旧前橋市宮城村にある重文「阿久沢家住宅の茅の葺き替え工事の見学会の知らせがあり、参加した。
村田敬一先生の現地での説明は何時も通り歯切れの良いわかりやすく、かつ実物を指しながら具体的に解説してくださったので大変理解しやすかった。
同じ建築の世界でも設計監理の実務としての見方と研究として見方の違いに反省。
やはり学術的深みは刺激的だ。修復の根拠は本当に奥の深い知識で判断されるべきであろう。
推定1600年代といわれているからもう400年以上経つ住宅が残っているだけでもすごい。
さらに維持管理が続けられて後世まで伝えられることで住宅の歴史とともに生活の歴史が伝えられていくことは大切なことだ。
18年前に屋根の茅は葺きかえられたそうだが痛みがひどいので全面葺き替えとのこと。
囲炉裏の火が途絶えたことで虫害や雨の進入による被害のよう。やはり住んで住宅なのであろう。
交換された古い竹の垂木は煤けているが前回のものは古びているが煤けていない。
それにしても赤城颪はすさまじかった。上州の冬である。