-写真の部屋-

奥野和彦

その3

2021-12-10 22:02:19 | 写真


写真と俳句は似ているとよく言われるけれど
一つの句、一枚の写真と言うより
いくつかが集まることによって
よりその人の物の見方と言うものが膨らんで
創作物が出来るのではないかと言う点でも
似ているのではないか。

写真展でのオリジナル販売も良いけれど
私としては写真集が作れて
それを買ってもらえるのが理想ですね。

今、私が言う写真集は
ドキュメントだろうと風景だろうと
鉄道だろうが、静物だろうが、
写真家が自分で視野を世界を切り取って
その人間性というか、考え方のようなものを
発言するものを言うのだけれど
写真のオリジナルプリントが1枚数万円したとして
写真集は印刷物で1冊数千円で手に入る。
しかも1枚では無く、何十枚もが折り重なって
写真家の思いを伝えようとしている。

あなたの写真集を拝見しました。
写真展もプリントが美しくて素敵でした。
これが何度か続くとファンになると言う事です。
幾度か写真展を見て、家で写真集を擦り切れるまで見て
Aさんの人となりが分かって、共感して
どうしてもこの写真のオリジナルが欲しい、
あの「猫」のプリントが欲しい、
となった時に数万円、或いは十数万円であっても
その写真が売れるのだと思うし
それを思えばやはり作家は適当なプリントなんか作れない。
それが健全な写真の売り買いで、価格だと思うのです。



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