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ネーメ・ヤルヴィ、トゥビンの交響曲

2010-04-20 23:48:09 | 交響曲
 エドゥアルド・トゥビン(Eduard Tubin/1905~1982)は「バルト三国」のひとつエストニア出身の作曲家であり指揮者としても活躍した人である。第二次大戦中、ドイツの占領下にあったエストニアがソ連領になった1944年、彼はスゥエーデンに亡命しその後は首都ストックホルムを中心に音楽活動を続けた。今日紹介する「交響曲第5番」は彼の完成した10曲の交響曲の中でも傑作とされる作品である。と言っても彼は日本ではほとんど馴染みの薄い音楽家の一人だが彼の主な作品は同じエストニア出身で彼と親交もあったネーメ・ヤルヴィ(Neeme Yärvi/1937~ )を中心にして紹介されている。ヤルヴィは「BISレーベル」に1980年代にいち早くこのトゥビンの交響曲のレコーディングを開始し(一部ライヴ録音)全集も完成した。
 写真のLPはバンベルク交響楽団との「第5番」(1985年録音)でトゥビンがスゥエーデンに亡命後の1946年に完成している。全3楽章から構成され演奏時間約30分を要する交響曲で彼の祖国エストニアの民謡もテーマとして用いられている。特に第2楽章「アンダンテ」は祖国へのノスタルジーを思わせる旋律美がうっとりとさせられる。