私のレコード・ライブラリーから

私のレコード/CDコレクション紹介

今も「超名盤」に輝くポリーニのショパン/「エチュード」Op.10&25

2010-04-04 12:20:32 | 器楽曲
 今日取り上げたいレコードはポリーニがまだ弱冠30歳の時にレコーディングした難曲中の難曲とも言われるショパンの「エチュード」作品10,25の全曲盤である。写真はその1973年に発売されたドイツ・グラモフォン国内盤の初出LP(MG2389)である。イタリアのピアニスト、マウリツィオ・ポリーニ(Maurizio Pollini/1942~ )は今や巨匠の域だがこの若き日の録音ショパンの「エチュード」は彼のピアノ技巧が実に自然体で聴き手の耳に伝わってくる1枚だ。30歳の若さにしてこのような難曲をサラっと弾きこなしてしまうところが彼の魅力の一つで作品10の名曲中の名曲第3番ホ長調「別れの曲」や最後の第12番ハ短調「革命」などは素晴らしいの一語につきる。そこにはポリーニの情感がこめられたショパンのロマンチシズムあふれる世界がある。
「1960年ショパン・コンクール」で彼が18歳の若さで優勝したことは今さら言うまでもないことだがその12年後に録音したこの「ショパン・エチュード集」は彼の最初の記念すべきドイツ・グラモフォンへの「ショパン・アルバム」でもある。今後も彼の「超名盤」の一つに輝き続けるであろう。