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ジョルジュ・エネスコの「貴重なライヴ音源」

2010-04-10 14:30:29 | 協奏曲
 ルーマニアを代表する音楽家の一人ジョルジュ・エネスコ(Georges Enesco/1881~1955)の貴重なライヴ音源を紹介したい。写真のCDがそれである。これは彼が教師として1949年にアメリカ、イリノイ大学のマスター・クラスに招かれた時の「フェアウェル・コンサート」のライヴ録音でJ.S.バッハ/ヴァイオリン協奏曲第2番ホ長調BWV1042、ベートーヴェン/ヴァイオリン協奏曲ニ長調作品61とアンコールに演奏されたバッハの無伴奏ヴァイオリン・ソナタ第1番ト短調BWV1001からフーガが収録されている。アンコール演奏では曲目を紹介するエネスコ自身の肉声も聴こえる。ヴァイオリン・ソロはもちろんエネスコ自身、管弦楽/イリノイ大学管弦楽団、指揮ジョン・クィパーで会場はイリノイ大学の「The Smith Music Hall」、1949年2月16日のライヴである。この演奏を聴くといかにエネスコがヴァイオリニストとしても偉大であったかがうなづける。また彼は指揮者としても活躍し1923年ニューヨークでフィラデルフィア管弦楽団を指揮者デビューを果たしその後ニューヨーク・フィルハーモニックの指揮台にも立っている。
 このCDは1995年イギリスのビダルフ・レコーディングス(Biddulph Recordings)よりイリノイ大学の協力を得てオリジナル・アセテート盤から復刻されたものである。(Biddulph-LAB108)