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ジュリーニとシューマンの交響曲

2010-04-23 22:24:54 | 交響曲
 意外なことにイタリアの巨匠カルロ・マリア・ジュリーニ(Carlo Maria Giulini/1914~2005)はシューマン(Robert Schumann/1810~1856)の交響曲を「第3番<ライン>」しかレコディングしなかった。それは1958年録音の「フィルハーモニア管弦楽団」(EMI)と1980年録音の「ロスサンゼルス・フィルハーモニー管弦楽団」(DG)とのものである。どちらも名盤であるが今日は前者のフィルハーモニア盤にスポットをあててみたい。
 これは録音年代からしてステレオ最初期のものになるが写真のCDは2005年に「24bitリマスター盤」として再リリースされたものである。(EMI Classics/TOCE13161)筆者は1980年前後に廉価盤で発売されたLP盤も所有しているが音質的にCD盤はリマスター化でよりクリアーで聴きやすくなっている。一般にシューマンの交響曲作品はオーケストレーションに難点があると言われほとんど場合他人の手が入った補筆版を使用して演奏されることが多いがこのジュリーニによる演奏も一部マーラーによる補筆改訂版を使用している。そのためかオーケストラの各パートのアンサンブルも調和がとれて各楽器の響きも美しい。尚、CDの余白にはLPと同様に当時並行して録音された「マンフレッド」序曲が収録されている。