クービ・フォラ遺跡のベース・キャンプは、トゥルカナ湖に東岸にあります。ここでの食べ物は、セスナ飛行機で輸送してもらうか、冷凍の肉・魚しかありません。そこで、お休みのある日、教官・学生・スタッフ全員で、湖で地引き網漁をしました。
まず、全員が、少しずつ網を持ち、湖に入っていきます。
クービ・フォラ64.トゥルカナ湖での地引き網漁1
網の一端を、閉じていき、魚を追い込みます。
クービ・フォラ65.トゥルカナ湖での地引き網漁2
今度は、網を陸地に曳いていきます。このトゥルカナ湖には、ナイル・パーチやテラピアという魚が生息しており、何十匹かを獲ることができました。
クービ・フォラ66.トゥルカナ湖での地引き網漁3
ところが、この網の中に、ワニが一頭入っていました。これは、ナイルワニというワニで、このトゥルカナ湖には、約14,000頭が生息していると推定されています。しかも、このトゥルカナ湖のPHは高くアルカリ性のため、ワニの皮は加工に適さないとのことで、誰も捕獲しないので増える一方だとのことでした。
でも、現地のトゥルカナ族は、クロコダイル・テール・スープ(ワニの尻尾のスープ)が美味だとのことで、少しは捕獲しているようです。実際、私も、トゥルカナ湖で、頭を槍で刺されて殺されたワニを見ました。また、噂通り、その尻尾は切り取られていました。
クービ・フォラ67.トゥルカナ湖での地引き網漁4・網の中のナイルワニ
クービ・フォラ68.トゥルカナ湖での地引き網漁5・網の中のナイルワニの吻部
それにしても、誰もワニに咬まれず幸いでした。このトゥルカナ湖周辺では、毎年何人かはワニに咬まれて死亡する人もいるそうです。ワニは、網をはずすと、そそくさと湖に逃げ帰りました。
ちなみに、その日の夜は、中国系アメリカ人の学生が、ナイル・パーチとテラピアを揚げて、中華風甘酢あんかけにして料理してくれました。生まれて初めて食べましたが、白身魚でなかなかの味でした。
クービ・フォラ69.トゥルカナ湖での地引き網漁6・網をはずされて逃げるナイルワニ
クービ・フォラ70.トゥルカナ湖での地引き網漁7・湖へ向かって走るナイルワニ
クービ・フォラ71.トゥルカナ湖での地引き網漁8・湖に戻るナイルワニ