主なき 秋に臥したり 岳城址
梅士 Baishi
須惠方面から若杉山に登るコースは、JR香椎線の須惠
中央駅から皿山公園まで市街地をかなり歩かなければな
らず、案内板も全くないから現実的ではない。
その皿山公園から若杉山に登る途中に高鳥居城跡の碑
が建つ岳城山３８１ｍの視界のない山頂がある。
若杉山からの初めての下山ルートで、無計画にたどり
着いたのだった。
福岡には山城がたくさんある。
戦国時代までは、天然の要害に囲まれた城を拠点に戦
った名残である。
高鳥城址も激戦に晒された山城である。
1293年、鎌倉時代の北条氏執権時代に築かれた山城と
いうが詳細は不明である。
最終的には豊臣秀吉の九州遠征のとき、高鳥城主は島
津配下の星野兄弟だったが、名将立花宗茂の籠る立花山
城攻略に失敗し、逆に討ち取られたのだった。
因みに立花山の山城は香椎に裾野を持つ難攻不落の険
しい山城である。
その星野兄弟の首塚が博多の吉塚駅に近い小さな地蔵
尊に祀られている。
そこは当時、浜辺であったかもしれない。
それが高鳥城に由来しているとは。
それにしても、健脚の戦であったことよ。
その敗残兵の敗走ルートを辿ったかのように疲労困憊
した迷い道であった。
遅ればせながら、蓮如の霊言を拝読した。
浄土真宗中興の祖であり、戦国時代には信長と戦をす
るほどの大勢力となったカリスマ的存在である。
といっても、浄土宗系は仏教というより、キリスト教
の風土をもっており、易行道の極致が大衆布教の力とな
ったが、同時に世俗化して堕落する原因ともなったとい
える。
現代ではあの世も信じていない葬式仏教に堕落してい
る。
しかしながら、蓮如の爆発的布教戦略は、現代におい
ては最強のマーケティング戦略として、幸福の科学の高
い評価を得ている。
霊言では、幸福の科学職員の不心得に対する厳しい叱
責に溢れていたが、当たっていると思う。
まさにその通りである。
蓮如の霊的系譜は、かつてキリスト十二弟子の一人、
アンデレと説明されたが、定かではないらしい。
むしろキリスト処刑後、教勢拡大に奮闘したパウロに
似ていると。
しかし、パウロは親鸞として転生したとされていたか
ら、そこも怪しいということになる。
蓮如の言葉によると、現代に転生しているという。
それは、セブンイレブンを流通業の最大手にまで育て
上げた鈴木敏文元会長だという。
今はその教団と言うべきセブンイレブンを追われて憤
慨していたが、カリスマを追い出したセブンイレブンの
今後は衰退の一路を辿ることになるのだろう。
宗教マーケティングという言葉は奇異に感じられるが、
布教とは熱心な顧客の創造活動であるから、確かにマー
ケティングの考え方が妥当する。
この観点からすれば、幸福の科学の布教はマーケティ
ング思想に反するものだったと思う。
在家信者は鴨なのであって、をお客様などとは考えて
もいない。
信仰を楯に在家の責任を追及するのが職員の活動だっ
た。
宗教家的魂であれば、それに応えようと全力を尽くし
たし、経済が疲弊しても自己責任でよかった。
しかし、一般の人に入会を奨めることにはためらいが
あった。
お人よしの貧乏人を勧誘することは躊躇された。
幸福の科学はインテリ宗教であり、経済的にも人格的
にも自立した中産階級以上の宗教だと言える。
職員に採用された人は、上場企業からの転職組が中心
だった。
総裁の意図ではないにせよ、組織はそのようになって
いる。
大衆布教の段階に入ったとは言うが、読書会員を増や
すということであろう。
職員は信仰心のある出版会社の社員がいれば十分であ
ろう。
支部、精舎が全国に建立されたが、門前町をなすよう
な求心力はない。
そこが、蓮如に言わせれば、職員は総裁の弟子という
には至らないと叱責されるである。
高齢者を通わせたい支部ではない。
そういう体質では、大衆布教はできまい。
植福を集めるための布教では、奪う愛の集団と言われ
ても仕方がない。
幸福の科学の総裁の思想や活動は神の働きであること
は間違いない。
陰ながら支援する有力な財界人や政治家も海外には出
るかもしれない。
しかし、支部・精舎には出入りしないだろう。
大衆も資金がないと敷居が高くて出入りしない。
新時代の世界宗教とはいえ、大衆に慕われる拠点がな
ければ、世界思想にはなりえても、世界宗教にはなりえ
ないのではないか。
鈴木敏文氏を幸福の科学マーケティング部長に招いて
ご指導を仰いではいかがだろうか。
来年は伝道の法がメインテーマだというのだから。
日本独立宣言・神聖九州やまとの国
幸福実現党応援隊・中村梅士党
