今月は初めからイメージが合いません。
8月を引きずり過ぎの一言かもしれませんが、サブプライム問題をテーマに、BUY THE RUMOR(8月) SELL THE FACT(9月)そのものの展開ということにでもなるのでしょうか。
FOMCでは、50bp利下げと公定歩合も同時に50bp利下げという、これでもか対策を講じてきました。ダウも急激に上昇…とまでは良かったのですが、これまで以上にドル円だけがドル買いになっている状況が、イメージが合わない全ての根源になっています。売り込まれていたポンドドルまでもが、ドル売りに反転しています。
勿論、ドル円の買いの先には別の通貨が買われていることは想像できますが、それをも上回るドル売りがあるべきに思えて仕方ないのです。今回の円売り他通貨買いの流れは、これまでのところ本邦投資家の動きは非常に限定的だと見ています。ドル売り、円売りの説明を全て丸く収めるには、やはり逃避先通貨から資金が元へ戻っているとしか言いようが無い状態です。
幾つかのクロス円は既に上昇の暗示をし始めているものがあります。ただ、この上昇はあまりに計算値的、かつドル円の独歩的な動きに支配されすぎているとしか思えない点、どうも追随する気になれません。
少なくとも、FOMCの金融緩和が好感され、ダウが上昇したことまでは事実ですが、ドルに安心感が出てドル買いになったという解説は、ドル円だけに通じるやや歪曲したシナリオです。むしろ、金利を据え置いた通貨との実質金利差が拡大し、ドルが売られているというのが、為替的な解説になるはずです。サブプライム問題で火消しの為に付き合って利上げを据え置いた各国が、次にどう出るかで今後のトレンドを左右しそうです。
それまでは、ドル円の安易な円買い戦略(世界に準じているはずなのですが…)のイメージは凍結しなければいけないようです。或いは個人的には悲しいですが、浅野がフェーバーになるまでの間、逆指標としてご検討いただくという手も存在します。なぜなら、事実に乗っていくというのが、鉄則だからです。