福聚講

平成20年6月に発起した福聚講のご案内を掲載します。

『座禅和讃』

2020-05-30 | 諸経
白隠(1685-1768)禅師の有名な『座禅和讃』です。ここでは「一切衆生悉有仏性」を言い表しています。

『座禅和讃』
衆生本来仏なり、水と氷のごとくにて
水を離れて氷なく、衆生の外に仏なし
衆生近きを知らずして、遠く求むるはかなさよ
たとえば水の中に居て、渇を叫ぶがごときなり
長者の家の子となりて、貧理に迷うに異ならず
六趣輪廻の因縁は、己が愚痴の闇路なり
闇路に闇路を踏みそえて、いつか生死を離なるべき
それ摩訶えんの禅定は、賞嘆するに余りあり
布施や持戒の諸波羅蜜、念仏懺悔修行等
其の品多き諸善行、皆このうちに帰するなり
一座の功を成す人も、積みし無量の罪ほろぶ
悪趣何処に有りぬべき、浄土即ち遠からず
かたじけなくもこの法を、一たび耳に触るるとき
讃嘆随喜する人は、福を得ること限りなし
況や自ら回向して、直に自性証すれば
自性即ち無性にて、己に戯論を離れたり
因果一如の門ひらけ、無二無三の道直し
無相の相を相として、往くも帰るも余所ならず
無念の念を念として、歌うも舞うも法の声
三昧無碍の空ひろく、四智円明の月さえん
この時何をか求むべき、寂滅現前する故に
当処即ち蓮華国、この身即ち仏なり

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