○ドヴォルジャーク 交響曲第9番「新世界より」 コンヴィチュニー/バンベルク交響楽団 1961年
私が中学2年のとき、友達になった転校生が持っていたレコードを聴かせてもらったのが、クラシック音楽を聴くきっかけになったのですが、その時の曲がこの演奏です。
とても素朴で渋い演奏です。
1楽章序奏でホルンが出るところ、一音目を長く吹いています。これはフリッチャイの新盤、バーンスタインの新旧両盤でもやっていて、とても印象的です。また、ティンパニが強く重厚に響きわたります。
ホルンは濁りのない素晴らしい響きを随所で奏でます。
ティンパニは3楽章でもずっしりと雷が落ちるような重さを持って叩かれています。また、スケルツォ部の終わり部分で、ホルンが主題を吹くところがありますが、裏に回ることなくよく聴こえます。
4楽章のコーダで2楽章の序奏を回想する部分で、ぐっとテンポを落としているところで意表をつかれます。