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信越線住民の好きなもの~フリッチャイ、鉄道・・・

今日聴いた曲

2010-10-04 21:15:04 | 他の音楽

○ヤナーチェク 弦楽四重奏曲第1番「クロイツェル・ソナタ」 ハーゲン四重奏団 1988年11月

○ヤナーチェク 弦楽四重奏曲第2番「ないしょの手紙」 ハーゲン四重奏団 1988年11月


トルストイの「クロイツェル・ソナタ」は「猜疑心深い老人が、妻とベ-ト-ヴェンの『クロイッツェル・ソナタ』を共演したヴァイオリニストが不倫の仲にあると思い込み、殺害するに至る心理に主眼が置かれて」いますが、ヤナーチェクは「罰を受けようとも、命を賭けて幸福を追い求めようとしたその妻の姿を共感を込めて描いた」とのことです。(「 」内は、ヤナーチェクのウェブサイトから引用)

全体的に民謡調で聴きやすいメロディですが、ときどきヤナーチェクらしさが顔を出します。特に第3楽章は、とても抒情的なメロディが緩やかに奏でられますが、それを打ち消すような細かく刻む旋律がいかにもヤナーチェクらしいです。


ヤナーチェクは、1917年、温泉地で40歳も年下のカミラという女性と出会い、彼女の存在が彼の晩年の創作意欲を奮い立たせたと言われていますが、この「ないしょの手紙」は、彼女に送った700通にも及ぶ手紙=恋文を意味しています。ここでヤナ-チェクはカミラとの関係を「『純粋に精神的なもの』であり、その関係から自分は霊感を得ているのだと世間に示すために、この作品を書いた」(「 」内は、ヤナーチェクのウェブサイトから引用)とのことです。

曲はまるで語り合っているような感じで、2楽章では穏やかに語り合っているかと思えば、急にわめきちらすといった場面を思い起こさせます。3楽章では、中間部でグロテスクな弦のきざみの裏でとても抒情的なメロディを奏でるといった部分があり、とても斬新な響きです。4楽章は民謡的な行進曲風の曲で少しほっとさせられますが、やはり途中からヤナーチェクらしさが前面にでてきます。


両曲ともスメタナ四重奏団の演奏を愛聴していましたが、ハーゲン四重奏団の演奏が、評判が良かったので、発売された少し後に購入しました。

とても熱い演奏で、どぎつさがとても強調されているように思えます。

Janaceksq

コメント
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