2022 備忘録

思いついたことを書き残す。

【ら】 雷と空っ風義理人情

2015年02月28日 | ひとりごと
上毛かるた 【ら】雷と空っ風義理人情

雷は夏。空っ風は早春。
俵屋宗達の「風神雷神図」はまさに群馬の特徴を表しているがどちらかといえば「空っ風と義理人情」であろう。

国定忠治、大前田英五郎など上州が生んだ侠客は砂塵とともに吹きすさぶ上州の風土が生んだとされているがどうだろう。
侠客と一致するかどうかは別として義理も人情も一考を要する。

今日は強い北風が吹いていた。それでも木々はほんのり新芽の芽吹きを示す紅色を増し、空気も幾分やわらかくなったような気がするが空っ風の本番でもある。東毛では昼間ヘッドライトを点灯して運転したことがあるくらい厳しい風だ。
電線の鳴る音を聞きながららラジオから流れる徳川夢声の朗読、井上靖の「楼蘭」、ほとんど意味がわからなかったが聞いたことを思い出す。

新規の仕事の現場調査、打ち合わせで渋川を見下ろす高台に立った。すばらしい眺めだ。これを生かした住宅を考えたい。

伝えるということ

2015年02月27日 | ひとりごと
あっというまに2月が終わる。
新規の仕事の問い合わせもあり、春への希望となる。
建設物価の高騰、及び人手不足は業務の停滞を招きつつあり、難しい舵取りが続く。

建築の設計は設計図を通して施工者に伝達され、施工され完結する。
建築主の気持ちがどこまで伝えきれるか、様々な関係者のいくつものフィルターをくぐることによって鮮度が下がるのを防ぐ。
またさらに潜む心をつかむか。人間くさい仕事だ。

来週からは3月。春にふさわしい明るい心持でスタートしたいものだ。

2.26事件の日を過ごして

2015年02月26日 | ひとりごと
旧高橋是清邸(暗殺現場) 江戸東京たてもの園移築

昭和11年2月26日、軍事クーデターが勃発したと歴史書が伝えている。
東京の地図の上に2.26事件の舞台となったところをおいてみた。





戒厳令司令部が置かれた旧軍人会館「現九段会館」が3.11地震の被害から立ち直れないまま地上から姿を消そうとしている。
靖国神社の境内に近く、日本遺族会があることから旧軍関係、右翼活動家には馴染みの深い建物である。
また満州国 溥傑氏の結婚式が昭和11年に行われた。建築様式も当時の思想を反映したものであり、歴史の証人でもある。

現在は東京の目印となるような建築群で覆われているがすでに79年経過し、この事件も風化しつつあると言われている。
しかし現在、中近東をめぐる国際情勢は再び戦争参加への懸念が高まっている。
世相は多くの点で世界大恐慌後の昭和初期に似ていると指摘されている。

クーデターの実行にかかわった青年将校の履歴を拾ってみると、30歳前半の若さである。

主な関与者
真崎甚三郎 陸軍大将 軍事参事官 60歳
本庄繁 陸軍大将   侍従武官長 60歳
山下 奉文陸軍大将        51歳

北一輝   53歳
西田税 陸軍騎兵少尉 予備役   35歳         
村中孝次陸軍中佐         33歳
磯部浅一陸軍一等主計       31歳

野中四郎陸軍大尉 歩兵第1聯隊  33歳
栗原安秀陸軍中尉 歩兵第1聯隊  28歳
所在地 「現国立新美術館」 

安藤輝三陸軍大尉 歩兵第3聯隊  31歳
所在地 現「アークヒルズ」

中橋基明陸軍中尉 近衛歩兵第3聯隊 29歳
所在地 現「赤坂TBS」

叛乱軍司令部 山王ホテル
所在地 現「山王パークタワー」



階級も尉官止まりで現場の指揮官であっても政治に関与する立場ではない。
この事件はたびたび映画にも取り上げられているし、ときに美化して扱う場合も、戦争への糸口となったという否定的な見方もあるが
どちらも鵜呑みにするのは危険だ。

これを駆り立てた背景について様々な後知恵が囁かれるが単純にデータのみから理解できることを探ししてみたい。
先般、小金井の江戸東京たてもの園の「高橋是清邸」を訪ねた方のお話をうかがってそう思った。


回顧録、備忘録

2015年02月25日 | ひとりごと
新規案件の基本設計が一段落。改築工事なのだが仮移転建物を含むなどこれから実施設計が本格化するのでさらに忙しくなりそう。
建設物価の上昇も気になるところ。首都圏で投資目的の工事が増えているのでそのあおりでもあり、建設技能者を大切にしてこなかったことも影響している。
一時は60歳を過ぎると高所作業が止められたこともあったが、現場の高齢化は深刻だ。
東北地方の災害復旧にも影響がないだろうか。
福島第1原発の廃炉作業は潮風による更なる腐食に間に合うのだろうか。
身近なことだけではないことも危惧する。



ここのところの画像整理もようやく先が見えてきた。
直近の出来事を忘れないためにはじめた「備忘録」だがずっと以前の画像の背景を意外と覚えていることに気がつく。
画像の力もなかなかたいしたものだ。


メンテナンス

2015年02月24日 | ひとりごと
A氏邸 撮影 斎部功

米田設計を開設してもうじき24年になる。
初期の建築は手を入れる必要な時期となってきた。

我々の仕事はなんとも気の長いものだ。
当然これから先のメンテナンスも視野に入れた設計、またメンテナンス体制も整える必要がある。
なにより事務所経営が健全でなくてはならない。
なんともやることが盛りだくさんだ。


春風間近、久しぶりに境島村

2015年02月22日 | ひとりごと
久しぶりに境島村まで走った。ただし坂東大橋から境島村休憩所の区間が堤防修繕工事で通行止め。
やや不親切な迂回路表示。ロードバイクは未舗装路を走るのはきつい。迂回しながらたどり着き、帰路は広瀬川沿いの道を選ぶ。



今日は気温は低いものの風はゆるく曇天だがまずまずの気象条件。
見慣れた景色だが久しぶりの爽快感。
五月の連休の長距離走のために体力を回復したい。

週末

2015年02月21日 | ひとりごと
一週間が一区切り。
あわただしかったが充実した一週間。
来週に備えよう。
画像の整理が延々と続く。



記憶をたどって分野別の移動。
つい手が止まってしまうのは蔵書整理。



建築の画像に混ざって出先で撮った猫画像についまったり。
まだまだ続く。






卒業設計コンクール

2015年02月20日 | ひとりごと
JIA群馬地域会の主催行事の「第15回JIA群馬クラブ学生卒業設計コンクール2015」の予備審査があり、審査員として前橋工科大学に行った。

現在は「第9回JIA北関東甲信越学生課題設計コンクール」といっしょに支部長、該当地域会からの審査員と審査委員長としてJIA会員を迎えて開催されている。

午後1時から卒業設計を審査した。学外の建築設計に携わる建築家協会の会員の目で実社会からの評価、応援をしようという目論見である。

6人のJIA群馬地域会の会員で討議しながら、かつ学生から説明を聞きながらの公開審査だ。いつも逆に審査されているような心持で審査に当たっている。

実社会ではスーパーブラック企業とされるような厳しい時間を費やした事が容易にわかる力作ぞろいだ。
とことん突き詰めることをよしとするのがこの世界でもある。その意味でもこれだけの作品が作れれば建築人として合格であろう。

コンクールの宿命で上位から序列をつけなくてはならない。しかし皮肉なことに選外と作品に心に残るものもあった。それは福島第1原発を真正面から捕らえたものだ。3.11の地震、福島第1原発の事故などがオリンピックなどの浮かれた気分にともすれば忘れられようとしている。このことに触れた作品が少ないのも時流かもしれないがあの日我々に突きつけられた事象を学生といえども忘れてはいけないし、きちんと教育されるべきだ。

本選は3月8日、前橋工科大学で審査委員長に「手塚貴晴」氏を迎えて開かれる。ぜひ多くの方に公開審査を見守っていただきたいと思う。

詳しくはポスター

やさしいこと、きびしいこと。久しぶりの午前様。

2015年02月18日 | ひとりごと
久しぶりに午前様。少し午前零時を廻ってしまった。
JIAの会議の後「きさく」にちょっと寄り「リバー」の前を通りかかったら今日の群馬中小企業家同友会前橋支部2月例会の後の懇親会をやっているのが見えたので寄り込んでしまった。

今日の報告者は「有限会社 真京精機」の武田浩之専務。
懇親会で初めてお目にかかった。
障がい者雇用の実践報告であったらしいが例会には出席していなかったので最初は話の輪に加われなかったが、次第に武田専務の話に引き込まれていった。

42歳という歳の割には少し古風な面持ちである。
障がい者と仕事のパートナーとしてまっすぐ向き合おうという姿勢に共感した。
いま世の中「やさしいこと」が良いとされる風潮があるが「やさしい」ということのあり方を改めて感じさせてくれた。
「やさしい」という言葉にごまかされる事なく経営者として責任を全うしていくこと。大切なことだ。

組織はやさしさのもたれあいのうちに崩壊していく。
他人に優しく、自分に厳しく。

どこまで作れる。

2015年02月17日 | ひとりごと
住宅設備機器が工事費の15%以上占めるようになった。
既製品を設計の中に組み込むことも多い。

一方様々な部品を集め、たったたった一つだけのものを作ることもある。
製造元の思惑によらず、あくまでデザインの一部として作りこんでいく。

住宅設備機器は高性能、高機能に進歩してきた。
だからこそ本当に必要とされていることを見極めることも必要だ。

改めて住宅に求められる「最小限」を考え直したい。


歯の定期検診

2015年02月16日 | ひとりごと
夕方、歯の定期検診を「前橋宮久保歯科」で受診した。
意外と見えないのが口の中。適当に磨いていたが放置に近い状態が長かったのでこの先が心配になり、仕事のご縁から宮久保先生に診ていただいている。
最新の治療体制で旧来の歯科医院しか知らないと驚くことばかり。
とにかく丁寧にそして衛生管理に気をつけておられるのが印象的だ。
半年間の間で歯茎等の状態が大分改善されたと嬉しい診断。
様々な医療施設の設計に従事してきたので体調が悪い時はとてもこころ強い。



冬も終盤、今日もよく晴れていた。利根川沿いの道からは谷川の雪山姿が白く輝いて見えた。もう少しで気温の上昇とともに霞んでしまうことだろう。
榛名山に沈む夕日が美しい。少し冬景色を楽しんだ。



石川橋ももうじき見納め。ここから見える榛名山も夕焼けが好きだった。




夕日と広瀬川

2015年02月15日 | ひとりごと
仕事の帰り、中央前橋駅付近をポタリング。
西に傾いた陽の光がきらきら。西の空も少し茜色始めていた。
桃井橋の袂まで来たらちょうど西桐生行きの電車が駅を出たところ。遮断機の警報機が鳴り出す。あわててバッグからカメラを取り出したがほぼ間に合わなかった。残念。



今広瀬川は水を切っている。川といってもほぼ用水路。しかし街の中を流れる水面は町の表情を豊かにしている。
特に上毛電鉄との組み合わせはいつも心を和ませてくれる前橋の原風景である。
近年区画整理でその雰囲気が変容していくのが少し残念な気がするのは自分だけだろうか。


また冬に逆戻り

2015年02月14日 | ひとりごと
設計室からは外の景色が見えない。暖房がほどほど効いた室内は夏は程々に冷房がきいているのでいずれも自然環境からは隔離されているよう。
昼休みは気分転換に外にでるようにしている。モニターとにらめっこも目のためには良くないだろう。

ふらっと前橋公園まで自転車を乗り出したら、県庁前は北風で押し戻されそうな勢い。
不用意に手袋も用意せずに出かけたものだから早々に退散。
それでもそこの空気に当たるのは気持ちのよいものだ。



今日は久しぶりに丸一日クリニックの平面詳細図に取り組む。
図面に集中できる時間は思いの外楽しい時間でもある。
手書きの鉛筆とマウスの違いはあっても完成した姿を想像しながら時を過ごすというのもこの仕事ならではである。