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泣きそうになる

北海道には早くも初雪の声が聞こえてきた。

この季節になると妙にしみじみとした感じになってしまう。


自己分析をしてみると、とにかく昔からマイペース(良く言えば)、何事
にも動じない(良く言えば)、いつも冷静(良く言えば)、一言で言えば
沈着冷静(良く言えば)、ということでしょうか。

ただAB型の性格そのままに(ウイルスはB型だけど)、究極の2面性で
何を考えているのか良くわからない、といつも言われる。


はずだった。これからもずっと・・・。


ところが・・・・・・・・・・・・・¥?#$%&


最近変なんです。(というか病気になってから)



病気で人格が変わる、なんて良く言うが、そんなものは自分とは無縁だと
思っていた。

もの心付いてから病気になるまで、あまり泣いた記憶がない。
上記の性格がそうさせるのか、そんな機会が無かったからか。

でも40数年の人生で、危機的状況には何度も出くわしたし、あり得ない
人の死にも直面してきた。
でもあまり泣いた記憶がない。


それなのに、やたらと泣きそうになる。
闘病中は結構こらえていた時もあったが、一度、普通にしていても涙が出
てしまう、という経験をした事がある。

看護婦さんとそれほど切羽詰まった話しではない場面でも自然と涙が出て
しまって、看護婦さんに驚かれた事がある。

「Mさん、どうしたの?」
「なんか最近、なんでもないのに涙が出てしまうんですよ」
「あら、そうなんだ・・・???」

という会話をした事を覚えている。


それをきっかけに、ではないが、入院中の後半からは、毎日泣きそうにな
っていた。(一応、人前では我満していたつもり)


それがまた、退院して、取り合えず回復して、仕事もして、美味しいもの
も食べれるようになった今でも、ふと、泣きそうになる。


仕事で気を張っている時はそうでもないが、一瞬我に返ると、入院中の事、
移植の事、手術の事、痛みの事、家族の事、それらが一気によみがえり、
さらにこれからの事を思うと、自己制御できない感覚になる。

必死にそれを抑えこもうとする自分との闘いだ。



TVを観ても、安っぽい泣きドラマにはまったくと言っていい程感じるも
のが無いが、リアルなドキュメンタリーや、実在の人物のドラマでは、思
わず感情移入して、泣きそうな自分がいる。

唄を聴いても、メッセージ性のある唄にすっかりはまってしまう。

そして何より、人のちょっとした優しさでもぐっときてしまう。
(だからあまり優しくしないで~~)


単純に歳のせいかな。


ただ、それだけに、ちょっとやそっとじゃ泣かない自分がいることも確か
だ。
笑いのツボならぬ、泣きのツボが変わってしまった。

そして、それでも、色んなニュースに怒りを覚え、厳しいツッコミも忘れ
ない(忘れられない)のは、やっぱりAB型のAB型たる所以なのだろう
か。



たくさん輸血をしても、透析しても、肝臓を貰っても、血液型と基本的な
性格は変わらないのね・・・。
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« 免疫抑制剤 かっこいい »
 
コメント
 
 
 
先日は・・・ (プラム)
2007-10-13 03:23:06
初めてコメント書き込みさせていただいた先日の
お返事本当にありがとうございました。
私もかんぞうサンに負けず劣らずわが子の今後の
人生を思うと鼻水ズルズルと涙ばかりですよ。
かんぞうさんの奥様も私と同じ気持ちだったとの
事でお返事読みながらズルズルと鼻をかみ涙を
何度もぬぐってしまいました。
何だかとっても汚くてすみません(笑)

息子はまだ11歳ということもあり学校にも復帰し
激しいスポーツ以外は体育の授業にも普通に受けられるようになって安定した現在のため、
自分の将来を思ってみたり今後、体がどうなって
いくのか・・・などはあまり考えていないように
傍目には見えますが心の中まで入っていくことは
母親でも出来ず、とくに男の子はこれから思春期に
入ると、それまで親や医師の言われるとおり薬も飲み
無茶な事もしなかった子が、急に親に反発して
胆道閉鎖で小さい頃移植を受けた男の子でしたが
中学生になると薬も勝手に辞めてしまって安定してた
肝機能が悪化したり、「どうして病気に俺を産んだのか・・」と母親に悪態をついてみたりと
小学生までには考えられなかった精神的悩みを抱え
ているお母さんの話などをお聞きすると
今は大病したことなど忘れたかのように昔と変わらず
素直に明るく過ごしてくれている息子にも
そういう時がくるのかと思うとやりきれなさも
感じます。
ですが、先日かんぞうさんがおしゃっていただいた
「息子さんの全てを受け入れてあげて」という言葉を
読んで私に出来ることは10歳にしてあんな大病を患っても生きて頑張っている息子に私がしてあげられる
ことは「全てを受け入れる」こと以外にはないのだ
と改めて実感しました。

息子の劇症の肝炎はお話しましたようにいまだに
成因不明です。色々な場面で息子の診断書が必要で
主治医の先生に書いていただきましたが
表裏ある診断書ほとんどに「成因不明」「ウイルス
検出せず」「抗体ナシ」の文字とそのチェック箇所
ばかりでそれを見るたびに主治医には申し訳ないけれど「こんな診断書なら私でも書けるわ!!」と
いつも思います。
元気でこの世に誕生して10年間、発病前日までスイミングにテニス、マラソン大会出場と健康体の生活を
送ってきた息子が発病2週間で生体肝移植の事態に
なって血液からも取り出した肝臓からも何一つ
悪いものが見つからない・・・・。
肝臓移植症例数世界でもトップの天下の○○大学病院でわからないのですから、日本中どこの病院でも
無理なことだと思います。
自虐的な考えですが「医学なんて全然発達してない」
と当時は考えましたもの。「悪いもの見つからなくて
何故そこまでの事態になるのか・・・」と。
でも、今、冷静になって思えば医学が発達しているおかげで、かかりつけの町医者から市内の総合病院から大学病院を二つと計4つの転院をそれぞれの先生方が劇症化の危険を予知し連携して進めて下さり今、息子の命があることに感謝すべきことだと思っています。

肝臓は今とてもよく機能していて薬も
朝晩のプログラフ2mgずつ、プレドニゾロン朝のみ1mg、ウルソ朝晩1錠ずつと3種類のみです。
でも移植の後遺症で造血機能に問題があるようで
WBCやPLTが少なく次回の通院では
血液内科の受診も控えており診断によっては
骨髄生検(マルク)を受ける可能性もあり
一体いつまで痛い思いをさせなければならないのかと
気の休まるときは全くありません。

でもこの手術をされた皆さん、色々な問題を抱えながらも前向きに生きていらっしゃる方ばかりですよね。
かんぞうサンのブログは息子が4月初旬に退院して
すぐから見せていただくようになり
私達は肝臓移植に対してなんせ降って沸いたような
緊急の事態でしたから全く知識もなく息子の闘病
を送り病識のある付き添いのお母さん方にそのつど
教えて頂くだけでしたから退院してからこの半年は
かんぞうサンのブログがどれだけ私の勉強になったか
しれません。
病気を経験されたからこその実体験であり、
かんぞうサンの体験談や知識から多くのものを
学ばせてもらっているのは私だけではないはずです。
私の気持ちが落着いてきたらいつかコメントしよう・・・と思いながら半年たってようやく
かんぞうサンに感謝の気持ちを伝えられます。
本当にありがとうがざいました。
息子の病気がなければ知るよしもなかった世界が
今の私の全てになりましたが、
涙もろくもなったけれど命の大切さ、生きられる
有り難さを考えもしたことのなかった10ヶ月前より
今、息子を励ます毎日のほうが充足感があります。
人間過去には戻れませんものね!!
前を見つめて頑張って生きたいものです。
お話したいこと、お聞きしたいこと、沢山ありすぎて
エンドレスで申し訳ありません。
こちらの常連になって又、コメントさせてください。
 
 
 
母親としては (かんぞう)
2007-10-13 21:29:28
病気になるずっと前から、母親の子供に対する愛情って世の中で最強だなって思ってました。
今日、プラムさんのコメントを読みながら涙してる妻を見て、さらにそれを強く感じました。
それは自分の看病の事を振り返るというより、きっとプラムさんの状況を自分に置き換え、我が子を想像しての事、だって旦那は所詮他人ですからね。

比較するものではありませんが、私に対する、妻の感情よりも、プラムさんの、お子さんに対する思いの方がはるかに強く、その分、これまでの心労ははかり知れないものがあったことでしょう。


そしてもっと大変なのはこれからの事ですよね。

私も丁度、長男と同じ年齢(当時12歳)の男の子と二人だけの同部屋になった事があったんですけど、彼も移植患者でして、その心の置き所の無い様子をつぶさに見て接して、何とも言えない気持ちになった事がありました。

奇声を発する、夜昼かまわず騒ぐ、薬を飲もうとしない、看護師さんの言う事ばかりかご両親の言う事も聞こうとしない、そんな状態でした。

もし自分の子供だったら、とか、自分の子供の頃だったら、とか、そういう事ばかり考えてしまって。

彼の本当の本質を考えようともしませんでした。

でも同じ境遇にある人から、小さくても自分の置かれた状況は自分自身がしっかり受け止めている、と聞かされて、あの時、同じ病気同士としてもっと話しを聞いてあげれば良かった、と思いきり反省しました。

大人なら自分をある程度コントールできて、我満できて、こうやってブログで愚痴って、ってできるんでしょうけど、子供達はきっとそれらを処理し切れないんでしょうね。
だからどうしても矛先は親に向かう。

親としては、特に母親としてはやり切れないですよね。

ウチの場合は長男が生まれつき眼球の状態が悪かったのですが、もう随分前の話しですけど、
長男に、
「悪くなりたくて眼が悪くなったわけでない」
と言われてしばらく落ち込んでいました。

でも、別に誰が悪いわけではないんですよね。
お互いそれがわかったので、今は昔の話しになってしまいました。

好きなサッカーも5年生からコンタクトにして、やりきりました。



プラムさん、妻がもう一つ言ってました。

「4月から・・・、やっと今、コメントとかできるようになったんだね。きっと大変だったんだね。」
って。


今後の事、私にとっては自分の事であり、自分次第でどうにでもできる事ですけど、プラムさんはそれができない、その分、私よりずっと辛いと思います。

でもこうなってしまったのも運命ですし、今助かっている事も事実ですからお互い頑張っていきましょうね。


旦那さんの調子はいかがですか?
ドナーさんもしっかり検診受けて下さいね~。
 
 
 
きっと・・・ (のりっぺ)
2007-10-15 09:31:23
「泣きそうになる」・・・ただ単に歳のせいでもないと私も思います。私もよく泣きます。病気柄、精神状態が不安定なのもあると思うし、薬の副作用もあると思うし、辛い闘病生活していれば当たり前の行為なのかも・・・。
私も土曜日に甲状腺の検査に行って来ました。やはり、2センチになっていた腫瘍がありました。先月まで通っていた病院の主治医に腹が立ちます。「気のせい」じゃありませんでしたよ!と・・・。細胞検しているので良性か悪性かは20日に分ります。いずれにしても気管を圧迫して苦しいので手術が必要だそうです。声がかすれるし風邪をひいたら呼吸が出来なくなるので怖いです。やっぱり一人で泣きました。色々覚悟しているつもりなのに弱い泣き虫な自分・・・。かんぞうさん皆おなじですよ(笑)
 
 
 
泣きましょうか (かんぞう)
2007-10-15 16:22:24
のりっぺさん、どうなんでしょうかね。
辛い時に思いっきり泣いた方がいいのか、
負けないぞ、と思って、できる限りぐっと我慢した方がいいのか。

どんな事も明るくやり過ごして、常に前向きに、とか、大変なのは自分だけじゃない、とか言ったって、限度がありますよね。

やっぱり、泣きそうになったら思いっきり泣く、これですかね。



”いずれにしても手術”ですか。
とにかく良性であることを願っています。


のりっぺさん、たくさん覚悟しているんですね。

覚悟を決めた人は強い、といいますけど、それだって限度がある。
必ず弱い部分が出てきてしまうことを経験しました。

やはり皆、同じなんですね。
 
 
 
泣きましょうよ (matsu-mama)
2007-10-15 20:15:29
泣かなければ。
溜まってしまったものは、あふれさせてしまわないと、
次の準備もできませんし。
ちょっとでも空きを持っていたいです。
いっぱいいっぱいだと、壊れてしまいますもん。

泣かなきゃダメです。絶対です。
 
 
 
忘れない (かんぞう)
2007-10-15 22:08:48
matsu-mamaさん、まったくその通りだと思います。

今でも忘れないのが、昨年7月、どうしようもなくなり再手術が決まった後、病室で担当看護師さんと話しをして思わず泣いてしまった事があるんです。

その時、さり気なくカーテンを閉めてくれて、
「じゃあ準備できたら知らせて下さいね」って。

声を抑えていいだけ泣いてしまいました。

不安につぶされそうになっていたのと、看護師さんの気使いがうれしいのと、自分の情けなさが入り混じって。
あの時泣いたことはきっと一生忘れないと思います。

おかげてその後、見事に開き直ることができました。
 
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