WEBデザインで長年お付き合いのある「呑龍文庫ももとせ」の木口さんが関わる「はなうつわ」という花と器のインスタレーションの行事があるというのでひさしぶりに足利のまちを歩く。会場が市街地に分散されていて大小あるものの古い民家を真夏のような白昼、日傘の波に混ざって巡る。
前職で足利の顧客の担当をしていてその関係も含めいくつかの現場に出向いた。怖い思いもした。花火も観た。緑橋、渡良瀬橋、中橋、田中橋と渡良瀬川に架かる橋の名前まで覚えているほど親しんだ。「ぱんじゅう」も知っている。
やはり足利は古い良い街だ。足利学校周辺にはまだ程度の良い上級の民家も点在している。松村記念館もその一つ。登録有形文化財に登録されている大きな商家だ。前橋は市の中心部をアメリカ軍の攻撃で消失しているからこんな立派な商家は残っていない。桐生にもあるが東毛地区のかつて繊維関連で京都の行き来などから洗練された文化の断片が未だ息づいているようだ。
花も器も全くの門外漢であるから正直良くわからないのだが日本家屋の薄暗さが白い花を引き立てて独得の雰囲気を作っているくらいは解る。多くの入場者で賑わっていた。