こんにちは、ForexTVジャパンの浅野です。
昨日は久しぶりの秋晴れが一日続きましたが、今日は朝から今一つはっきりせず、相場を象徴しているようです。午後になってやっと良い天気になってきましたが・・・。
米国経済指標は一部を除いて、意外と好調な数値となり、昨日の海外市場序盤はドル買いが優勢となりました。しかし、FOMCでドル売りが優勢になっと思いきや、その後は意外と垂れた展開です。
織り込み済みかどうかは考慮しないとして、各ファンダメンタルは次のようなドルの相場観に結びつくのではないでしょうか。
アメリカ中間選挙結果
対ドルで高値を更新する通貨が相次ぎますが、政治の方も世界的に数十年振りとも言われるような政党逆転やハング・パーラメントが相次ぎ、アメリカ中間選挙も、下院の議席逆転や十数年ぶりの大敗という結果でした。材料的にはドル安に見えますが、現在の一方的な財政政策に対して歯止めが効く状態も想定できるとすれば、このペースでドル安が継続するかどうかは疑問です。
FOMC金融緩和策決定
財政とは独立して機能するFRBのFOMC結果は、予想の範囲内の下限に近い、6000億ドルの債券買い入れ追加枠が決定されました。向こう半年程度のスパンだということや、状況を見ながら内容を変更する含みがあったことが分かり、この額が多いのか少ないのかは計りかねますが、報道によれば少ないという判断が散見されているようです。
為替相場は緩和策決定というイベントだけでドル売りが強まりましたが、改めて各相場を覗くと、
ユーロドル相場
かねてから指摘してきたダイヤモンド・トップ・フォーメーションは、逆に上へと抜けかけ、終値では戻し相場の最高値を付け、上昇期待が確認できます。一方で、FOMCのイベントの力を借りても、10月15日の実勢高値を更新できておらず、オシレーターなどにも一部陰りが見えていることから、潜在力に疑問も出ています。
ポンドドル相場
PMIの改善でポンド高へ動きましたが、FOMCでは乱高下にとどまり、ドル安の影響は限定的に見えます。そもそもドル売りには出遅れ感がある相場ですが、1.61より先は相当重いことが想定でき、英国指標の改善が連発するかインフレが上昇するような具体的なポンド買い要因が出てこない限り、ドル安だけでの上昇には限界がありそうです。
金相場
10月14日の高値以降、方向感がありません。利食いも強いのか、為替がドル安で一致しつつある中で、上値も重いようです。FOMCがあった昨日に限って見ても、ドル買いに反応する傾向が強かったように見えます。
株式相場
相場は戻り高値を試す展開ということもあり、大幅な上昇に結びついていません。ただ、ドル安政策などが織り込まれているのか、戻り高値を付けているアメリカの株式市場は、昨今の金融緩和策に対しては素直に反応しているようです。
債券市場
債券価格は追加緩和策の対象になるとされる期間が上昇して利回りは低下したようですが、政策金利に影響を与えるとされる長期債は下落して利回りは上昇する展開でした。長期売り短期買いのような資金シフトがあったのかもしれませんが、長期利回りの上昇を見てドル売りを伸ばすのは勇気がいる行動に思えます。
結論は、ドルに対する見方はまだどちらかに一致しているとは言い切れず、浅野の苦悩は続くということになりました。
債券買い取りプログラムが、人為的な短期金利の留保目的だとすれば、反対に利回り上昇圧力が既に背景にあるかも知れず、ならば株高と一致しますね。このところ為替はファンダメンタルの通りに、素直にドルが反応していましたが、一時期は一世を風靡したリスクとドルの動きに少し注目し、ドル円を除くドルの相場観を、不本意ですが、少しずつベアを再開するタイミング探しへ移してみたいと思います。
長いつぶやきになってしまいました。
ForexTVジャパン
浅野 敏郎
昨日は久しぶりの秋晴れが一日続きましたが、今日は朝から今一つはっきりせず、相場を象徴しているようです。午後になってやっと良い天気になってきましたが・・・。
米国経済指標は一部を除いて、意外と好調な数値となり、昨日の海外市場序盤はドル買いが優勢となりました。しかし、FOMCでドル売りが優勢になっと思いきや、その後は意外と垂れた展開です。
織り込み済みかどうかは考慮しないとして、各ファンダメンタルは次のようなドルの相場観に結びつくのではないでしょうか。
アメリカ中間選挙結果
対ドルで高値を更新する通貨が相次ぎますが、政治の方も世界的に数十年振りとも言われるような政党逆転やハング・パーラメントが相次ぎ、アメリカ中間選挙も、下院の議席逆転や十数年ぶりの大敗という結果でした。材料的にはドル安に見えますが、現在の一方的な財政政策に対して歯止めが効く状態も想定できるとすれば、このペースでドル安が継続するかどうかは疑問です。
FOMC金融緩和策決定
財政とは独立して機能するFRBのFOMC結果は、予想の範囲内の下限に近い、6000億ドルの債券買い入れ追加枠が決定されました。向こう半年程度のスパンだということや、状況を見ながら内容を変更する含みがあったことが分かり、この額が多いのか少ないのかは計りかねますが、報道によれば少ないという判断が散見されているようです。
為替相場は緩和策決定というイベントだけでドル売りが強まりましたが、改めて各相場を覗くと、
ユーロドル相場
かねてから指摘してきたダイヤモンド・トップ・フォーメーションは、逆に上へと抜けかけ、終値では戻し相場の最高値を付け、上昇期待が確認できます。一方で、FOMCのイベントの力を借りても、10月15日の実勢高値を更新できておらず、オシレーターなどにも一部陰りが見えていることから、潜在力に疑問も出ています。
ポンドドル相場
PMIの改善でポンド高へ動きましたが、FOMCでは乱高下にとどまり、ドル安の影響は限定的に見えます。そもそもドル売りには出遅れ感がある相場ですが、1.61より先は相当重いことが想定でき、英国指標の改善が連発するかインフレが上昇するような具体的なポンド買い要因が出てこない限り、ドル安だけでの上昇には限界がありそうです。
金相場
10月14日の高値以降、方向感がありません。利食いも強いのか、為替がドル安で一致しつつある中で、上値も重いようです。FOMCがあった昨日に限って見ても、ドル買いに反応する傾向が強かったように見えます。
株式相場
相場は戻り高値を試す展開ということもあり、大幅な上昇に結びついていません。ただ、ドル安政策などが織り込まれているのか、戻り高値を付けているアメリカの株式市場は、昨今の金融緩和策に対しては素直に反応しているようです。
債券市場
債券価格は追加緩和策の対象になるとされる期間が上昇して利回りは低下したようですが、政策金利に影響を与えるとされる長期債は下落して利回りは上昇する展開でした。長期売り短期買いのような資金シフトがあったのかもしれませんが、長期利回りの上昇を見てドル売りを伸ばすのは勇気がいる行動に思えます。
結論は、ドルに対する見方はまだどちらかに一致しているとは言い切れず、浅野の苦悩は続くということになりました。
債券買い取りプログラムが、人為的な短期金利の留保目的だとすれば、反対に利回り上昇圧力が既に背景にあるかも知れず、ならば株高と一致しますね。このところ為替はファンダメンタルの通りに、素直にドルが反応していましたが、一時期は一世を風靡したリスクとドルの動きに少し注目し、ドル円を除くドルの相場観を、不本意ですが、少しずつベアを再開するタイミング探しへ移してみたいと思います。
長いつぶやきになってしまいました。
ForexTVジャパン
浅野 敏郎