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各企業の被災支援の動きのまとめ - クロスカンパニー、コマツ、ヤマトHD、クボタ、サイゼリヤetc

2011-05-05 | CSR(企業の社会的責任)関連
東日本大震災は日本の寄付金市場を大きく変えつつあります。
同時に、企業のCSRの一環としてのフィランソロピーも
怒濤のように変化しています。

各企業の目立った動きをまとめてみました。

金額で言えばヤマト運輸、工夫が窺えるのはコマツ、
中小企業でもきらりと光るのはクロスカンパニー、
雇用波及効果に期待できるのはサイゼリヤ、といった印象です。


▽ フィランソロピーもCSRのひとつに入ります。

『LOVE ME COMPANY! 愛される会社の条件―新しいCSRの考え方―バイ・ミー!からラブ・ミー!へ』



被災者100人を雇用=岡山の衣料品会社(時事通信)
http://www.jiji.com/jc/eqa%3Fg%3Deqa_date4%26k%3D2011041900817

”衣料品の企画・販売などを行うクロスカンパニー(岡山市)は19日、東日本大震
 災の復興支援のため、2011年度中途採用の特別枠で被災者100人を正社員と
 して雇用すると発表した。主に神奈川、愛知、静岡各県の店舗に勤務。社宅を用意
 する他、引っ越し費用なども全額負担する。
また、入社1年後からは、東北地方に
 ある店舗への異動も可能とする。詳細は同社ホームページ(http://www
 .crosscompany.co.jp/recruit/)に掲載している。”

 → この企業、何か違うと思っていましたが案の定です。
   ただ地元でないと嫌がる被災者が多いかも。。


コマツ、被災高専学生に奨学金2億円支給(読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/news/20110416-OYT1T00582.htm

”東日本大震災で被災した国立高等専門学校(高専)の学生を支援するため、大手重
 機メーカー「コマツ」(東京)が総額2億円の奨学金を支給することで、国立高等
 専門学校機構(同)と合意した。
 コマツが毎年、高専生を採用している縁で実現した。高専生向けの企業の奨学金は
 初めてという。
 期間は2011年度から10年間で、同機構に対し、毎年度2000万円ずつ支給
 する。支援対象は、被災地である一関(岩手)や仙台、福島などの高専に通う学生
 ら。同社では「将来の日本のモノ作りを担う人材を応援したい」としている。
 同機構によると、震災で仙台高専の男子学生1人が死亡。同校や一関高専では親を
 亡くした学生が数人いるという。”

 → これは非常に賢い方策だと思う。
   建機の場合、優秀な高専の人材は争奪戦になります。
   その強力な武器となるでしょう。


クボタ、JX、住友化学… 福島、茨城県産野菜を社員食堂で(j-cast)
http://www.j-cast.com/2011/04/24093758.html

”東京電力の福島第1原発の事故で、東北や関東地方の一部の農作物が出荷制限され、
 風評被害が広がる中、全国各地で東北や関東地方の農家を支援する動きが広がって
 いる。
 企業の間では、石油元売り大手のJXホールディングス(HD)、大手農機具メーカー
 のクボタ、大手化学メーカーの住友化学などが社員食堂で福島県産や茨城県産など
 の野菜を購入。社員向けに特別メニューの提供を始めた。
 東北・関東4県の農産物を使った献立を社員食堂で提供
 風評被害を受けた産地の野菜を購入する動きは、東京・霞が関の厚生労働省と総務
 省の職員食堂や国会の参議院議員食堂、自民党本部などでも始まっているが、民間
 企業が支援に乗り出すのは珍しい。官民を挙げた幅広い農家支援の輪が広がってい
 る。
 〔中略〕
 全国各地の百貨店やスーパーマーケットなどでも福島県産や茨城県産の野菜を特売
 する「復興フェア」が行われているが、大企業の社員食堂の「支援」は大きなパワ
 ーとなりそうだ。
 クボタは福島県や茨城県など東北・関東4県の農産物を使った献立を大阪市浪速区
 の本社をはじめ、全国の社員食堂13カ所で提供する。同社の社員食堂は全国で1日
 約1万人が利用するというから、貢献度は大きい。
 〔中略〕
 JXHDは東京都千代田区の本社の社員食堂で、東北・関東6県の農産物を使った献立
 の提供を始めた。茨城県産の白菜、千葉県産の長ネギなどを使った八宝菜と豚汁な
 どのセットが人気という。同社は東日本大震災で、全国8カ所の製油所のうち3カ所
 が被災。東北では仙台製油所(仙台市)、関東では鹿島製油所(茨城県神栖市)が
 被災しているだけに、「震災は他人事ではない」(幹部)と、農家の支援を決めた。
 住友化学も東京都中央区の東京本社の社員食堂で茨城県産などの野菜を使った献立
 を始めた。日本経団連は会員企業に被災地の食材を積極的に利用するよう呼びかけ
 ている。いずれの食材も、出荷制限を受けていない安全な野菜であることは言うま
 でもない。
 このほか、外食チェーンのサイゼリヤが東日本大震災の復興支援のため、「仙台市
 を中心に東北へ積極的な出店を行う」と発表した。仙台市周辺では専用の農場も確
 保し、安心・安全な食材を調達する他、被災地の雇用確保に貢献するという。
復興
 支援に向け、様々な形で一歩を踏み出そうとする企業の動きが活発化してきた。”

 → j-castが非常に丁寧な記事を出しています。
   ただサイゼリヤの件はよりインパクトが大きいので、
   また別の記事にして大きく取り上げた方がいいと思う。


宅配便1個で10円寄付=復興支援に総額100億円以上―ヤマト(時事通信)
http://www.jiji.com/jc/eqa%3Fg%3Deqa%26k%3D2011040700776

”ヤマトホールディングスは7日、2011年度中に取り扱う宅配便1個につき10
 円を、東日本大震災の被災地の生活基盤復興や水産業・農業の再生支援向けに寄付
 すると発表した。宅配便の料金は変えず、利益の中から支払う形とする。
 同社の10年度の宅配便取扱数は約13億個。今年度もこれと同規模の個数だと、
 寄付額は約130億円になる。震災の影響で取扱数は若干減る可能性もあるが、
 際の額は最低でも100億円以上に達するとみられ、これまで発表された一企業の
 拠出額としては最大規模。


 → ヤマト運輸は何より額が凄い。
   利益の中から払っても税負担が軽くなるので
   企業にとっては悪い選択ではありません。
   寧ろ社員の士気を高めるでしょう。


東日本大震災:ソフトバンク孫氏 個人で義援金100億円(毎日新聞)
http://mainichi.jp/select/weathernews/20110311/news/20110404k0000m040115000c.html

”ソフトバンクは3日、孫正義社長(53)が東日本大震災の被災者への義援・支援
 金として、個人で100億円を寄付すると発表した。またソフトバンク代表として
 の役員報酬(09年度実績は約1億800万円)も、引退するまでの分全額を寄付
 する。このほか、ソフトバンクグループも企業として10億円を寄付するという。
 義援金は日本赤十字社や共同募金会を通じた寄付のほか、NPO支援、震災遺児支
 援などに充てると説明している。
 孫社長は今回の寄付についてコメントしていないが、震災後に福島県を訪ね、イン
 フラ復旧などへの協力を申し出たり、震災で両親を亡くした震災遺児に18歳にな
 るまで携帯電話を無償貸与する方針も打ち出すなど、公私両面で被災者支援に取り
 組んでいる。 【乾達】”

 → 孫社長は流石に規模が違う。
   ユニクロの柳井会長の寄付もすっかり影が薄くなりました。
   この他に自然エネルギー財団設立の件もありますので、
   震災支援で最も名を上げた企業人であるのは間違いありません。
   

▽ 個人でもできることは多いです。





『「社会を変える」お金の使い方――投票としての寄付 投資としての寄付』(駒崎弘樹,英治出版)


アンテナショップや支援セールで買い物をするのも立派な支援です。
変わったところでは「一口オーナー制度」などという仕組みもあるようです。

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