居間に居て少し時間をつぶそうと、そばにあった本棚から内田百間先生の本を取り出す。15分程度つぶせれば良かったのだが、そのまま本を持って仕事に出る。私は好きになった作家(文学にかかわらず、美術、写真等も含めて)がいると、徹底的にその人のものばかりを見ていたくなる。広く浅くというタイプではない。同じものをいつまでもとっかえひっかえ愛でている。滅多な事では本もCDも増えたりしない。文庫の「第一阿房列車」を読みながら電車に乗ったらあっという間に六本木駅だった。いろんなことがちょっとめんどくさくなったり、アホらしくていやになった時は、ぜひ「阿房列車」の乗客となって一緒に旅に出てみて下さい。