使い方を間違うと大変不幸なことになる。残念なことだ。火災のときに水を使うと危険なこともある。電気火災やボイラー事故など二次災害を招く。
人の出入りが管理されるところであれば二酸化炭素の消火も有効だが今回の事故のように人の出入りが管理が曖昧なことが人身事故につながった。
地下の駐車場は入居者に限定されると言ってもやはり危険な方法だった。消防のOBが解説していたがすっと心に入ってこない。この使い方は禁止すべきだと思う。
法律は言葉が独り歩きする。条文を守りさえすれば法規を守ったことになるが、人命を守れるとは限らない。
建築基準法に排煙設備というのがある。1972年の
千日前デパート火災事故があった。煙に巻かれた118名の人命が失われた。
そのため煙を外に出せばよいということで煙を出すための開口、排煙開口部の設置が一定以上の規模用途の建築に義務つけられた。しかし隣地いっぱいに経った建築に隣地に向け排煙開口部を設けても法律では認められている。
火炎を伴う煙が隣地に襲いかかってもだ。延焼のおそれのある部分と言われる部位に向けても構わないのだが本末転倒のようなことが許容されている。これを設計者判断でどのように捉えるか。まさに設計者の判断が求められているのだ。用心、用心。