外為ガイドブック☆FX取引の基礎や相場分析を解説…五里霧中の相場取引に一筋の光を

外為市場経験者の浅野敏郎が値動きに着目したチャート解説や個人的意見を綴る相場ブログ&用語集!

ロット【LOT】

2013-05-04 19:07:29 |   -FX実用相場用語

1ロットとは通常、あるFX事業者が決めた、或いはその事業者が採用する取引システムで取引ができる最小の取引額を指します。簡単に言うと1ケースとか1パックなどのように、1塊りを表す名称と同じです。

1ダースのように、世界的に共通して12個の塊りを指すことが予め判っていれば良いのですが、各FX事業者によって1取引の最小単位となる1ロットの内容が異なる状況は、利用を検討する側から見れば業界が複雑に映ってしまいがちで、以前から危惧している部分です。

インターバンクでは、100万通貨を1本と称しており、これもロットと言えばロットですが、世界中でこの1ロットは100万と決まっていたため、単純に簡素化だと言い切れる点で、FX取引の方がやはり複雑ですね。

近年では1通貨から取引できる業者もあるようですが、通常は各事業者とも、100通貨、1000通貨、10000通貨が大体の区切りになっており、1ロットの単位が各社まちまちです。わざわざロットという表現を使う意味ですが、例えば、その必要もない1通貨の取引を、ドル円相場で考えてみます。

今やドル円でも小数点以下3桁で取引価格が提示されるのも珍しくない世の中で、1ドル90.000円で買ったドルが90.005円に値上がりしても、僅か0.5銭の利益にしかならず、ここで決済した収益を具体的に引き出したり損金を支払うことはできません。

これは、10ドルを取引しても5銭、100ドルを取引しても50銭ですから、同じことが起こり、1000ドル取引してやっと5円という現実的な単位になってきます。細かく言えば200ドルで1円にはなりますが、200ドルを1ロットというのも判りにくいのは事実です。

つまり、限が良い単位で考えると1000通貨以下の単位では、最小桁がいくら動いても次の桁が動かない限りは現実的な損益に変化はないことから(厳密には、売買価格差が次の桁)、1000を1として考えた方がゼロが少ない分間違いも少ないというのが、恐らくの理由で、まあデノミみたいなものですね。先物では今でも枚数で取引額を表すこともあり、これもロットと同じ使い方でしょう。

FXの取引単位が比較的多額だというのは、こうした細かい価格差を量で現実的な貨幣価値に引き上げて収益化を狙う取引だということが、お分かりいただたと思います。もっとも、そうでなければ輸出や輸入などは成り立ちにくく、言い換えれば為替相場は、価格の変動リスクは少ない相場であり、リスク所在は取引額が全てである取引とも言えそうです。

為替相場で1円(100ポイント)動くということはそれなりに大きなインパクトですが、通常は1日で100ポイントも動かない相場がざらにある中で、1通貨の取引で確定した損益を決済するには切り上げや切り捨てをせざるを得ないはずです。恐らく1通貨の取引が可能な業者も最小額はある程度決まっているとしか思えず(1000ドル以上は1ドル刻みが可能とか??)、いずれにしても端数をどのように処理しているのか個人的には疑問です。機会があれば調べてみたいと思っています。



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