優生学の名のもとに―「人類改良」の悪夢の百年 価格:¥ 2,854(税込) 発売日:1993-09 |
この『優生学の名のもとに』は、カリフォルニア工科大学のダニエル・ケヴルズ(Daniel J. KEBLES)さんが、優生学、特に優生学の歴史について書いたものです。副題には、「人類改良の悪夢の百年」とあります。1993年に、西俣総平さんによる訳で、朝日新聞社から出版されました。
本書の内容は、以下のように、全19章からなります。
- 優生学の創始者:フランシス・ゴールトン
- 生物測定学の創始者:カール・ピアソン
- 偉大なる思想の信奉者:チャールズ・ダヴェンポート
- 優生思想の普及
- 優生運動の堕落と欠点
- 種の再生への道
- さまざまな優生立法
- 高まる優生学への批判
- 偽りの生物学
- ライオネル・ペンローズとコルチェスター調査
- 優生学の改革運動
- 素晴らしき新生物学
- 人類遺伝学の確立
- イギリス学派の最盛期
- 血液・ビッグサイエンス・生化学
- 染色体:製本のミス
- 新しい優生学
- 人間の遺伝への干渉
- 神の抹殺
本書は、優性学の歴史について書かれています。この優生学には、多くの人類学者が関わっており、参考になります。本書でも1章をさいて取り上げられている、チャールズ・ベネディクト・ダヴェンポート(Charles Benedict DAVENPORT)[1866-1944]は、第8代アメリカ自然人類学会会長を務めた人物としても有名です。