2022 備忘録

思いついたことを書き残す。

23:00 0.112μSv/h

2011年03月21日 | ひとりごと

群馬の葉物野菜が放射能汚染で出荷停止になる。
群馬といっても東毛のことだと思い込もうとしている自分がある。

太田市まで自動車で1時間。ロードバイクでも3時間足らず。
このくらいの距離の差がどんな意味を持つのか判らないが。
東毛には多くの顧客や知人がいるというのになんということだ。

衛生環境研究所(前橋市上沖町)において、空気中の放射線量の測定をしている。
今この時間の放射線量は0.112μSv/h。

一時減少傾向だったが今日の雨で空気中の塵が地表に降りてきたのかもしれない。
これからはこんな数字に一喜一憂する日々が続くのか。

しかしめげているわけには行かない。
連休まで計画停電に合わせて就業時間を変形労働制に切り替えるつもりだ。
所員から反発が出ることも予想されるが今はできることをできるだけするしかないのだ。



省電力住宅

2011年03月21日 | ひとりごと

今回の震災により発生した電力不足のための計画停電はいざ始まってみたらとんでもなく不便なことが分かった。想像力の欠如である。

FAXが使い物にならない。相手先の停電時間が一致しないと受けてもらえないのだ。
のんびり仕事をしていても時間には制限がある。結局スキャンしてPDFで電子メールで送る。
出先で信号機が作動しない道をどきどきしながら走る。とどめは夜間の停電。

オール電化住宅が大人気である。便利さを認めつつもいつも建築主には災害時に単一エネルギーに頼るのは危険といい続けてきた。通信系等は電気に頼らざるを得ないがそれ以外は電気以外でも大丈夫。搬送が不便といわれるLPGはボンベさえ確保できれば炊事は可能だ。
薪ストーブはもっと強力。

今日久しぶりにロードバイクで寄ったカフェ・アウルでは午前中停電でランチのご飯を飯盒炊爨したとの事。
勿論薪集めから薪割り着火までほとんど人力に頼る不便さ。

しかし便利さを追求する中で忘れてしまったものがあるようだ。
IHクッキングヒーター調理器を希望する理由がほとんど掃除が楽そうだからである。
この調理器であればおいしい料理ができるのでという理由を聞いた事が無い。

価値観は様々である。がもう一度不便さの中にあるものを調理器を含め考え直す時期に来ているのでは。福島原発は間違いなく廃止だ。今年の夏のエアコン需要のための電力不足のほうが今より深刻になるだろう。




決断

2011年03月19日 | ひとりごと

事務所を開設して20年経った。手探りで始めてからこの間160件にのぼる建築設計に関与してきた。そしてこの間、新たなお付き合い、成長するスタッフ等々、輪が広がりつつあり、いまもいくつもの設計が進行している。
そこでひとつの節目として考えたのが作品展だった。

開設5年目で開いたときは「5年間よく続いた。これからだ」という新鮮な気持ちがあった。まだまだ先の見通しがつかない中にもやっと数件の建築が出来上がったころのことだ。

今回はむしろ自分の人生を振り返る、もっと云えば今風の表現では自分へのご褒美といった気分があったと思う。
建築一筋とは云わないが好きな仕事を選ぶことができ、人生の大半を設計という仕事にかかわることができたことは何よりのことだった。

自分が現役で仕事ができる時間は限られてきた。最後の仕上げのときだ。これを機にいっそう仕事に打ち込まなければならない。
そしてこの事業が永続することを願い、次世代にすこしづつ委譲していかなくてはならないこともある。そのためにも作品を通して事務所の過去と未来を表現するつもりだった。

ところがこの大震災、および原発の異常事態である。
原発について云えば非常に忸怩たる思いがある。
身近な電磁波でさえ危険を指摘しておきながら巨大な原発について危険性を感じながら何も行動を起こさなかった。勿論個人の力など国家権力の前では無力ではある。しかし何か手立ては無かったのか。電力なしでは生活できないという現実を無気力に受け入れていなかったか。
多くの住民と現場の作業員が非常な危険にさらされている。200km離れた前橋も放射性物質降下が始まっている。この責任を政府や東電にだけ転嫁してよいものか。

自分は20年の節目を無事迎えることができた。いっぽう様々な節目を迎えることもかなわず多くの方が無念の最後を遂げたのである。兵庫県南部地震など震災復興支援に現地に赴いた。そのときの悲惨な光景がよみがえる。このような時期に重なり自分へのお祝い事はふさわしくないと判断し作品展の中止を決心した。

この作品展のために半年以上準備を重ねてきた。このことは事務所の進路を考える上で大変意義のあることだった。広報としての機会は失ったが内部を固めるには若干でも役に立ったということにしておこう。

すでに案内を発信した後のことで中止の連絡が行き届かないかもしれない。
不手際をお詫びしたい。






米田設計作品展  20年の軌跡と展望「一期一会のことづくり」中止に関するお知らせ

2011年03月17日 | ひとりごと
米田設計より米田設計作品展  20年の軌跡と展望「一期一会のことづくり」中止に関するお知らせ

2011年3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震でお亡くなりになった多数の皆さまのご冥福をお祈りするとともに、罹災され今もなおご不自由な生活を強いられている皆様に対し心よりお見舞い申し上げます。

弊社では4月2日より標記の米田設計作品展開催を予定しておりましたが現在の社会情勢の混乱に鑑み中止させていただくこととしました。
すでに多方面にご案内いたしたところでありますが事情をお察しいただきご了承くださいますようお願い申し上げます。

状況が好転した折にはぜひ再度開催の機会を得たいと思っておりますので今後ともよろしくお願い致します。

株式会社米田設計 代表取締役 米田雅夫

グスコーブドリの伝記

2011年03月13日 | ひとりごと
グスコーブドリの伝記を思い出す。
福島原発で復旧活動に携わる人たちを思い無事であることを祈る。
原発の是非はとにかく現場の人たちの苦労は尊いものだ。

電気はだれでも簡単に、無限に使えるものと錯覚していたようだ。
計画停電が明日から始まる。
初めての経験で3時間とはいえ日常生活への影響が心配だ。

日ごろエネルギーの多様化を設計上主張してきたがまさに現実となってしまった。
便利さにどっぷり使ってきた身にはこたえる。

とりあえず無事です。

2011年03月11日 | ひとりごと
本日の地震では石油ストーブが自動停止、床を滑るのが見えた。
本棚の本は落ちましたが本棚は倒れず。

前橋中心部は停電もなく平常通り機能している。
ただし電話はかかりにくい。
付近の住宅の屋根の棟が一部破損。鉄骨増の上に乗っているのでこれが原因かも。


現場や設計した建物への影響が気がかりだが明日確認することにする。

ハートクリニック

2011年03月10日 | ひとりごと

作品20 ハートクリニック 2010年 館林市

館林駅のほど近いショッピングセンターの前に建つ内科系のクリニック。
シンプルな外観ながら砂塗り込風タイルや木製サッシなど極めて高い質感の外観であり、
室内も化学物質過敏症にも配慮した安心な自然素材系の材料で仕上げてある。

院長先生をはじめキビキビとしたスタッフの洗練された仕事ぶりが頼もしいクリニックだ。

離れ山の家

2011年03月10日 | ひとりごと

作品19 離れ山の家 2010年 軽井沢町

軽井沢の別荘地に建つ別荘。浅間山をすぐそこに見ることが出来る。
定住も視野に入れた通年の使用に耐える設備を持つ。

省エネ性能も充実しており、無暖房の状態で設置した温度計は厳冬期に外気温が氷点下11度を記録しても室内は凍結する温度に下がらないことを証明した。
薪ストーブの燃焼は煙突のドラフトにより換気効果が高いことも実証された。

CBCクリニック

2011年03月10日 | ひとりごと

作品18 CBCクリニック 2010年 高崎市

高崎市郊外の江木町に開院した内科系クリニック
コミュニティーのC
ベースケアのB
クリニックのC
地域医療の精神をCBCと表現されている。

人生を豊かなものであるようにと、すこしおしゃれなクリニックだ。

伊太利亜の庭

2011年03月10日 | ひとりごと

作品17 伊太利亜の庭 2010年 高崎市

建築主は仕事の関係で渡欧されることが多い。
イタリアの民家に魅せられ、住まいは彼の地の雰囲気を感じるものにしたいとの希望だった。

イタリアと日本ではもちろん気候風土が異なり、現地に近いものを追求すればするほど技術的に解決しなくてはならないことも多い。
それでも本格的なガラリ雨戸や、内開き建具などに挑戦した。飾りではなくきちんと機能させることが出来た。

陽の家

2011年03月10日 | ひとりごと

作品16 陽の家 2009年 前橋市

赤城山麓と関東平野が交わる田園の中に建つ住宅。
付近の川からは夏になると冷たい風が吹きあがってくる静かな敷地だ。

光や風などの自然エネルギーを有効に生かしながら住みやすさを求めた家
昨年の夏はエアコンを使用せずに過ごすことが出来た。

あすなろクリニック

2011年03月10日 | ひとりごと

作品15 あすなろクリニック 2008年 高崎市

高崎イオンの近くのバイパスに面して建設された。
幹線道路の交通のスピードに呼応するシャープなデザインが特徴。
開放的な明るいロビーからは夕方になると柔らかい灯りがこぼれる。

里山の家

2011年03月10日 | ひとりごと

作品14 里山の家 2008年 安中市

観音山丘陵に繋がる里山の麓にあるすまい。
竹林や田畑に囲まれたのどかな里山風景が広がる。
遠くは浅間山や妙義山などの西毛の山々が夕日が沈むまでシルエットが浮かび上がるのが見える。

開放的な環境とはいえプライバシーを守る必要もあることから「コの字型」の平面計画とし快適性を追求した。

ひびきの家

2011年03月10日 | ひとりごと

作品13 ひびきの家 2007年 北群馬郡吉岡町

「ひびき」とは建築主の趣味であるオーディオ装置に由来する。
平屋の利点を生かして大容量の居間をつくり、映像音響とも素晴らしい空間となった。
また中庭を取り込んだ平面は通風や日当たりとともに実用的な家事空間も提供されている。