「日本民族」とは何ぞや日本民族の概念を論ず喜田貞吉 本誌の創刊に際して、余輩の常に使用するに慣れたる「日本民族やまとみんぞく」なる語が、本来何を意味するか、「日本民族やまとみんぞく」とは本来いかなるものなるかを説明して、あらかじめ読者諸賢の理会を請うは、余輩が本誌を利用してその研究を進める上に、最も必要なる事と信ずる。「日本民族やまとみんぞく」なる語は、近時広く学者・政治家・教育家等の間に用いられ . . . 本文を読む
上宮太子御記(親鸞聖人撰述、上人が書写されたもの)「釈迦の正覚なしたまひし日より涅槃にいたりたまふよにいたるまで、ときたまへるところのもろもろのみのり、ひとつもまことにあらざることなし。始めには華厳を説いて解らしめたまふ。日のいでまず高峰を照らすが如し(注1)。つぎに阿含をのべて声聞にしらしむ。日のたかくして漸深谷をてらすがごとし。また所所にして方等の種々の経をあらわすなり。(注2)仏は一音にとき . . . 本文を読む
「極楽寺殿御消息・北条重時」「人の年によりて振る舞ふべき次第。二十ばかりまでは何事も人のするほどの芸能をたしなくべし。三十より四十、五十までは、君を守り民をはぐくみ身を納め、ことはりを心得て心気を正しくして内には五戒(不殺生・不偸盗・不邪淫・不妄語・不飲酒)の五を保ち、政道を旨とすべし。政道は天下を治むる人も又婦夫あらむ人も義の正しからむは、かはるべからず。さて六十にならば何事をもうち捨てて一ぺん . . . 本文を読む