寒いけど、手ェ出して写真撮ろ。
新橋のFSホールで仕事をして
銀座通りを歩いて銀座駅に向かう。
途中の高速道路の下のハナマサの前で
観光バスがあの人達を降ろすので
それとかち合うと面倒くさい。
道を塞ぎ、所構わず自撮り写真を撮り始める。
周りを見もせずはしゃぐ女が
オレにぶつかる。
ぶつかられたオレの手のビニール袋には
仕事の前に立ち寄ったペットショップで買った二枚貝が入っている。
破れてここにブチまけたらどうしてくれるのか。
多分この人達はこれを煮て喰うものだと、
オレの今夜の酒のつまみぐらいに思うに違いない。
オレたちは食わねえんだよ、これはタナゴに卵を産ませるための貝だ。
この高尚な趣味など奴らには分かるまい。
明日は健康診断に行くので
夕食を21時までに済ませなければならず
家まで帰ってると間に合わないので
その先を曲がった小諸そばで鳥からそばを食べて帰る。
ここのおばちゃんは食器洗いを1人でやって
いらっしゃいませの声もかすれちゃって
出ないほど、いつも大変なのに
店に入ると、返却台に下げられず
カウンターの上に載ったままの丼が
ズラッと並んで、そこに客はいない。
食べたら返却台に下げて下さいの
中国語の貼り紙があったって、あの人たちは御構い無しだ。
後から入ってくるお客が
自分の食べる所が無いからそれを苦笑いしながら下げて
おばちゃんと、蕎麦を茹でるのに精一杯の店員2人が
「すみません！申し訳ない、助かります」と。
そんな私達の国の人情など
奴らには分かるまい。
悔しかったら、まずは道を譲ってみろ。
まずは丼下げてみろ。
すぐに反論をして問題をすり替えるな。まずルール守ってみろ。