みんなの心にも投資 … ソーシャルインベスター(社会投資家)への道

個人投資家の”いとすぎ ”が為替・株式投資を通じた社会貢献に挑戦します。すべてのステークホルダーに良い成果を!

リーマンショックで婚活大流行 - 女性は不景気になると結婚したくなる?

2009-05-28 | いとすぎから見るこの社会-少子化問題
面白い記事がありましたので、参考まで。

非婚化など結婚に関する言説は大概バイアスが入っており、
一見もっともらしそうなことを言っていても、
年配者のモラル・ギャップに関する個人的な不満表明や、
特定の性別を擁護するための政治的攻撃、
自らが良き配偶者に恵まれないことの責任転嫁、
育児に縛られない自由な生活への個人的嗜好の正当化など、
個人的な感情に恣意的な論理の皮を被せたものばかり。

虚心坦懐に現実を捉えないと、
事実は決して見えてきません。


若い女性の「婚活」盛況 不況で経済力求め(神戸新聞)
http://news.goo.ne.jp/article/kobe/region/T20090505MS01828A.html?fr=rk

”出口が見えない不況の中、結婚したい人たちの活動「婚活」が盛況だ。昨秋
 以降、結婚相談所などに入会する女性が急増、中でも二十代から三十代前半
 が目立って多い。ほの見えるのは経済力がある安定したパートナーを見つけ
 たいという心理。景気後退が結婚を後押しする?
 「昨年のリーマンショックからです。こんなことは初めて」
 関西を中心に約三百人の仲人でつくる「日本仲人協会」(兵庫県西宮市)の
 中西圭司社長(56)は驚きを隠さない。毎月の女性入会者が五~八割増え、
 その大半は三十代前半まで。ここ十年ほどの主流だった四十歳前後を大きく
 上回る。
 協会が開くお見合いパーティーも昨年のクリスマス以降、女性の定員は数日
 でいっぱいに。「雇用不安が広がり、結婚で安定を手に入れたい人が増えて
 いるようだ」
 大手の結婚情報サービス業も傾向は同じ。会員約四万人という「ツヴァイ」
 (東京都)は、一~三月の入会者のうち二十代は前年度比50%増。三十五
 ~四十五歳の同25%増を大きく上回った。会員約五万人という「オーネッ
 ト」(同)も昨秋から二十五~三十歳くらいの女性入会者が大幅に増えたと
 いう。不況下では男性の入会が減り、女性が増えるというのが業界の通説だ
 が、それが顕著に表れている。
 国の統計によると、専業主婦願望が強いのは六十代に次いで二十代。
 「『この不況の時代、結婚情報サービスにでも頼らないと結婚できない』と、
 世間が納得したことが大きい」とオーネット広報室の加藤寿章さん(42)
 は話す。”

 → 政府統計は極めて正確だと思います。
   少なくとも3分の1は筋金入りの専業主婦志望でしょう。
   楽しく遣り甲斐のある仕事に就いている女性など、
   完全に少数派です。

   「ありついた仕事に渋々従事している」
   というのが嘘偽りのない実態。

   結婚情報を有料で手に入れても、
   選り好みが以前と変わる訳ではないので
   「選ばれない自分の存在が否定されたと感じる人」が
   男女ともに増えるという悲しい仕組み
です。





『崖っぷち高齢独身者』(樋口康彦,光文社)

△ 典型的な事例

ところで、西川敦子さんという方が
ダイヤモンド・オンラインで面白い記事を書いています。

この方は、結婚や男女関係の取材が非常に鋭く、
世間によくある愚かな「決めつけ」型の視点を強要しない、
この方面では私が最も高く評価しているライターです。


若さと美貌でエリート男性を狙う「婚活姫」たち(diamond.jp)
http://diamond.jp/series/marriage/10009/

”「彼女たちは可愛いから、ちやほやされることに慣れている。だから男性に
 対する要求度が高いんです。ところが、こういう“姫タイプ”に限って自分
 のことはよく見えていない。若くてきれいな自分は、もうそれだけで価値が
 あると思ってしまうんですね。実は、もっと若くて可愛い姫候補たちが自分
 の地位を脅かしていることにも気付かず――。
 〔中略〕
 姫の誤算はそれだけではない。
 「最近、若い女性の間で専業主婦願望が強まっているようですが、男性は違
 う。不況期に育った堅実なタイプが多いので、働く妻が望ましいと考えてい
 ます。だから、彼女が『仕事辞めちゃおうかな』と言ったとたん、引いてし
 まう人が多いんですよ」(水野さん)〔以下略〕”

 → バランスの取れた面白い記事です。

   ただ、「日本社会が女性に優しくない」との
   説が出ていますが、それは違うと思いますね。
   勤続年数の平均を算出すればいかなる経営者でも
   待遇に反映させざるを得ません。

   また、経営者や広報担当など、
   明らかに女性の方が優遇される分野が確実にあります。


不況で急増? 夫を恐怖政治で支配する「DV妻」、操られる「リモ婚夫」(diamond.jp)
http://diamond.jp/series/marriage/10010/

”「相談者の3人に1人が男性。その内容の多くは妻からの肉体的、精神的暴力
 についてです」
 と打ち明けるのは、NPO夫婦問題相談チェンジの小林美智子さんだ。冒頭
 の男性のように「妊娠や出産を機に人格が豹変した」と訴える男性が多い。
 夫婦間のDVは、そのほとんどが夫から妻に対してのもの。傷つく女性の保
 護はじつに深刻な課題だ。だが、最近は妻からのDVに耐える夫の実態も浮
 き彫りになってきた。
 内閣府が2007年に実施した調査によると、これまでに身体に対する暴行を受
 けた男性は13.6%。精神的な嫌がらせや脅迫を受けた男性も8.8%に及んで
 いる。また、身体的暴行、心理的攻撃、性的強要のいずれかを何度も受けた
 男性は2.9%いた。
 経済情勢が悪化し、給与カットやリストラの憂き目に遭う男性が増える昨今。
 「この甲斐性なし」などと妻に罵られ、傷つくケースも多いようだ。
 〔以下略〕”

私の知る範囲でも、
良好な結婚生活を維持するのには努力と妥協を必要としますし、
どちらが悪い訳でもないのに別れる夫婦は大勢います。
悪い男もいますし、自己愛の固まりのような女もいます。

何かひとつの悪役を退治すれば解決するという単純な問題ではありません。
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