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英の放電日記

将棋、スポーツ、テレビ等、日々感じること。発信というより放電に近い戯言。

震災がれきの受け入れについて

2012-03-15 23:14:26 | 時事
 静岡県島田市が東北地方以外では、東京都に次いでがれきの受け入れを正式に表明しました。
 「東北の被災した皆さまの痛みを少しでも分かち合おうという思い」と市長は述べていました。視聴の真意だとしたら、拍手を送りたいです。
 と言っても、受け入れる地元の人々にとっては心配でしょう。実際、3か月前にこの意向を表明したところ、地元の方から猛烈な反対を受けたようです。特に処分場付近には茶畑があり、農家の方は、たとえ実害がなくても風評ほがいが心配であると。
 また、こういった産業的な心配以外でも、(この地域の方々に限らず)子どもへの影響が心配という声が大きいです。
 そこで、市は実際にがれきを焼却処分して、がれき、焼却灰、排ガス、さらに周辺の放射線量を測定したところ、一般のごみだけを燃やした場合と変わらなかったそうです。
 また、自治会長連合会も自主的に現地に訪れ、被災地の厳しい現状やがれきの放射線量を測定し、がれき受け入れに賛成し、協力していく考えを市長に伝えたとのことです(今月6日)。
 一方、汚染や風評被害を心配し、受け入れ反対の市民グループは14日に、処分場周辺の土壌でも測定することや、市民への説明会を開催するよう市に求めたようです。
 市民グループの共同代表者は「安全性が確認されれば、受け入れてもよいが、環境汚染の可能性が高いと思うので、しっかりした測定の仕方で、然るべき方法で測定してをしていただきたい」と述べています。
 この市民グループがどういう方たちの集まりかは不明ですが(そもそも市民グループの礼儀が良く分かりません)、今回の測定結果は信用していないようです。確かに、測定値は安全でも測定方法を吟味する必要はありそうです。
 しかし、現実に被災地にはそういったがれきがあふれています。その中で生活している被災地の方々の事を考慮すると、市民グループの考え方には賛同できません。
 がれきがあふれている状態の被災地の方々は、安全ということを信じて(疑っているかもしれませんが)生活しているわけです。もし、がれきが安全だとすると、被災地の方々も、がれきを受け入れる方々にとっても、許容できるということになります。
 そして、もし、がれきが危険なものだとすると、受け入れ拒否は当然と主張できるかもしれませんが、だとしたら、被災地の方々の危険性は考えない(見ないふり)をするということになります。
 市民グループの定義が良く分からないのですが、市民グループの「市民」は、一般的市民、つまり日本のどの市民にとっても当てはまるような公共の「市民」という意味で活動するグループだと思っているのですが、今回ニュースで登場した市民グループの「市民」は、特定の地域での意味だということになります。
 受け入れ反対という気持ちは良く分かりますが、実際に現地まで行って状況を把握しようとした自治会長連合会を私は支持したいです。

 「他人事だから、そういう偉そうなことを言えるんだ」と反論されるかもしれませんが、私は受け入れる覚悟は持っています。福井県は原発銀座と言われる最も原発が多い県です。福井で原発事故が起きることを考えると、福井県は率先して受け入れるべきだという打算もありますが、今回の災害は日本全体で受け止めるべきだと思っています。
 風評被害という安全性とは別の次元の問題もあり、農家の方々にとってはより深刻な問題ですが、先の市民グループの方々が、もし、深く考えないで反対しているだけだとしたら、その考え方自体が風評被害を招くモノだと考えます。
コメント (12)
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