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フランス風エスプリが漂うプーランクの「ピアノ協奏曲」

2010-04-17 01:01:02 | 協奏曲
 「フランス6人組」の一人フランシス・プーランク(Francis Poulenc/1899~1963)の「ピアノ協奏曲」はアメリカの名門オーケストラ、ボストン交響楽団の委嘱により1949年に作曲された。全3楽章構成のこの協奏曲は演奏時間にして約20分足らずの作品であるがその旋律はまさにフランスのエスプリが漂う優美なものである。特に第2楽章「アンダンテ・コン・モート」は瞑想的でうっとりとさせられる。写真のCDはBMG/FRANCEレーベルから2004年にリリースされたプーランクを得意とするエリック・ル・サージュ(Elic le Sage)のピアノによるアルバムである。指揮はステファヌ・ドネーヴ、管弦楽はベルギーのリエージュ・フィルハーモニー管弦楽団によるものでこの他に「2台のためのピアノ協奏曲」(フランク・ブラレイとの共演)と普段生で聴く機会が少ない「ピアノと18の楽器のための舞踊協奏曲ーオバド(Aubade)」が収録されている。「Aubade」とはフランス語で「表敬のために戸口などで朝おこなう演奏、またはそのための曲」を意味するものだがこの作品はノアーユ伯爵邸で上演された舞踊音楽である。
 いずれもピアニスト、ル・サージュの巧まさがプラーンクの作品の魅力を充分に引き立たせた好演になっている。