トウキョウフォレックス プレゼンツ
本日の「ランドル円相場」=270.81
(10ZAR=154.60)+(1USD=116.21)
昨日からドル円も下落(円高)、ランド円も下落(円高)し、結果ランドル円もかなり下げています。相場は対円相場一色という感じで、現にドル円もポンド円も豪ドル円もニュージー円も殆ど同じ形のチャートになっています。
ということは、必ず上手くゆくとは限りませんが、現在の対円相場は何か一つの相場に集中していれば、その他の動きもほぼ把握することができます。いつかは別の動きをすることになると思いますが、高金利通貨同士は連動し易い傾向があり、先駆けて例えばポンド円やニュージーランド円で変動の兆候をつかめれば、それをきっかけにランド円の取引をすることも充分考えられるテクニックです。
さて、南アフリカランドの外貨預金が実在するかどうかは別にして、政策金利が9%ですから商品としては精々7.5%くらいにはなると思いますが、この場では比較をしたいと思いますので9%で考えます。
フロー、手数料、税金などの損益を度外視すれば、外貨預金では年利で9%の金利が全てもらえることになります。
一方、外国為替取引を使ってランド円の買い取引をする場合も金利に酷似した損益を得ることが可能です。巷ではスワップ(金利)とか、スワップポイントといわれているものが、それです。
外国為替取引では必ず2つの通貨交換レートが取引価格となるように、ある通貨を買う時(交換によって手に入れる)は、もう片方の通貨を売る(交換によって渡す)ことにもなります。ランド円で説明すれば、ランドを買う=円を売ることになり、
手にした状態の通貨であるランドを1日維持することにより、年利で9%の貸し出し運用益が発生します。一方、渡した状態の通貨である円を1日維持することで、年利で0.5%の借り入れ運用損が発生します。従って、正確には年利で8.5%の維持コストが収益として作用します。
通常コストという言い方は支払う場合が多く、馴染まないかもしれませんが、外国為替の取引を実際に決済することなく買った状態や売った状態を維持するためには、買った通貨を貸して売った通貨を借りる作業が必ず伴い、それには必ずコストがかかります。
ただ、通貨を貸す場合の金利コストは受取となり、支払いとなる借りた通貨の金利コストとの差額がプラスであれば結果的に収益、マイナスであればいわゆる調達コストとして支払うことになります。
ですから、ランド円を買えば金利差コストは受取るように作用し、ランド円を売った場合の金利差コストは支払となるわけですが、正にこれがスワップ金利とかスワップポイントにあたります。
スワップ金利というのは造語ですが、通常は必ずもらえる金利とは異なり、支払うスワップ金利もあることを是非覚えてください
話を比較に戻すと、ランド預金は9%、ランド円買いスワップ金利は8.5%という結果となり、見た目は外貨預金が有利となっていますが、ちょっと待ってください。
実は外貨預金をするために支払った(預けた?)円の資金について考える必要があります。もしこの資金を円のまま預金していれば0.5%の金利は付いていたはずです。したがって、ランドの外貨預金によって円預金より実際に増えた金利分は、その差である8.5%となり、外国為替取引と何の違いも無いのです。
では、実際の商品としてはどうかといえば、それこそ比較をしてみてください。ランドの外貨預金が無ければポンドでもOKです。外貨預金の金利は驚くほど低いことがわかり、同じ効果を期待するのであれば外国為替の方が圧倒的に有利であることが判ると思います。
100歩譲って利回りも同じと考えれば、ランドを買うときの手数料で圧倒的な差が発生し、これだけでも外国為替は圧倒的に有利です。
1000歩譲って手数料も同じと考えれば…実は円で行うランド預金もランド円の外国為替でランドを買う取引も全く同じであることが判ります。つまり、外貨預金も外国為替取引なのですが、外貨預金でこんなに損をしているわけです。
ならばいつでも開始でき、いつでも止められる外国為替取引のメリットが重要になります。つまり、昨日満期ならフローでの利益も望めたのに、今日の満期を待っていたらフローで損した、などということが無くなります。
さらに証拠金取引を使えば資金を全額預けなくても同じことができるメリットがどうしても目立ってきます。例えば半分の資金で外貨運用をし、残りの資金を円預金すればその分の金利は8.5%に乗せることが可能になります。
どうしてもレバレッジが怖ければ、全額を証拠金とし、残るメリットを全て享受することもできます。だたし、この場合は預け先の銀行と一般企業には信用力の差があるので充分な注意が必要です。
金利と金利差について、あと一点お伝えしたいことがありますが、長文になってしまったため次回に持ち越します、ではでは。
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