8月3日大阪の地下街を歩いていたら、若い人が長い行列を作っていました。
なんの列かなと思いつつ、・・・
さらに別の場所でも、この看板の横に長い行列が。
三太郎の日で、ドーナツが2コ無料配布。ただし、AUケータイの契約者に限るとのこと。
この手の販促を始めたのは、もう一社の大手ケータイ会社です。
こちらは、たこ焼きの無料配布、ただし今月は学生限定だそうです。(画像はhttps://www.softbank.jp/mobile/info/personal/news/cm_campaign/20170725a/から)
「桃太郎などナンセンスキャラクター」のコントや、「白い犬の家族」など、ケータイ電話の機能、性能、価格とはほぼ無関係の商品名称の連呼ないしイメージ拡散のために巨大な広告宣伝費を支払っています。
どこかで「問題」になった”YES タカス”のナンセンス動画CFと同様です。
携帯電話の事業者は、iPhoneの急速な普及を受けて「パケ・ホーダイ」と銘打ってデータ通信の月間総量制限をある程度大きくしました。それを超過すると、極めて低速度のデータ通信に限定して、文字メール程度しか使用できなくなりました(「電話」は速度制限なし)。この「放題」メニューは、それ以前のガラケイ(スマホ以前の携帯電話)の料金に比べて数倍高くなったのですが、利便性がましたので消費者一般に受け入れられました。
しかし、ICT技術とその運用方法は需要増に対応して一段と進歩してコスト(単位速度当り)も大幅に低下しています。
一方で、ケータイのサービス価格の高止まりを懸念した総務省(主管行政機関)は、大手携帯電話会社の競争原理が働かなくなった(SBのS社長も既得権側にまわっている)ことから、MVNOを大幅に規制緩和しはじめました。
MVNO支援コーナー (総務省)
筆者は、家族とともに今年3月からMVNOに契約を変更しました。その結果、月々の支払いは劇的に減少し、不便なことはほとんど発生していません。強いて言えば、ケータイ会社のメールアドレス(・・@ezweb とか @i.softbank.jpとか)が使えなくなったこと(Gmailや他のwebメールで代替可能)、ソフトバンク契約者相互間の無料電話が不可(代替として、LINE電話などがある)、解約時期によっては「違約金」が高額となることくらいでしょうか(数ヶ月で回収可能)。
高々、月に数回のアイスクリーム配布、ドーナッツ、たこ焼きの目眩ましにあって、合理的な金銭感覚を失っている人々が多いことに驚きますね。
大手ケータイ会社は3社とも今期、過去最高の増収増益を発表しています。内一つの少額株主としてそれはありがたいのですが、若者のお小遣いのほとんどがケータイ料金に消えると、出版業、書店、映画館、飲食業などの売上にマイナスとなります。
総務省にはもう一段の競争政策を期待したいところです。
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