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エルンスト・フォン・ドホナーニ/「ピアノと管弦楽のための童謡の主題による変奏曲」

2010-04-18 12:42:36 | 協奏曲
 今日はハンガリーのピアニスト、指揮者、作曲家として名声を博したエルンスト・フォン・ドホナーニ(1877~1960/ハンガリー名ドホナーニ・エルネー)の「ピアノと管弦楽のための童謡の主題による変奏曲」作品25を取り上げてみたい。因みに世界的名指揮者として知られるクリストフ・フォン・ドホナーニ(1929~ )は彼の孫にあたる。
 この作品はドホナーニが36歳(1913年)に作曲したピアノ協奏曲風の11の変奏曲と終曲からなる作品で童謡「キラキラ星」を主題に用いている。「キラキラ星」をテーマに用いた作品と言えば一番に思い浮かぶのがモーツアルトのピアノ曲ー通称「キラキラ星変奏曲」K.265であろう。一方、このドホナーニの作品は管弦楽を伴う協奏曲作品でスケール感のあるダイナミックなものである。後期ロマン派風の雰囲気を持ち優美で快活に曲は進む。写真のLPレコードは以前にも紹介した19歳で「ヴァン・クライバーン・ピアノ・コンクール」で優勝したブラジル出身の名女流ピアニスト、クリスティーナ・オルティスが1975年頃に録音したものである。(英EMI/ASD3197)指揮は日本の小泉和裕、管弦楽はニュー・フィルハーモニア(現、フィルハーモニア)管弦楽団である。この作品はレコード第2面に収録されているが第1面にはラフマニノフの「パガニーニの主題による変奏曲」が収録されておりどちらも好演である。ドホナーニのこの作品は国内のコンサートで演奏される機会が滅多にないので今後はもう少し演奏されることも期待したい。