外為ガイドブック☆FX取引の基礎や相場分析を解説…五里霧中の相場取引に一筋の光を

外為市場経験者の浅野敏郎が値動きに着目したチャート解説や個人的意見を綴る相場ブログ&用語集!

USDJPY ドル買いから円安ムードへ クロス円は一部調整下落リスクも

2007-06-15 20:02:26 |    -ドル円

ドル円は順調に上昇し125円を目指しています。

一昨日のレポートでもドル円上昇のイメージをお伝えしましたが、本格的なムードが出ています。125円前後は確かに重たい状況ですが、レートの大台として3や4は今ひとつ陰が薄い印象があり、124円台は意外とオプションなども他の大台に比べて薄いのでは…とイメージです。

ユーロドル、ポンドドルのストレートが一旦ドルの高値圏で止っているため、ドル円の上昇をモロに受けクロス円は軒並みやや予想外の上昇をしています。ただし、ドル買いの要素がない円売り相場だとは言いにくく、ストレートでもドル買いが発生すればクロス円もやや調整売りが入る局面もありえます。もっとも、十円の位を変える様な深い調整ではなく、チャンネルの下値確認をする程度を想定しており、結局は押し目買いを探すことになるのは明らかに感じています。

本日はドル円相場を、やや遠目に眺めてシナリオを考えます。

 
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EURUSD ドル買いが進み日足一目均衡表で下げの3役完成 クロス円は神経質な展開

2007-06-13 22:09:34 | ☆相場分析-ユーロドル

ユーロ円のシナリオは、良かったような悪かったような後味の悪い展開です。

概ね占いどおりの下落を見せ、第一ターゲットをこなしたまでは良かったのですが、ドル円が想定外の122円台乗せ+122.47まで上昇した結果、ユーロ円は反転上昇し想定のほぼ上限である162.75/80まで戻しています。

その後、欧州市場に入ってユーロのロングカバーがユーロドルで持ち込まれ、ドル円でのドル買いをキチンと反映した結果、ユーロドルは再度1.33を割り込んで現在に至っています。

ドルの長期金利が、債券市場がリードする形で上昇しており、市場の総意は概ねドル買いで一致しています。

本日の動きは典型的ですが、ドル買いで一致するなら同時にストレートがドル買いにならなければいけないのですが、アジア時間ではドル円だけが反応し易い結果、クロス円が上昇することでストレートペアではドルではない通貨が買われるという現象が発生します。ただし、本場欧州市場が入ってくるとユーロやポンドが正常に機能し、ドル買いを反映してゆくという、時間差が発生します。

繰り返すようですが、現在の為替は円が主役ではありませんので、クロス円は今後も暫く乱高下する可能性があります。レンジを狭めに想定する売買か、少なくとも押し目買いは意識せざるを得ません。見方を変えれば、ストレートでのドル買いを意識した方が判り易い相場状況ともいえるでしょう。

本日は、ユーロドル相場をコンファームしながら今後を占って見ます。

 
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EURJPY ストレートがドルで保ち合い小動き 短期でユーロドル下抜けか

2007-06-12 21:01:51 |    -ユーロ円

ユーロドルの下落リスクを前提にユーロ円の売り戦略を占っています。

ユーロドルの下落リスクは依然として維持されており、時間足で見ても1.3500を割れて1.3350割れを実現して以来、1.3350を中心にほぼ下値圏で数時間前までは三角に収斂していました。

しかし、概ね三角の下値線を割り込んだことで、1.3350が概ね上値抵抗線として機能している様にもみえ、下値を拡大する準備を始めている様にも見えます。

ユーロドルが下落を再開するという前提で、ユーロ円の下落イメージを維持したいところです。ドル円は122円台が短命であったことで、上値圧力はそこそこ見込めます。

今のところドル買いで均衡しユーロ円はフローターとして小動きになっていますが、ここからユーロドルが下落すれば、ドル円の上昇が限界的である点で、ユーロ円は下落しそうです。

日足では殆ど変化が無いチャートとなり、本日は、ユーロ円を時間足でミクロ分析してみます。

 
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EURJPY 上昇トレンドは不変も本格的下値確認なら深めの下落も ユーロドル暴落を前提に

2007-06-11 20:51:49 |    -ユーロ円

ユーロドルの下落リスクは金曜に大方説明しました。

あくまでドル買い再燃の延長線上のイメージですが、ポンド円を見ても然りですが明らかにポンドドルの下落に引きづられています。つまりストレートでの下落率がドル円の上昇率を上回った結果、計算値が下落している状況です。

今回のクロス円の下落は具体的な売りが大量に持ち込まれている感覚はさほどありませんが、計算値でも下落すればある水準を割り込むとストップロスが発生せざるを得ません。

また、比較的堅調な資源国通貨は確かに金利が高めな通貨が多いことは事実ですが、メジャーのクロスが発生しているという想定が成り立ちます。

つまり、ユーロドルやポンドドルでドル買いが発生し、買われたドルは最終的に豪ドルドルやドルカナダドル相場で売られ、ポンド豪ドル、ユーロカナダが下落していることが連想できます。

ドル円の上昇でメジャーストレートの下落をカバーできなければ、目先のメジャーなクロス円は上値が重たくなります。そこでトレンドを変えないまでも、過去の流れから下落の限界を考察することで、買い場探しとチャンネル修正の際に発生するブレークを利用できないか占ってみます。

本日は、円が主役ではない現在、クロス円で収益をあげるには比較的難しい局面ですが、ユーロ円の流れを把握しましょう。

 
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EURUSD 上値確認から2日で下値圏へ ドル買いでドル円上昇とストレート下落でクロス円迷走

2007-06-08 21:11:34 | ☆相場分析-ユーロドル

数日前のドルストレートで発生したドル下落は、一時的なものであったことが証明された形です。

クロス円もユーロ、ポンドの買い気に連動して軒並み史上最高値を更新し、そのムードで展開したクロス円の上昇シナリオは全て解消されてしまいました。
早めにストップを設定していたので大怪我には至りませんでしたが、遅めのクロス円の投げが昨日から本日に掛けて持ち込まれたので、ドル円が下落し、ストレートの下げと相乗的にクロス円の下げ足を強めています。

昨日までのストレートの下落だけでは、V字反転の上昇トレンドにおける下値確認の可能性も残っていましたが、本日の下押しで余程のことが無ければドル買いのトレンド継続に軍配は上がりそうです。

ドル円はクロス円での売りプレッシャーで120円台をつけましたが、一巡することで素直に他のストレートに同調してドル買いに転じています。個人的にはクロス円の上昇を完全に諦めていませんが、ストレートの下落が継続するようなら上値が重そうな印象は避けられません。

しかし、ドル円の順調な上昇を見ると、ストレートの下落が落ち着けば再度上昇しそうな予感がしています。どこで反転するかは現状ではアイデアがありませんが、いずれにせよストレートの地合いが先行指標となりそうです。


本日、ユーロドルはチャンネルの下限に達しています。ここから折り返すようであればクロス円はかなりのペースで上昇反転に入る可能性を持っていますが、ポンドドルは下値余地がまだ残されておりここを埋めに行く場合は、ユーロドルのブレークダウンにつながる可能性があり、暫くはクロス円の上昇は望めません。

本日は比較的素直なストレートであるユーロドルで、今後を占ってみます。
クロス円は難しい動きをするはずですので、すばやい対応が必要に思います。本日は金曜日です。週末リスクは余り大きくとられないことをお薦めします。

 
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EURJPY 対メジャー通貨でドル売りが市場で一致 ドル円も下落でクロスは軒並み軟化

2007-06-06 20:47:02 |    -ユーロ円

円安を確信した矢先のドル円下落で一気に萎える展開です。

ただ、上値の限界を感じた分、買い攻めのシナリオを展開せず、ほっとしています。
各買い水準はこなされ、正念場の展開です。ストレートの上昇は一服し高止っている中で、ドル円の下げが加速してクロス円は下落しています。


クロス円で注目する動きはカナダ円で、115円台中盤をこなした後の下落もそれなりに大きな印象です。カナダ買いが暫く継続し、対円でも時代を超えた水準をしばらく更新し続けてきました。
ドルカナダの下落を想定するとかなりのモノがありますが、この過程では対円以外でも例えばユーロカナダなどのクロスでカナダ買いが高まっていたと推測できます。


ユーロドル、ポンドドルが反転して上昇し始めたのと同時にカナダ円が下落を始めたのも、どうやらクロスカナダのアンワインドが発生しているかもしれません。
カナダ円の売りもそこそこ持ち込まれているのかもしれませんが、どう見ても本邦からの通貨投機は限定的であり、ユーロ経由、或いはドル経由でカバーが発生している感じです。円に戻ってきているのはキャリートレードが原因でしょうか・・・(チャンスがあれば探ってみます)。

さて、本日はややカナダに翻弄されたユーロ円ですが、163.50水準はキー水準に見えます。

本日は、ユーロ円相場を占ってみます。既にドル円やポンド円で買い持ちになっている向きには、円売りの持ち高を増やすことになり、お勧めしません。

明日の更新はお休みとなります。ご了承ください。

 
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GBPJPY 円売り外貨買いで外貨需要を拡大 ストレートでのドル売りがドル円下押し要因

2007-06-05 19:53:48 |    -ポンド円

ユーロドルで1.33台突入時に諦めたユーロ買い戦略の方が機能しているという皮肉な結果です。

ストップエントリーが3ポイントに迫っても発動しなかったのは、スプレッドゼロの奇跡かも知れず、運はまだ残っているようです。

昨日は上昇の目を感じたために、戻り売り戦略を中心にシナリオを展開しましたが、ドル円を含む各ストレート通貨ペアではドルの買い持ち(ロング)ポジションも溜まっていたらしく、ドルは全般的に売り戻されています。

これに加えて、ドル円上昇時にはドル買いで一致したストレート通貨ペアは下落した結果、クロス円は比較的狭いレンジでの推移となっていましたが、ストレートが反転した割にはドル円の下落が限定的なことから、昨日から本日前半に掛けてクロス円が上昇しています。

クロス円は上限を意識する中で、ポンドがドル買いを諦めたように見えます。もしかするとポンド円を中心に円売り相場再開の可能性も出てきています。

本日は、久しぶりにポンド円相場を占ってみます。

 
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スプレッドのお話3.相対取引(1)後

2007-06-05 09:55:34 |   -【特集】スプレッドのお話
(1)相対取引はプロ市場-後

例え今、銀行間市場に42の売りが存在していても、需給によっては取引価格が全く異なります。勿論、何も交渉なく42から200本に達成するまで買い続けても良いのですが、買いきった時の買値が幾らで収まるのか解らない場合、顧客は確定できる価格で取引を望むわけです。

このような交渉ができるには、普段から実勢価格を良く監視し、たとえば前編のケースで言えば、45がトライするに値するかどうか判断しなければならず、一般投資家がそれを判断するのは非常に難しいことは解りますね。このように為替で世界的にも唯一のINDEXとなる銀行間取引市場でさえ、いたるところで2重価格、3重価格が存在しており、この点からも為替は相対取引の形態をとっていることがわかります。

いよいよ、初心者の方が手を出しづらい市場に見えてきました。相対取引は未経験者にとっては闇のようにも見えますが、この部分は随分と整備されてきました。また、インターネットの発達で、概ね世界中の為替が幾らぐらいの価格で取引されているのかが把握できる時代です。

本編ではそれでも気をつける点を幾つか申し上げ、現状とスプレッドの関係を探ってゆく予定です。

EURUSD ドル高から円安ムードへ ユーロの対ドル安も一服?

2007-06-04 18:27:12 | ☆相場分析-ユーロドル

先週末はドル円が122円台に乗せるにつれドル買いの要素が強まり、ユーロドルも当面の壁と認識される1.3400を試す展開となり、実際に1.3393の安値をつけました。

しかしながら、円安が強調される中で各クロス円通貨ペアが買われると、ストレートでも対象通貨の需要が増し、ポンドドル、ユーロドル共にかえって下値が固くなっています。

金曜日はレポートが遅くなった関係で、1.3400に迫る相場の中で手前を買う戦略は諦めざるを得ませんでしたが、結果論ではこちらの戦略の方が機能している様に見えます。

ただし、ユーロ買いドル売りのスタンスはあくまで下落を主軸に考えた、あくまでチャンネル内でのあやを取りに行く戦略であり、金曜日に想定していた利食い水準は既に到達しています。

しかし、ユーロ円の上昇理由を考えると、ドル円上昇だけでは無理がありそうです。本格的に下落トレンドのチャンネル上限を試しに行くなら、1.3550あたりを意識しなければなりません。

下値更新再トライであれば1.3460水準は売りですが、1.3470を越えて上値確認に行くならそれなりの戻りがあり得る、やや判断に苦しい水準です。

本日は、ユーロドル相場を占ってみます。

 
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スプレッドのお話3.相対取引(1)

2007-06-04 10:19:40 |   -【特集】スプレッドのお話

(1)相対取引はプロ市場-前

ここまで、外国為替取引価格の構造について一面をお話いたしましたが、現在FX(外国為替証拠金取引)業界には知りえる範囲で、店頭取引と取引所取引の、大きく分けて2つの取引形態が存在します。

取引所取引に関しては内部事情は余り詳しくないので、店頭取引の解釈を解説いたします。

私の理解が間違っていなければ、店頭取引とは概ね相対取引と同義語であると把握しています。

店頭取引と取引所取引は、株取引では非上場と上場株式の取引形態の違いという側面もありそうですが、為替取引の場合は世界中で共通する“為替”という商品を、全世界で共通する価格にて取引額を調整することなど無理があり、提示する側と取引を希望する側が直接価格をやり取りして交渉し、折り合えば取引が成立するという相対取引の仕組みが必要でした。日本の外国為替取引が変動相場制移行後も、そして世界の為替市場が相対取引の仕組みをとってきたのも、必要だったからに他なりません。

つまり外国為替取引は本来、需要と供給に基づいて、プロ同士が直接値段を交渉する市場であったことは間違いないでしょう。たとえば、銀行間市場でのやりとりですが、

顧客:「今、ドル円は幾ら?」

銀行:「121.40/42ですね。」

顧客:「42で200本買える?」(1本は100万ドル)

銀行:「昨日、一度こなしたレベルで薄いかもしれませんね。47ならばロット見合いそうですが…」

顧客:「45でどうにかならない?」

銀行:「47以下でアット・ベストなら」(アットベスト=ベストを尽くす代わりに保証なしという意味で、47ならリスクをとって保証するという意味)

顧客:「OK、トライして」(47で確定する場合は、じゃ、47で…、という会話になる)

などのような感じです。(後編へ続く)

 
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