昨年から始まったJIA住宅部会賞公開選考会の司会のため上京。二日続けてである。同じ部会のメンバーが日ごろどのような仕事をされているか知る貴重な機会だ。
選考委員3名と当日出席した部会員の投票との選考により決定される。選考委員長は中村高淑部会長、ベテランの渡辺武信さん、住宅部会の良心、郡山貞子さん、質疑応答を聞けるのも楽しいものである。
この賞をきっかけに入部、。入会した人もいる。若い人に関心を持っていただくにはよい機会だ。そしてフォローアップも大切。息の長い活動をして欲しい。
久しぶりにJIAへは千駄ヶ谷の駅から歩く。霞ヶ丘の新国立競技場は最後の仕上げにかかっている。故ザハ・ハディッドの個性的な建築に比べなんともどこにでもある平凡な競技場になってしまった。大味で面白みに欠ける。ペデストリアンデッキに樹木を唐突に植えているさまは地方都市の駅前と何も変わらない。プラントボックスに植えられた植栽も同様だ。軒裏に張られた格子もどきも唐突だ。屋外階段の手すりに至っては工事現場のよう。ピロティーの仕上げも中途半端。レガシーにはなりようもない。大騒ぎの後だけに誠に残念な建築になった。比較するに代々木の屋内体育館のプレゼンスはいまだに衰えない。