京都府の規模では厳しいと感じるので、私は責任ある府議という立場で簡単に「推進する」とは言えないと思っている。

 舞鶴ルートの復活など、今後の条件次第では考えられる余地はもちろんあるが、今はこのまま敦賀終点になるのなら、米原乗り換えであっても米原ルートを選択する方が「全てにとって良い」と思っている。


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「遊権者」から「言う権者」に

2024年03月28日 | 論評・研究

 27日㈬10時から監査委員として定例監査委員会議に出席するため、朝から京都へ。

 監査委員事務局も定年退職や異動で、来月からは新しい体制になるようだ。

 定例監査委員会議では「行政監査結果報告書」について意見を述べた。京都府では数年に一度、行われる「行政監査」で、今年度は「コロナ対策への対応」の監査に取り組んでいるが、年度内には資料が整わず、現在、鋭意作成中とのこと。

 今回の「行政監査」はコロナ対策の反省点を次の感染症拡大時にどう生かすかを目的に実施しているものだが、特に「ワクチン接種」に関して意見を述べた。

 現時点でワクチン接種との因果関係が否定できないと厚労省が認定した死亡者が全国で523名(2024年3月19日の武見厚労大臣の記者会見での記者とのやり取り記録から)存在し、後遺症の被害者は厚労省が認定しただけでも数千人と言われている。これは戦後の全ての予防接種被害の数をすでに超えてしまっている。

 ワクチンを希望者に接種する体制整備のことだけでなく、ワクチン接種には後遺症やそれによる死亡者も相当数いるということを考慮し、ワクチンによる健康被害を訴える方へのフォローや職場や学校などでワクチン接種を拒む方への配慮なども「所見」で触れておく必要はあるのではないかと意見した。

 全国では523名死亡で、うち何人かは京都府民だという報道もあり、そういう方からの相談受付体制はどうなっているのか?また、その方が接種されたワクチンのロット番号などは京都府で把握しているのか?健康不安を訴える人への根拠となる管理データの整備はどうなっていてデータはいつまで保存されることになっているのか?ということも今後のために確認しておくべきではないかと思う。

 

 28日㈭人事異動の内示が始まっており、退任、異動される方々が事務所に挨拶に来られる。

 昇進する方は晴れやかな顔をしておられる。北部から南部に戻る方も同様に晴れやかなのは気になることだ。

 公務員を退職される方には「これまでの行政経験を活かして地方政治の世界に進んでほしい」と言うと「行政と政治は違いますから…」とおっしゃるが、「最近は政治の世界も行政化してますけどね」とお答えする。

 波風立てず、「予定調和」していることを「良し」と考える風潮が、議会にも住民にも蔓延している。それでは「ゆでガエル」になっていることに気がつくべきだと常々思っている。

 近隣の福知山市議会では「文化会館の建設」について、舞鶴市議会では「給食費の無償化」について、議会で議論になっている。それを「混乱している」と悪いようにとらえる人が多いかもしれないが、私は「うらやましいな」と思っている。

 それが議会本来の姿であって、それこそが町の活性化につながるし、行政や政治への関心が高まることになる。

 

 今から30年前、20才の大学生だった私の言葉を朝日新聞が「天声人語」(平成6年4月30日付)で取り上げてくれたことがある。

 「日本の政治は政策論争も何もないから選びにくい」と文句を言っている有権者が、本当に政策で選ぶ気がない…権利を遊ばせておく「遊権者」ではなく、「言う権者」になるべきである。

 30年経っても、その想いは変わらない。政治が当時より後退しているのは国民の関心がさらに低下したからだろう。もっと「怒る」べきだ。


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政治家の決断

2024年03月25日 | 論評・研究

 25日㈪今日は終日、事務所にて、相談のための来客対応など。

 

 二階俊博元自民党幹事長が次期衆院選への不出馬を表明された。

 二階代議士を初めて知ったのは今から28年前、平成8年(1996年)5月20日のこと。当時、私は22才。大学を出て伯父の元で修業中で、事務局を担っていた国民政治研究会の例会に新進党 選挙対策局長としてお招きした。

 地方の県議出身らしい押しの強さや凄みを感じ、国会にはこんな政治家がたくさんいるのかと畏怖した。その後どんどん頭角を現され、やはりあれは普通の政治家のオーラではなく、特別な政治家だったのだと安堵した覚えがある。

 その時の二階代議士は57才で意気揚々だったが、今日の会見にはさすがに年月を感じた。ただ、党の処分に甘んじるのではなく、自ら出処進退を決断された姿はやはり政治家だと思った。

 政治資金規正法は「規制法」ではなく「規正法」で政治家自らが襟を正すことを前提としており、司法の捜査には自ずと限界がある。それゆえ「司法でシロだからシロだ」というのでは国民の理解は得られない。

 政治家自らが出処進退を決断し、国民が「そこまでやらなくても…」と感じるくらいの厳しい身の処し方を示してこそ、問題は収束するのだと思う。4月上旬にも行われるだろう「党内処分」で国民の納得が得られるのかは疑問だ。

 我々地方の自民党議員も、ただただこれを他人事のように眺めていて良いのだろうか。身近な自民党議員や元議員とお話しても、そういった声が強く、私は約1ヵ月前の2月22日、自民党京都府連の西田昌司会長に対して「自民党の政治資金適正化のための提言書」を提出した。その提言内容は下記の5点である。

  1. 自民党京都府連内に議員、党員代表、有識者などによる「政治資金適正化提言委員会」を設置し、その結論を京都府連から党本部に提言すること
  2. 同時に、他の都道府県連に同様の組織を設置し、党本部に提言することを呼びかけること
  3. 党本部には都道府県連の意見を集約し、それを基に政治資金規正法改正をはじめとする政治資金適正化にむけた法制度、党内制度の改革を求めること
  4. 自民党京都府連が開く政治資金パーティについても、ノルマや還付のあり方について、「政治資金適正化提言委員会」の中で議論し、改善すべき点があれば改善すること
  5. 上記の議論は党員、国民に見えるオープンな形で行うこと

 この提言に対して、いまだ府連からの返答はないが、真摯に検討されていると信じており、今後何らかの行動が起こることを期待している。

 自民党の政党支持率は一定を維持しており、政権批判はあれども自民党に責任政党としての役割を期待している国民は少なくない。このままズルズルは良くない。「身を捨ててこそ浮かぶ瀬もあれ」と思う。


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府立高校の施設、設備についての勉強会

2023年12月14日 | 論評・研究

 11日㈪電車で京都へ。今日から府議会は一般質問。

 京都市内で会食の後、綾部へ帰った。

 

 12日㈫朝から車で京都へ。12時半から議員団会議、午後一般質問2日目。

 京都府議会日本韓国友好議連(渡辺邦子会長)総会および懇親会に出席し、京都泊。

 

 13日㈬10時から相談に対応。12時半から議員団会議。午後一般質問3日目。

 公舎会議員懇談会。12月議会の公舎会はレギュラーメンバーの北部府議と知事、副知事、正副議長、総務部長、議会事務局長、同次長に加えて、各会派の団長、代表幹事、財政課長にもご出席いただいている。

 

 14日㈭昨夜も京都に泊まり、朝はホテルから府議会まで約30分歩いた。暖かく、とても12月中旬だとは思えない。

 11時から自民党府議団政調会の教育部会(古林良崇部会長)出席。

 「府立高校の施設、設備の現状と今後の取組について」というテーマで府教委から説明を受け、意見交換した。

 来年度、「府立高校魅力化推進施設・設備整備基本構想(仮称)」が策定されることが先日の代表質問で教育長から表明された。老朽校舎の建替えや改築、トイレの洋式化、体育館への空調設置などを進めるために、積極的に起債して毎年100億円程度(現状は多くても年に60億円弱)は学校整備予算を組み、計画的にもっと急ピッチで実施してほしい強く要望した。

 今議会ではこういったことを促進するための予算措置を国に求める意見書を提案する予定もあり、議会からも強く後押ししていきたいと思っている。

 市町村立の小中学校はさらにひどい状態であり、現状では京都府は「子育て環境日本一」「教育環境日本一」だとは、とても言えない。市町村の財政力は京都府よりさらに厳しく、市町村だけに任せておいて良い問題ではない。

 一方で、私学の無償化にはどんどん予算がつけられている。この先、全てを「無償化」していくなら、公立学校の教育環境を私学と同等にして、対等な競争ができるようにするべきだ。

 

 12時半から議員団会議、13時半から文化生活・教育常任委員会に出席し、報告事項や議案の説明を受け、質問や質疑。


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「事有れかし」に「幸有れかし」

2023年11月09日 | 論評・研究

 日㈭げんたろう新聞157号が6700部、印刷から上がってきた。

 来週は管外視察等で綾部を留守にするため、今回は入稿を急ぎ過ぎて最終のチェックが甘くなり、1面の最後の1行が飛んでしまっていました。内容はご理解いただけると思いますが、申し訳ありませんでした。今後はチェックを念入りにします。

 この後、新聞にラベルを貼る作業をお世話になり、来週あたりから配っていきます。

 

 岸田政権の支持率が10%も下がり、年内の解散総選挙はないと岸田首相が会見した。6月に解散できなかった時点で、これは1年延びるなと思っていたので予想通りの展開だ。

 解散はいつでもできるし、早めにやった方が自民党の結果は良くなると思うが、「解散できない」と頭が思ってしまうと体もすくんでしまうものだ。

 支持率が上がらない一つの要因「政策が尖らない」からだろう。少子化対策としては多子世帯対策が一番重要であり、2人を3人、3人を4人と子どもを増やしても将来の学費や生活の負担は国で面倒をみるということをハッキリさせるべきだと考えている。

 首相や国会議員の給与返納をするのなら、この際、公務員全体の給与アップも3年ほど据え置いて、その代わりに地方の道路整備を加速化させることを打ち出すとか、地方都市でのライドシェアを先行的に認めていくとか、多少反対が出るような施策を思い切ってやる方が結果的に人気が高まるのだと思う。

 政治家として総理大臣になったというのは、これ以上ないところまで上がったということなので「総理を辞める=議員を引退する」と覚悟できるかどうかだろう。

 前明石市長の泉房穂氏に人気があるのは、思い切りの良い「出処進退」が影響しているようにも思う。

 「事勿(なか)れ主義」を排し、「事有れかし主義」に立てるのか?「事有れかし」に「幸有れかし」、これからの政治家には「事有れかし主義」が求められるだろう。


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創発プラットフォームと京都市長選

2023年10月30日 | 論評・研究

 30日㈪京都市長選に関して今週あたり、また様々な動きがあるだろう。と、思っていたら、さっそく衆議院議員の前原誠司氏「野党第1党の党首のお膝元で、始めから自公と組むということ自体、理解ができない」改めて自民、公明、立憲の京都市長選での相乗りを批判されたという京都新聞の【速報】が流れた。

 

 ここで京都市長選挙のことや自民党、公明党が立候補要請している(と報道されている)松井孝治氏について取り上げると、いろいろな情報が寄せられてくる。

 「松井孝治さん、ルーリー、一押ししているから、京都市長にだけはなって欲しくない」というツイート(今はポストというのか?)を見て、「ルーリーって誰だ?」と思って調べたら、評論家の三浦瑠麗氏のことを指すそうだ。

 

 三浦瑠麗氏と松井孝治氏の関係を調べる一般財団法人創発プラットフォームという団体に突き当たった。

 三浦氏はここの客員主幹研究員松井孝治氏は理事であり、「松井氏は肩書きこそ、そこの法人の一理事ながら、本紙既報のように、同財団の実質設立者、仕切り役、そして三浦瑠麗を同財団法人の主任研究員に引き抜き、また専用の三浦瑠麗チャンネルというYouTubeまで設けてあげた御仁」アクセスジャーナル記者山岡俊介氏のコラム「本紙指摘の三浦瑠麗夫婦と太陽光発電事業認定・経産省を繋ぐ財団法人事務所が閉鎖へ」(2023年4月23日付)に書いてある。

 この財団がYouTubeで「三浦瑠麗チャンネル」を運営し、2021年2月から2022年10月までは投稿されていたが、その後、1年ほど途絶えている。

 今年、2023年3月に三浦瑠麗氏の夫が業務上横領の容疑で東京地検特捜部に逮捕された影響なのか、創発プラットフォームのホームページも全てが削除されていて、どういう団体か調べられなかったキャッシュには多少情報が残っていた。創発プラットフォーム「役員紹介」こちら。「顧問・フェロー紹介」こちら

 役員には松井孝治氏村上ファンドの村上世彰氏、安延申氏など、ズラッと経産省のキャリア官僚OBが並んでいる。

 ホームページが削除されてしまっているので、何を目指し、どういう活動をしてきたのかはよく分からないし、どこから運営資金が出ていたのかも疑問だ。

 三浦瑠麗氏の夫の逮捕容疑は、太陽光発電事業など再生可能エネルギーに関する投資などを手がける「トライベイキャピタル」という会社からの横領であるが、特捜部の狙いはまだ別にあるとの報道がある。

 今年9月秋本真利元代議士が再生可能エネルギーに関する収賄容疑で逮捕された時の報道でも同様のことが言われている。

 

 今回の京都市長選をめぐる動き創発プラットフォームのYouTube「創発チャンネル」を重ねると、いろんなことが見える。

 このチャンネルが始まったのは2020年3月で、最初の頃は前原誠司氏が相当数多く出演されていたが、三浦瑠麗チャンネルが始まった2021年2月以降は一切出演されなくなった。一方で、今年の5月には自民党の伊吹文明氏が出演しておられる。

 狭い京都の街でいろんな人脈や思惑が動いていることが、なかなか候補者が出揃わないことにもつながっているように感じている。そこにフジサンケイグループの影も見える。

 そういえば、先日から谷垣さんも産経新聞で「夜の政論」というインタビュー連載を始められた。酒を飲みながらの政治のインタビューというのは「珍しいな」と思って読んでいる。


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京都市長選の舞台裏

2023年10月23日 | 論評・研究

 23日㈪京都市長選に関して、二之湯真士府議youtube「にのチャン!」「LIVE!自民京都府連会議の実態は?! 2日前の緊急会見の舞台裏」(10月21日にライブ配信)いろいろと語ってくれている。

 同志社大学の村田晃嗣教授を中心とする「文化首都京都の市長候補を京都市民で考える会」(以下、考える会)「市民主導で新しい京都市長をつくろう」というのは建前であって、結局は門川市長と門川市長を支えてきた政党の枠組みを継続させ、「門川後継」の市長をつくろうとしているということが分かってきた。

 私は、それはそれで良いと思う。現職市長が引退する時に、後継市長を指名するのは自然なことだ。ただ、それをオープンにせずに回りくどいことをするのは有権者には分かりにくいと思う。

 

 一方で、私は今回の京都市長選挙は自民党京都府連は自主投票とするべきだ考えている。

 この十数年、自民党京都府連を引っ張ってこられたのは二之湯智、西田昌司両参議院議員で、その二人が今回は真っ二つに割れて戦おうとしている。

 二之湯前参議院議員はすでに引退されており、現職の府連会長は西田参議院議員であるため、自主投票になっても多くの議員は現職の府連会長につくだろう。それを全員一致でないのに、強引に「府連推薦」にしても自民党のためにはならない。

 京都では衆議院の6つの小選挙区のうち、前回の選挙で勝てたのは2つ、比例復活できたのも1つだけだった。これ以上、党内をバラバラにしていくと、これはさらに減ってしまうだろう。

 私はそういったことを自民党本部に訴えるため、岸田文雄総裁以下、14名の役員の方々に10月16日付で「要望書」を郵送した。

 これがさほどの意味は持たないかもしれないが、こういうネットも含めて、訴えられるところには訴えていきたい。

 「府連推薦」という形で、私たち綾部支部まで府連が巻き込もうとするのなら、他党の候補ありきではなく、京都市内の議員、党員がもっと真剣に考え、話し合って自民党から出せるようにまとめてほしいと思う。

 10月14日の自民党府連の議員総会では事前に何の資料も示されず、当日回収された考える会の提言と役員一覧だけで、誰を推薦するという話も全くなく、約1時間の会議で承認しろというのは異常だ。

10月14日付けblog【議題】京都市長選について

 

 考える会の同志社の村田教授NHK経営委員会の委員長代行でもあるようだが、さすがにNHKの政治的中立性を考えると「(非共産勢力で推薦している)西脇知事と府市協調できる候補」を条件の一つとして選定する会に所属しているのは良くないと思う。


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【議題】京都市長選について

2023年10月14日 | 論評・研究

 14日㈯15時から自民党京都府連の議員総会に出席した。議題「京都市長選について」

 数日前、11日に、同志社大学の村田晃嗣教授漬物「西利」の平井誠一社長らが世話人を務められる「文化首都京都の市長候補を京都市民で考える会」(以下、考える会)の記者会見が行われ、京都市長にふさわしい候補像や政策方針について、「提言」が発表されたことは12日の新聞報道で知った。

 記者会見前日の10日に、急に府連から議員総会の招集FAXが送られてきたので、これと関連があるのだろうと感じた。

 府連からのFAXには議題が「京都市長選について」しか書かれていなかったので、「もう少し内容を詳しく教えてもらわないと、綾部での予定をキャンセルして行くべきかどうかの判断ができない」と府連に電話したが、事務局では「それ以上は何も聞いていません」ということだった。「行って聞くしかないな」と綾部での予定はキャンセルして京都に向かった。

 

 考える会からの「提言」や役員名簿は議員総会後に回収されたので、全ての内容を覚えていないが、箇条書きが①②③でなく、イロハだったので、結構年配の方が起案されたのだろうなと思った。

 議員総会の冒頭、西田昌司府連会長から「門川市政をこれまで支えてきた政党の代表と考える会の市民の方々とで京都市長選に関して何度か話し合ってきた。今回、考える会からこの提言が出たので、それをそれぞれの政党が了承するということなら、次の段階で具体的な候補者について話し合っていきたい。今日はそれを協議してほしい」と説明がなされた。

 その後の質疑応答で、私は最初に手を挙げて「京都市民の方々が京都市長にふさわしい方を相談していただくことには、大いにやってほしい。ただ、府連の組織には京都市長選に投票権のない我々、綾部支部なども入っているわけで、まずは京都市長にふさわしい候補を京都市民の方々でまとめていただいて、その上で、この方を応援してほしいという話をしてもらわないと、私たちは判断しようがない。綾部支部から府連に推薦依頼する時でも綾部支部の役員で意見が割れていたら、しっかり話し合って、まずは綾部支部でまとめてほしいと言われるでしょう?」と述べた。

 それに対して「京都市会では自民党の議席が少なく、自民党だけでは勝てないから、自民党の考えだけでは具体名を示せない」ということだったが、「舞鶴市ではたった2議席しかない維新の候補が勝った。市会の議席数と市長選挙の結果は関係ないのではないか」と反論した。

 「以前、新聞にも掲載されたし、11日の記者会見前後にも、元民主党参議院議員の松井孝治さんを擁立するという話を聞くが、西田先生の最初の参議院選挙の際、私は落選中で、自民党には大逆風の大変厳しい選挙を戦った相手候補を自民党が担ぐということはあり得ませんね?」と確認したが、「それにも答えられない」ということだった。

 再度、意見を述べようとした「他の人の意見も」ということで、京都市議団長はじめ、他の府議2人、市議3人が意見表明や質問をされた。

 私は「二之湯真士府議も出馬表明をしているんだし、まずは京都市民の皆さんで相談してほしい。府連の機関決定は今日するべきではない」と最後まで今日、決議をすることには反対し、片山誠治府議も「採決を保留する」と発言されたが、賛成多数で押し切られた。

 二之湯府議をなぜ推薦できないのか「府連や京都市会に事前の挨拶や表明後の接触がないから。府連や市会側から接触するようなものではない」ということだった。

 

 「支援する政党の枠組みを決めてから、それに乗れる候補者を選定する」というのはこれまでの選挙と同じで、それは「政党が中心となって市長を選ぶのではなく、市民の意見や議論を反映する機会がほしい」(日経新聞の記事より)という考える会の記者会見の内容と矛盾するようにも感じるし、我々政治家は「大人の理解」をしたとしても、一般の京都市民に理解してもらえるのだろうか?

 自民党だけで勝てないのに、自民党すら一枚岩にまとまらない状態で押し切って、果たして勝てるのだろうか?とも思う。わざわざ綾部から出て行ったのに、気分の良い終わり方の会議ではなかった。

 (選挙までの)時間がない」とおっしゃるが、今年の正月に西田府連会長は「門川市長を次期市長選で自民党が推薦することはない」と京都新聞に述べられたのだから、なぜもっと早くからこういう議論ができなかったのだろうか。

 府連の会議としてはいつもより長く1時間半ほどかかり、全てをここで説明することはできないが、何も決まっていない現時点で、府連(京都市以外の支部)を巻き込むのは反対だ」との意思表示をできたことには満足している。

 西田府連会長は私の意見に対し、最後の方は「理解ができない」という答弁に終始された。理解ができないのなら、理解できるまで意見を聞いてほしかった。今日は夜の予定もキャンセルして、京都まで出てきたのに…。相手が根負けするくらい話を聴く姿勢がないと、話はまとまらないものだと思う。


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共産党「民主集中制」の危険性

2023年10月11日 | 論評・研究

 11日㈬昨日、来年の京都市長選挙に共産党の支援を受けて立候補を表明している福山和人氏「私は共産党ではありません。ちなみに自民党の二之湯しんじ氏も…北陸新幹線延伸の現行小浜ルート(京都ルート?)に反対してます…」Twitter(X)に書き込みをされていた。

 なぜか、共産党が支持母体であることを隠そうとされ、さらには自らの政策を他党の候補者を勝手に巻き込んで説明しているので、「なんだかなあ?」と思って、感想を投稿した。

 https://twitter.com/gentaro4

 ちなみに、私のblogの記事よく共産党の機関紙「赤旗」で無断引用されている私の意見は自民党主流の意見と違っているからか、共産党の人達は都合よく引用して、自説を強化するのに利用されるようだ。安倍さんの国葬問題の時赤旗日曜版の一面で扱われた




 上記はその始まりの部分だけで、その後は多数の共産党支援者、福山氏支援者および福山氏本人から批判や脅しや罵詈雑言を浴びている。幸か不幸か、若い頃から叩かれ慣れているので、そんなことは痛くも痒くもない。

 ただし、信奉する共産主義を擁護するエネルギーに感心する一方、共産主義を掲げる政党が政権を取った場合、ソ連、東欧諸国、中国、北朝鮮などのようになる(秘密警察、粛清、政治犯収容所、虐殺など)ことについて、冷静に話し合おうとする姿勢がないことは残念だ。

 また、福山和人氏とはこの1ヶ月ほどで初めてやり取りしたが、良くも悪くも「軽い人」で、おそらく最初の選挙では様々な要因で大きな得票になったが、今回はそうでもないだろうと思う。


 「共産党を毛嫌いするのは何故ですか?」という質問を受けたので、それに回答したのは下記の通り。

 「毛嫌い」という感情的なものではなく、これまでの世界の歴史を見た時に、日本を同じように共産主義国家にするわけにはいかないと強く考えている。


 北朝鮮でも建国当時は今のような国家ではなく、もっと希望に満ち溢れた国だっただろう。それが政敵の粛清、処刑が繰り返されて今のように変貌していった。

 最初は日本共産党の支援者が言うように、「世界の共産党と我々は違う」と楽観していた人が多かったのだろうが、力を持つと変わる。「地上の楽園」と言われて北朝鮮への帰国事業に参加した人達の無念の想いを知ってほしい。


 公益財団法人日本国際フォーラムのHPに掲載されている加藤成一さんという外交評論家(弁護士)《日本共産党「民主集中制」は一党独裁の危険性がある》というコラム(2023年3月2日付)私の考えとほぼ同じだ。下記はその抜粋。

日本共産党規約3条で規定される、党内での派閥や分派を厳禁する「民主集中制」とは、レーニンが打ち出した「前衛党論」であり、労働者階級を指導する中央集権化された職業革命家の戦闘的組織原則のことである。

危険なのは、このような「民主集中制」を組織原則とする日本共産党が将来日本で政権を獲得した場合である。

その場合に懸念されるのは、共産党に反対する国民の少数意見や反対意見が、一枚岩の単一の意思と鉄の規律による「民主集中制」の原則から今回の松竹氏の場合のように許容されず圧殺される「共産党一党独裁」の危険性があることである。

当時の日本共産党宮本顕治委員長は「民主集中制」に関し、「党内のルールを社会に押し付けようというものでは絶対ない」(不破哲三著「続・科学的社会主義研究」45頁。1979年新日本出版社)と述べている。

ただ、実際に日本共産党が政権を獲得した場合には、その保証はないと言えよう。なぜなら、旧ソ連のスターリン独裁政権、中国の習近平国家主席への権力集中、カンボジアのポルポト独裁政権、北朝鮮の金正恩独裁政権などを見れば、いずれも共産党に反対する国民の少数意見や政権批判を一切認めない「共産党一党独裁」の鉄の規律である「民主集中制」の原則が、共産党のみならず、国政全般にも適用されているからである。


 共産主義、共産党には一部のエリート指導者が無知な労働者や大衆を指導するという考えが前提にあり、その組織の仕組み(民主集中制)が「独裁」になる性格を有している。自民党でいう「執行部」は日本共産党では「指導部」というのはその表れだ。

 「独裁」を維持するためには、異論を封じる「暴力」「圧力」も必要になる。ゆえに、毛沢東は「革命は銃口から生まれる」と言い、人民解放軍と一体の政治体制を築いた。

 政権政党にならなければ、その「暴力」は取り締まれるが、政権を持つと暴走して止められなくなってしまった現実が、これまでの共産主義の歴史で数多く示されている。


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京都市長選の最近の動き

2023年10月05日 | 論評・研究

 日㈭府議会は9月議会の開会中だが、これから1ヵ月弱は決算特別委員会が行われるため、決算特別委員会に所属しない議員は議会に出る必要がない。

 私は監査委員なので決算特別委員会には所属せず、今年と来年の2年間は代わりに2月議会での予算特別委員会に入ることになる。

■片山府議も二之湯真士チャンネルに登場

 来年1月21日告示、2月2日投開票で行われる京都市長選挙に立候補を表明している二之湯真士府議のYouTube二之湯真士チャンネルでは10日ほど前から、二之湯府議と同期片山誠治府議(南丹市・京丹波町)との対談が放送されている。

 9月26日付「松井一郎氏と12年前の出会い【片山誠治レジェンド京都府議が語る】」「松井一郎前大阪市長」の知名度もあってか、たくさん観られているようだ。それに伴って9月17日付の「なぜ処分?党紀に違反してない【炎の友情出演】四方源太郎 自民京都府議【どうなる?京都市長選】」の視聴数も上がっている。

■自民党府連の動きは特になし

 10月に入って京都市長選挙まで3ヶ月半ほどになったが、自民党京都府連から「京都市長選の候補者選考を始める」という連絡はまだない。

 綾部市での10数年前の市長交代の際、山崎善也市長は1月末の選挙のために10月20日に記者会見された。ということは、後援会の構築や政策の立案など、水面下での具体的な準備は9月にはすでに行っていたはずだ。この時も三つ巴の激しい選挙だった。

 現職がそのまま出るとか、その後継を選ぶだけなら1ヵ月前でも何とかなると思うが、複数が争う激しい選挙となると3ヶ月は必要だ。現実的には、今月いっぱいがタイムリミットだと思う。府連が候補者を提案したとしても、私は「自主投票」を主張するし、そう簡単に一本化できないだろう。

 二之湯府議以外には前回も立候補した共産党が推す弁護士京都党が推す元京都市議の動きはある。元市議の方日本維新の会や前原誠司代議士の支援待ちなのか、現時点で正式な出馬表明はしていない。前原氏と維新は互いに候補擁立の主導権争いをしているのか、最近、少し報道が出ていた。

 マスコミもよくつかめていないのだろう。「ところで、今、候補に残っているのは結局誰なんですか?」という質問がよくある。自民党現職市議、フリーアナウンサーなどの名前が噂話で語られているが、具体的な動きは全く見えない。

 後出しジャンケンが有利だと考えてのガマン比べの時期なのか、「総すくみ」状態になってしまっているようでもある。

■二之湯真士Twitter(X)をご覧ください!

 そんな中、二之湯真士くんは毎日の活動を続けている。だんだん顔も戦闘モードで引き締まってきた。写真は二之湯真士Twitterより。

 彼も決算特別委員会には所属していないので、10月は比較的、活動しやすいだろうし、ますます精力的に動いていくだろう。そして、その先では本格的な準備に向けての次の決断のタイミングを考えているだろう。

 よくネットに書かれていることで、「二之湯真士はすでに自民党を離党した」というデマがある。

 彼が記者会見等で述べた「離党」の意味「首長は無所属、無党派で、全ての市民のために働くという立場を明確にするために、立候補の際には離党するのが筋ではないか」という意味での発言であって、自民党に対する思い入れや気持ちが切れているわけではない。むしろ「離党」してもらった方が都合の良い人達が、思惑でマスコミにリークしているのではないかとも思う。

 そのことの理解が生まれてきたのか、自民党員の皆さんの中には少しずつ「二之湯支援」の輪が広がりつつある。「今はまだ表立ってはできないが応援している」と連絡を下さる方もあるし、逆に「不偏不党」の姿勢への理解が進んだことで、他党支持の皆さんの共感も得てきたように感じている。

■蝶の羽ばたきを竜巻に!

 小泉純一郎総理「自民党をぶっ壊す!」と自民党総裁選で訴えた。その訴えは自民党員のみならず、国民の心まで大きく響き、国会議員の票すら動かして、地すべり的大勝利となった。

 もちろん、組織やお金がなくては選挙を戦うのは難しい。京都という町は一筋縄ではいかんのや。そんなことをつぶやいて、これまで通りの「諦め」を次の世代に残すのか?

 若者に夢を!お年寄りには安心を!

 言うだけでなく、それを「実現」するためには、こういった一人の若者の勇気ある行動を見て、さらに勇気を持った一人一人の市民が周りに立ち始めることだと思う。

 バタフライ効果とは「蝶の小さな羽ばたきが少しずつ世界に影響を与え、地球の裏側で竜巻を起こす」こと。これは科学的にも証明できるとする学者もいる。

 京都でも「蝶の羽ばたきを竜巻に!」変えよう。

 

■自民党綾部支部主催のセミナーへご参加を!

 今日は他にも今週末の7日㈯14時から、ITビルで開催する自民党綾部支部主催の「未来を語るセミナー」の準備などをした。

 今回のセミナーでは、講師ソロモン諸島マライタ州ダニエル・スイダニ前知事をお招きし、「ガダルカナルの戦いが残したもの」をテーマにお話をしていただくことにしている。

 太平洋戦争での日本の敗戦につながった激戦地であるガダルカナル島での戦い現地のソロモン諸島の方々はどう見ているのか、また親中国に大きく舵を切りつつあるソロモン諸島中国の急激な進出を危惧しておられるスイダニ前知事その政治顧問であるセルサス・タリフィル氏からそういったお話もお聴きしたい。

 お二人は英語で話されますが、もちろん通訳がおられますので、お気軽にお話を聴きに来てください。通訳はお二人の日本での受け入れ責任者であり、今回の綾部訪問を手配してくださった早川理恵子さん務めていただきます。

 スイダニ前知事は数日前に来日され、精力的に活動しておられるようです。昨日元NHKアナウンサー堀潤氏J-Waveラジオ番組「JAM THE PLANET」に出演され、今日夜には文藝春秋電子版にも出演されていました。

 文藝春秋電子版 ダニエル・スイダニ×早川理恵子×福島香織「日米激戦地 ガダルカナルで進む『中国支配』」は冒頭30分がYouTube配信されています。

 7日の「未来を語るセミナー」は現在、20名ほどの方にお申込みいただいています。当日参加も可能ですので、ご都合つけばぜひお越しください。


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私立高校の専願誘導に関して

2023年09月28日 | 論評・研究

 28日㈭朝、綾部中学校の小林治校長が事務所に来られて、打ち合わせ。

 議会のため、京都に向かい、12時半から議員団会議、13時半から文化生活・教育常任委員会に出席し、文化生活部の所管事項の質問。

 昨日の教育委員会に引き続いて、私立高校の行き過ぎた生徒確保について質問。私立が「専願なら多少点数が低くても合格させるが、併願なら分からない」と露骨に中学校に言ってくるのはやり過ぎではないか?と思っている。

 このことは9月22日の本会議一般質問でも西脇知事に質問した。※写真は本会議での一般質問の様子。

 本来、専願というのはスポーツ推薦とか、成績優秀者の特待生とか、特殊な実技試験を要する学科であるとか、そういう場合に使われるのは分かるが、一般受験生にまで適用するのはどうかと思う。私立が専願誘導するなら、公立高校は前期と中期で分けずに前期で一度に合格者を出せば良い。あえて中期に大きく定員を残しておくのは、私学と併願してもらうためだ。

 「私学の側が一般受験生にも専願誘導をするのを文教課が良しとするなら、公立高校は前期で定数いっぱいまで合格させるように教育委員会に申し入れるがいいか?」と質問しても、「私学は建学の精神に基づいて独自の受験制度を工夫しておられ…」とよく分からない建前論を繰り返すばかりで、文化生活部の文教課から222億円も毎年補助金を出していながら「私学に物が言えない」という答弁だった。

■私学も教育委員会で所管したらどうか?

 そんな「他人事」のように対応するなら、教育のことは教育委員会に任せ、私学も教育委員会に所管を移管すれば良い。もともと私学は宗教法人が創設したところが多く、それゆえ宗教法人を所管する文教課が一緒に所管しているが、宗教と教育は独立したものなので、片手間で所管するのは良くないと感じた。

 公立高校が第一志望校なら、それを諦めて「私学専願」にしなくても、公立と私立を「併願」できるように制度を配慮すべきだ。両方合格した後でどちらに行くか自分で選択できる、もしくは第一志望に合格できなかった場合には諦めて第二志望に行くことを自らが決めることによって、高校進学後の中退者を減らすことにもつながると考える。

 ほぼ100%高校進学を望む時代になっており、公立は後期受験をもっと活用して、中期でも合格校がなかった子に対してのセーフティネット機能を高めれば良いと思う。

 子どもの数が少なくなっているから奪い合いになっているのは分かるが、結局、不安がらされるのは公立高校ではなく、中学3年生とその保護者だということをよく考えてもらいたい。

■府内の私学の平均授業料は74万円

 あわせて、京都府内の私立高校の授業料で一番高いのは、どこの高校のどの学科か?と質問したところ、「同志社国際だったか、98万円です」という答弁だった。「もっと高額な授業料の学科もあるように聞くが」と再度質問したところ、「学科によってはそういうところもあるかもしれないが、一般的なコースで一番高いのは98万円」という答えだった。「それでは、平均の授業料は?」と聞くと「74万円ほどです」ということだった。

 大阪府では「所得制限無しの高校無償化」を進めるにあたり、私立高校の授業料補助上限を63万円とする「キャップ制」を導入している。63万円を超える額は私学の負担になる。大阪府の私学は授業料63万円で学校運営するのに対して、京都府の私学は74万円で大阪府より10万円ほど高い。授業料以外にも教育充実費や寄付金など、いろいろと納めなくてはいけないようだ。

■学校体育館のエアコン設置、私学は60%で公立は0%

 さらに「私立高校ではトイレの洋式化はどれくらい進んでいるのか?」との質問には「把握していない」という回答だった。そういうことの把握もせずに、「私学は設備が老朽化し、学校経営が苦しい」としているのはどういうことなのか?と指摘した。

 すると「トイレの洋式化率のデータはありませんが、学校体育館のエアコン設置の整備率のデータはありました。6割です」という答弁が返ってきた。6割は少ないという意味だったのかもしれないが、昨日の公立高校の学校体育館のエアコン設置が0%だと聞いた後だったので、他の議員の皆さんも公立と私立の設備の差には驚かれたのではないだろうか?

 設備の差や授業料といった実情を把握せずに、ただただ私学への補助金の増額を求めていくことでは理解が得られないと思っている。

■今議会、私学助成の充実に関する意見書は提出せず

 毎年、9月議会では「私学助成の充実強化等に関する意見書」を自民党府議団から提案して可決してきたが、今年は「現状の公私の差を考えると、私学のみ充実させる意見書では賛同できない」と私は議員団会議で意見を述べた。そこで、公私のバランスをとった意見書が出される予定で準備されていたが、最終的にはそれには別の議員から締切後に反対があり、今議会では取り下げることになった。

 12月議会に向けて、新たな意見書の検討がなされるだろうが、「公私のバランスを考慮した題名や内容の意見書でなければ賛同できない」ということは議員団会議で表明してある。今議会で提出するはずだった意見書を下ろす際にも「意見書提案は会派全員の意見の一致が原則」ということも議員団会議で確認してあるので、たとえ1人の意見でも無視してもらっては困る。

■教育環境と人口集中には相関関係あり

 府内複数の私立高校が立地する自治体京都市、宇治市、福知山市の3つしかない。東京への人口一極集中を是正のために、政府は首都圏の大学定員を制限したこともあるように、教育環境と人口集中には相関関係がある。

 綾部市のように1校しかない綾部高校が万が一なくなれば、綾部市の人口減少はますます進むばかりだ。

 これまで相当躍起になって府議会でこういう議論をしてきたからこそ、綾部高校にも力を入れてもらえるようになり、今では志願者が増えてきたが、他市に流出している状況は止められていない。甘いことを言って維持できるほど、綾部市は余裕のある自治体ではない。

 

 もちろん、個人の学校選択の自由は保障されるべきであり、それに反対しているわけでは全くない。むしろ、個人の学校選択をさせない制度を許していることを京都府には引き続き、問題提起していきたい。


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首長選、京都の自民揺れる

2023年09月24日 | 論評・研究

 24日㈰昨日付けの京都新聞朝刊首長選、京都の自民揺れる】という見出しで、八幡市長選、京都市長選の動きを報じる記事が掲載された。

 八幡市長選には尾形賢元府議が維新公認で立候補、京都市長選には二之湯真士府議が府連の許可を得ずに無所属で立候補という動きについて書かれている。

 二人とも私より年は若い1期先輩の自民党府議で、自民党府連青年局でも共に活動したので、よく知っている。

 そのためか、私も京都新聞から取材を受けたので、コメントが掲載されていた。

 記者から「今の府連は物が言いにくいという雰囲気があるようですが…」と言われたので、「他の人は知らないが、僕は誰にも遠慮せず発言しているから、そんなことは思わない」と答えた。

 ただ「どこの世界も同じだろうが、今の府連でも府連会長に逆らわない方がいいと思っている人が多いのは事実で、私自身もそういう忠告を受けることもある。しかし、自分の主張ができる自由さがあるのが自由主義の政党たる自民党の良さだと思っているから、誰に何と言われても自己主張はやめない。自己主張しないなら政治家になんかなってない」という趣旨の回答をして、こういうコメントとなった。

 西田昌司府連会長もこういう取材で軽々しく「処分」という言葉は発さない方が良いと思う。

 「事前に相談」というのも、「相談」は信頼関係の中で行われることであって、部下が上司に相談できる関係を日ごろから作っておかなかった責任は上司にもあるのだと思う。おまけに議員同士は先輩、後輩であっても、上司、部下という主従関係にはないので、それが組織上、必要であると思われるなら、なおさらのことだ。

 我々政治家の行動や発言の是非は、選挙での有権者の判断にのみ委ねられるものだろうと私は考える。

■ベルリンの壁崩壊から34年

 34年前にベルリンの壁が崩壊し、東西冷戦が終わった。資本主義か共産主義かの対立日本の地方選挙でも、共産党VS非共産党として続いてきたが、世界でのそれはこれで終焉した。

 その時、私は15歳。この先の世界ではイデオロギー対立から、宗教・民族の対立が中心になるだろうと考えていた。

 そのように、外部から見ると同じキリスト教でもイスラム教でも、何々派で違ったり、アラブでの石油利権をめぐる戦争やウクライナとロシアでも同じソ連人だと思っていたら、民族や考えが違って戦争が起こっている。

 日本の国政でもずいぶん前に社会党が没落し、すでに資本主義と共産主義、社会主義の対立ではなくなっている。当然、日本の地方選挙でもその変化が時間差で訪れ始めているのだと思う。

■恨みはさらなる恨みを招く

 話は「除名」「処分」のことに戻るが、16年ほど前、自民党綾部支部では私が府議選に落選した後、「自民党府連の役員でありながら選挙で自民党公認候補である私に不利なことをした」とその人の「除名」を求めて、何度も府連に訴えに行っていたことがある。

 何度訴えてもかわされた後、最後に当時の府連事務局長が私に「四方さん、府連には除名をする権限はない。除名は党本部に上げなくてはいけない。自分の失敗を他人の責任にして除名や処分を求めるよりも、有権者から源太郎くんがどう信頼されるのか、そのことに力を今は力を注いだ方がいい。恨みはさらなる恨みを招くだけですよ」と諭された。

 「たしかに」と思って、それ以上、このことで府連に訴えるのは止めた。

 あの時、事務局長は「府連には除名する権限がない」とウソをつかれたのか、その当時は府連に権限がなかったが今はあるのかどっちなのだろう?と、今までもふっと思うことがある。

 その方はすでに鬼籍に入り、発言の確認をしようもないが、そのウソのおかげで今、私は府会議員なのかもしれないと感謝している。

■片山誠治府議が二之湯チャンネルに

 話題の二之湯真士チャンネルには、私に続いて、南丹市・京丹波町選出の片山誠治府議が登場されるそうだ。

 片山府議は、二之湯府議とは同期の5期のベテラン議員で、園部町会議員、南丹市議会議員を経ての叩き上げの議員なので、この写真の笑顔を見る限り、さらに面白い対談が展開されたことだろう。

 公開されれば、内容を私も論評したいと思います。


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北陸新幹線《京都ルート》反対の理由

2023年09月20日 | 論評・研究

 20日㈬朝から京都へ向かい、11時45分から新技術と社会づくりに関する特別委員会正副委員長会出席した。

 12時半から議員団会議、13時15分から本会議で一般質問(1日目)が行われた。

二之湯真士チャンネルで語る

 昨日から、YouTube二之湯真士チャンネル動画第2弾!「北陸新幹線《京都ルート》反対の理由【四方源太郎府議 友情出演】観光施策 京都市の貧弱な都市基盤を改善」が公開されている。

 北陸新幹線の現行ルートに反対という意見今春の府議選の際に京都新聞の候補者アンケートに回答し、その後、2023年4月4日付四方源太郎日記「北陸新幹線アンケートと動画編集」でも明らかにしている

 私の意見は元々は舞鶴ルートを強く推進していたが、それが消えた以上、「現行ルートを米原ルートに変更」で、理由「推進していた舞鶴ルートを諦め、現行ルートを認めたのは、あくまで京都府の負担ゼロという条件だったから。現行ルートは京都府北部にとっては何のメリットもなくなった上に、京都府の負担額が今になってもいっこうに示されない。費用増や工事の難航、環境への影響が懸念されていることから、最もコストが低く現実的な米原ルートに変更し、京都府は山陰本線の複線化に早く取り組むべき」ということだ。

 この考えは現行ルートに変わった当初から何ら変わっていない。

 YouTube動画の中でも話しているが、以前にある会合西田昌司府連会長に「現行ルートは京都府全体にとってはメリットがあるかもしれませんが、府北部には何のメリットもなく、むしろ自然環境の破壊などデメリットの方がずっと大きい」という話をして、「お前は何も分かってないな!黙れ!」と怒られたが、何度問われてもそう答えるだろう。

■美山町に新幹線の新駅?

 その後、「美山町に駅を作る」という案が突然、西田さんの口から飛び出してきた時には驚いたが、そんなところに駅を作られても府北部には全くメリットがない。

 同時に「将来の山陰新幹線のルートをそこから舞鶴方面に…」という話をされたが、7月に宮津市で行われた山陰新幹線の北部誘致を目指す府北部の5市2町でつくる促進同盟会(会長:城崎宮津市長)の総会では、京丹後市の中山市長「山陰新幹線のルートはすでに鳥取~豊岡~福知山までは決まっていて、後は新大阪まで福知山線沿いに兵庫県ルートを採るか、山陰線沿いに京都府ルートを回るかということがこれからの要望のポイントだ」と話をされたように、ある程度のルートはすでに決まってしまっている。

 福知山から新大阪へ、近いのは兵庫県ルートだろうが、京都府北部5市2町としては福知山~綾部~園部~亀岡~京都~新大阪にしてもらうように要望したいと思うが、それを福知山~舞鶴~美山~京都~新大阪にするのは山の中を相当大回りすることになり、現実的ではない。

■大深度地下工事の難しさと多額の費用負担

 現行ルートだと小浜駅から京都駅までほぼ全ての区間、大深度地下(地表から40メートル以上深い地下)に線路を通すことになっている。なぜ大深度地下か?というと、大深度地下なら道路や鉄道など公益の事業は地上の地権者との用地交渉や補償をしなくても国交省または都道府県の認可を受けて使用できるからだ。

 小浜駅から京都駅までの山を用地買収しようとすれば、地権者もよく分からない状態で用地補償に何年かかるか分からず、また買収費用も大きくなる。

 しかし、勝手に使えると言っても南丹市美山町の芦生原生林には由良川の源流があるし、桂川の源流もそのあたりだろう。これに悪影響が及ぶと京都府の北中部は人間が暮らせない地域になる可能性がある。美山町の山の中に工事用道路をたくさん通すのにも反対が大きいだろう。

 京都市にしても、その豊富な地下水を利用して、生活、産業、芸術が長年にわたって行われており、反対は大きいだろう。地下工事は難航を極め、工事費はかさむだろうし、工事費は3兆円を超える可能性もあると思われるが、その場合、京都府の負担は1兆円。京都府はその100分の1でも負担できないだろう。

 「観光公害」「オーバーツーリズム」と観光客の増加に困っている京都市へ北陸からのアクセスを良くすることよりも、京都市の観光客を府北中部の丹波、丹後へ送るために山陰本線の複線化に取り組む方がよほど安いし、京都府にも京都市にもメリットがある。

 京都市に二之湯市長が誕生すれば、それを考えてくれるだろう。これまでタイプの官僚的な市長では府市の関係も今のままだろう。

 

 公舎会に出席し、京都に泊まった。


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どうなる?京都市長選

2023年09月18日 | 論評・研究

 18日㈪先日収録した二之湯真士府議YouTube「二之湯真士チャンネル」に出演したもの編集されて公開された。

 【どうなる?京都市長選】除名覚悟?!緊急友情出演 自民 四方京都府議というセンセーショナルなタイトルがつけられていたが、そこまで大げさな内容ではなく、率直に友人の二之湯府議と今回の京都市長選のことや政治家のあり方などについて語り合っていますので、興味のある方はぜひ!ご覧ください。

 YouTubeでも話していますが、一部の人達だけで候補者を決めるのではなく、党内で複数が出たいという意志があれば、複数を立候補させ、有権者に選んでもらうことで自民党はさらに強くなると思う。

 今のように、自民党の推薦候補として、他の党の人や党員でない公務員やアナウンサーなどの名前ばかりが挙がっているようでは、党のために尽くそうとする人材は自民党に集まってこなくなるだろう。

 

 自民党が分裂すると維新や共産党が「漁夫の利」を得る、というのも、必ずしもそうなるとは限らないと思っている。

 昨年4月の京都府知事選と同日で京都市北区の府議補欠選挙が行われた。自民党現職が公職選挙法違反で辞任した後なので、自民党の新人はなかなか厳しい選挙になるだろうという予測で、その通り、自民は次点で維新の新人が当選した。結果は下記の通り。

 維新新人 11161票

落 自民新人 9412票

落 共産新人 8124票

落 立憲新人 6305票

 

 この時、実は私は共産党に「漁夫の利」を奪われるのではないか?と思っていた。それはその3年前の府議本選の結果が、

 自民現職 12923票

 共産現職 11555票

 無所属現職 7121票

  ※当選後、立憲へ入党

落 無所属新人 3172票

  ※2022補選で自民候補に

 というものだったからだ。

 2019年には自民票(保守票)は自民現職と無所属新人の二人分を足すと16000票ほどあるが、維新に自民から6000票ほどが移って共産が3年前の票をまとめると10000票でトップに立つのでは不安視していた。

 結果的には維新新人が私の予測以上の得票で当選したが、この時の共産票の減少にも非常に驚いた。自民からは想定した通り、6500票ほどが維新に移っているが、共産からも3500票ほど移っている計算になる。

 

 二之湯府議がたびたび指摘しているように、「京都は共産党VS非共産党の選挙をずっと続けてきて、有権者に選択肢を示してこなかった」というのが当たっていて、共産党の得票には「自民党に入れたくない保守的浮動票」が相当含まれてしまっているのだと思う。

 そういった状況の中、維新が選択肢として現れたものの、維新は「大阪」の色が強く、京都人にはそこまで引っ付きにくい。また維新なら誰でも勝てるわけではなく、候補者の人物、さらには選挙の構図も勝敗に影響してくる。

 2019年の北区の府議本選では「保守分裂」したが自民現職はトップ当選一方の2022年の補選では自民はまとまったが得票を落として維新に負けた。

 必ずしも「保守分裂」が共産や維新を利する訳ではなく、保守同士が争う方が保守層の関心を高め、最後は保守有権者のバランス感覚が働いて、どちらかに寄せていくのだと思う。自民党総裁選で党内議論をした後の総選挙では自民が勝てると言われているのもそれに似ている。

 また、そもそも京都の共産党こそ「市田&穀田VS鈴木&松竹」で争い、除名して内輪もめしている。

 

 下手の考え、休むに似たり。あれこれ思い悩むよりも行動あるのみ。先手先手で動き回って、倒れるなら前向きに倒れたらいい二之湯府議にはそうアドバイスさせてもらった。府議の期数では1期後輩だが、年齢は5つほど上落選経験もある先輩として。

 動画はもう少し収録してあるので、追い追い、第二弾も出してもらえるでしょう。乞うご期待!


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